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『福祉国家への視座――揺らぎから再構築へ』

大山 博・炭谷 茂・武川 正吾・平岡 公一 20000120 ミネルヴァ書房,305p.


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■大山 博・炭谷 茂・武川 正吾平岡 公一 20000120 『福祉国家への視座――揺らぎから再構築へ』,ミネルヴァ書房,305p. ISBN-10: 4623030830 ISBN-13: 978-4623030835 \3780 [amazon][kinokuniya] ※

■内容

(「BOOK」データベースより)
「福祉国家の危機」以降、各国の動向は大きく揺れ動き変化してきた。そしていま、青写真のない「第三の道」が求められている。本書は、国別の縦割型の分析ではなく、福祉国家に共通する理論で、横断的に実際の政策レベルの諸問題をとりあげて、それらが揺らぎのなかでいかに変化していっているか、その諸相を明らかにしていく。
(「MARC」データベースより)
1980年以降の「福祉国家の危機」で、これまでの福祉国家政策が国際的に揺らぎ、新たなオルタナティブが社会的に求められている。グローバルな視野で、福祉国家に共通する問題を考察する。

■目次

はじめに

第1部 福祉国家の国際動向

第1章 世界における主要福祉国家の動態と展望――いずこへゆくか福祉国家――

 第1節 社会保障制度改革からみた世界主要福祉国家変容の概観
 (1) 第1類型 ニュージーランド/スウェーデン/イギリス/
 (2) 第2類型 フランス/ドイツ/オランダ
 (3) 第3類型 アメリカ

 第2節 世界における主要福祉国家の動態分析
 /社会保障リストラの二方向/初期市民社会回帰志向/国の動向/福祉国家維持思考を持つ国の動向/三類型の軌跡

 第3節 新たなニーズの出現への対応と今後の福祉国家の展望
 /アングロ・サクソン系国/新たなニーズの出現への対応/福祉国家の活路

 第4節 福祉国家の最低限の存続

第2章 社会サービスの多元化と市場化――その理論と政策をめぐる一考察――

 第1節 現代福祉国家の「オーソドクシー」?

 第2節 福祉多元化・市場化の概念と分析枠組み
 ・福祉多元主義の概念と社会サービス供給の4部門
 ・福祉多元化の市場志向型と参加志向型
 ・福祉多元化・市場化のサービス購入型と利用者補助型
 ・市場化無き福祉多元化、福祉多元化無き市場化

 第3節 福祉多元化・市場化をめぐる政策動向
 /政策動向を分析する視点/オランダ・スウェーデン/イギリス/新しいタイプの非営利組織の登場/日本/

 第4節 イギリスのコミュニティケア改革とNHS改革
 /コミュニティケア改革/NHS(国民保健サービス)改革/コミュニティケア・NHS改革の特性と意義/

 第5節 「疑似市場」の理論と現実

 第6節 日本における福祉多元化・市場化論にとっての示唆

第3章 社会保障と構造調整――世界銀行の年金報告書をめぐって

 第1節 現代の社会保障改革

 第2節 構造調整と社会保障
 /チリの改革/スイス・シンガポール/

 第3節 世銀報告書
 /報告書の視点と総論的勧告/フォーマルな制度への政策的選択/公的制度/企業年金制度/個人貯蓄制度(完全積み立て・確定拠出制度)/複合的制度の設計/

 第4節 世銀報告書の評価

第2部 福祉国家の理念

第4章 福祉国家の危機と変容――ロザンヴァロンの所説に寄せて――
 ・ロザンヴァロンの人と作品

 第1節 福祉国家の生成
 /福祉国家研究の視座/保護者国家から福祉国家へ/保険社会の誕生/

 第2節 福祉国家の危機
 /財政的危機/正当性の危機/哲学の危機/

 第3節 福祉国家の変容
 /保険パラダイムの危機/先天的なものと後天的なもの/社会保険システムの変質/

 第4節 新しい福祉国家への途

第5章 福祉国家の規範理論――アフォーマティブ・アクションと差異に敏感な社会政策――
  第1節 福祉国家の規範理論

 第2節 再分配とアフォーマティブ・アクション
 /ロールズの基本財と「財産所有の民主主義」/センの能力/アフォーマティブ・アクションとの関係/

 第3節 承認とアフォーマティブ・アクション
 /テイラーの多文化主義と承認の政治/ヤングの「分配パラダイム」批判と差異の政治/アフォーマティブ・アクションとの関係

 第4節 福祉国家の規範類型と再分配――承認のジレンマ――
 /再分配――承認のジレンマ/フレーザーの改革的戦略/脱構築の実行可能性/

第6章 市民権の構造転換――1つの素描――

 第1節 問題の所在と射程
 /市民社会と市民権/市民権論の射程/

 第2節 市民権の内包と外延
 /2つの契機/2つの次元/

 第3節 市民権の広がりと国民国家形成
 /ベンディクス=ロッカン・テーゼ/国民経済と国民文化/

 第4節 市民権の深まりと福祉国家形成
 /T.Hマーシャル・テーゼ/イデオロギー装置としての公教育/市民社会と生活世界への介入/付論:市民権の類型/

 第5節 福祉国民国家の変容と市民権の限界
 /福祉国民国家の成立とその変容/国民主義の限界/地域主義的市民権/

 第6節 国家主義と同化主義の限界
 /国家主義の限界/同化主義の限界/

 第7節 福祉国民国家を越えて

第3部 福祉国家と社会サービス

第7章 社会保障と人権――社会福祉基礎構造改革の目指す理念――

 第1節 社会保障における人権問題
 /増加する児童虐待/家庭内暴力の状況/

 第2節 社会福祉基礎構造改革の必要性

 第3節 社会福祉基礎構造改革の方向
 /7つの基本的方向/措置から利用へ/

 第4節 地域福祉権利擁護事業の創設
 /成年後見制度の整備/民間団体の取り組み/地域福祉権利擁護事業の創設/

第8章 コミュニティーケア憲章と新しい権利保障概念
――「ギャランティー」概念をめぐって――

 第1節 コミュニティーケア憲章

 第2節 福祉サービスと権利

 第3節 「ギャランティー」概念と権利保障
 /「ギャランティー」概念の可能性/成立のための前提条件/ギャランティーの成立型式および特徴/

 第4節 わが国での問題を考えるにあたって

第9章 住宅福祉のパラダイム転換 ?政策の整合性確保?

 第1節 住宅政策の目的

 第2節 現行政策の問題点
 /土地税制/相続税/住宅補助/住宅消費税/借地借家法/住宅・都市整備公団及び地方住宅供給公社/公営住宅/都市計画・建築規制/

 第3節 複数の、目的には複数の手段で

第4部 福祉国家の労働政策


第10章 福祉国家における労働政策と法?労働法と社会保障法の役割に関連して?

 第1節 福祉国家の法的構成
 /視点/用法の限定/「福祉国家」という座標を用いることの意義/福祉国家の法的基礎/

 第2節 労働法と社会保障法の対象領域の交錯
 /両法の対象領域の違いと相互乗り入れ/両法の交錯の意義/労働法の「社会保障化」はどこまで進むのか/

 第3節 労働法における労働災害及び雇用保護システム発展の軌跡
 /労働法における労働災害及び雇用保護システム発展の軌跡/労働災害からの労働者の保護/雇用の保護/解雇からの保護政策/失業給付政策/職業紹介制度/雇用安定・促進政策/

 第4節 福祉国家における労働法の役割
 /「労働法」から「社会保障法」への移行――労働保障と失業手当/「福祉国家」における「労働法」の「排除」/「福祉国家」の危機――大量失業と労働法の役割/「労働」と「福祉」にまたがる1つの実験的政策――シルバー人材センター/

 第5節 福祉国家の法的構成の再検討のために

第11章 労働安全衛生と福祉国家――分権的自律的福祉国家への歩み――

 第1節 雇用福祉と労働安全衛生
 /わが国における労働災害の今日的状況/わが国の労働安全衛生法制の概要/

 第2節 安全衛生制度としての労働保護法規の変遷
 /わが国の労働安全衛生立法の展開過程/イギリスにおける産業安全保健法制の沿革/

 第3節 労働安全衛生立法理の新機軸
 /ローベンス報告の背景/ローベンス報告における自主対応システム/ローベンス報告の意義/労働安全衛生法理の新機軸/労働安全衛生の主体と責任分担

 第4節 労働安全衛生と福祉国家への歩み
 /労働災害統計の改善/安全衛生法制度の充実/労働安全衛生法理体制の監査/労働安全衛生の共通軸/包括的安全衛生法規/安全衛生のための活動

第5章 分権的自律的福祉国家の可能性

終章 福祉国家研究の課題

 第1節 福祉国家の国際比較研究の意義

 第2節 福祉国家類型論の動向
 /ティトマスの類型論/ファーニスとティルトンの類型論/アンデルセンの類型論/ミッチェルの類型論/へのコメント/

 第3節 福祉国家類型論における日本の位置づけ
 /アンデルセン・埋橋の日本の位置づけ/日本の位置づけの評価/

 第4節 福祉国家研究の再検討
 /類型論の現代的意義/「第三の道」の方向/

 第5節 福祉国家研究の課題
 /フェルゲの2つのパラダイム/

索引


■引用

■書評・紹介

■言及


*作成:三野 宏治 
UP: 20090810 REV:
介助・介護  ◇老い  ◇障害学  ◇身体×世界:関連書籍  ◇BOOK
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