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『可能なるコミュニズム』

柄谷 行人 編 20000103 太田出版,285p.

last update:20101011

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柄谷 行人 編 20000103 『可能なるコミュニズム』,太田出版出版元,285p. ISBN-10:4872334949 ISBN-13:9784872334944 \1600 [amazon][kinokuniya]

■内容

『群像』連載時より大幅改稿した柄谷行人『トランスクリティーク』結論部、資本蓄積しない新通貨LETSのメカニズムを分析した西部忠論文、国家に依存しない協同組合の原理的規定をさぐる山城むつみ論文に加え、各論文を検討する共同討議を収録し、国家と資本に対抗する新たな運動原理をさぐる21世紀のコミュニスト・マニフェスト。(「BOOK」データベースより)

■目次

第1章 『トランスクリティーク』結論部(柄谷 行人)
第2章 共同討議・世界資本主義からコミュニズムへ(島田 雅彦・山城 むつみ・柄谷 行人)
第3章 〈地域〉通貨LETS貨幣・信用を超えるメディア(西部 忠)
第4章 共同討議・貨幣主体と国家主権者を超えて(市田 良彦・西部 忠・山城 むつみ・柄谷 行人)
第5章 生産協同組合と価値形態(山城 むつみ)

■引用

「LETSとは、‘Local Exchange Trading System' (地域交換取引制度)の略称である。(中略)LETSへの参加と脱退は常に自由である。LETSは、国や地方の政府が中央集権的に設計構築し、上から押しつけたり、与えありする制度やシステムではなく、人々の一人一人の意志と行動により自発的かつ分散的に生成されてくるようなタイプのシステムである。」(95)

「LETSでは、各個人が貨幣を創造する」(97)

「市場経済では、(貨幣の貸借、すなわち信用を今は考えないとすると)予め十分な貨幣量を保有していなければならない何らかのサービスを購入することはできない。その意味で貨幣があらゆる時点で購買のための制約条件になっている。これはいわゆる「予算制約」とは異なる「貨幣的制約」である。予算制約とは、自己が購入(需要)する財・サービスの価額は自己が市場へ提供(供給)することになる財・サービスの価額を超えることはできないという条件であり、貨幣的制約とは、自己が購入する財・サービスの価額は自己が保有する貨幣額を超えることはできないという条件である。しかし、現行のLETSにおける貨幣、例えばグリーンドルは参加者にこうした貨幣的制約を課していない。このため、参加者は予め貨幣を保有していなくとも、購入に必要な貨幣額を赤字として自分の口座に記入さえすれば、財・サービスを購入することができる。いわば誰もが貨幣を発行することができる立場にあるのであり、各参加者は、財・サービスの購入額が提供額を上回り、自己口座が赤字であることを許容されている。一方に提供したい財や技能を持っている人々がおり、他方にそれを利用したいと思っている人がいるのに、後者が貨幣を持っていないがゆえに前者から後者への財や技能の移転が困難であるという現状に対しては、LETSは確かに有効な解決策となるはずである。」(122)

■書評・紹介

■言及



*作成:角崎 洋平
UP:20101011 REV:
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