『超少子高齢社会と介護保険』
岩渕 勝好 19991101 中央法規出版,271p.
■岩渕 勝好 19991101 『超少子高齢社会と介護保険』,中央法規出版,271p. ISBN-10: 4805842288 ISBN-13: 978-4805842287 \2940 [amazon]/[kinokuniya] ※
■内容
「MARC」データベースより
超少子高齢社会の現実と展望、女性の役割と人口減少社会対策、高齢者の生活と介護環境、介護保険導入の準備と苦悩、介護保険の制度設計と論議の焦点など、超高齢社会と介護保険の課題と展開について考察する。
■目次
はじめに
第1章 超少子高齢人口減少社会の到来
1 修正率低下に歯止めをかける最後の機会
・まぼろしの第3次ベビーブーム
・世界最低出生率は渋谷区の0.71?
・現役世代減少し国民の平均年齢40歳
・アメリカの5分の1以下の小国に転落する
・時短が進み生産性は12カ国11位
2 少子高齢化の現実と展望
・すでに乗客減少し通勤電車の混雑緩和
・急速に深刻化する大都市圏の高齢化問題
・団塊ジュニア世代が担う“老老介護”
・未婚の女性と離婚男性は10歳短命
・熟年離婚に至る家庭の事情と男の悲哀
・女性の再婚率上昇しバツ1からピカ1に
3 結婚意識のコペルニクス的転回
・「結婚離れ」が国民全体にひろがった
・男性も理想追求派が年齢重視派を逆転
・ファミコン現象と35歳思春期説の間
・20代前半に“新専業主婦志向”増加
・敬遠される「求む親との同居」の長男
・独身男性の意識は経済力が結婚の前提
・父親世代の賃金は適齢期の1,8倍
・20代後半女性の未婚率が5割突破
第2章 女性の役割と人口減少社会対策
1 家庭の育児環境と子育て支援制度
・妻が担う育児の無償労働は年間9兆円
・エンゼル係数の上昇に悩む日本の親
・低年齢の育児と仕事の両立は28%
・親との同居・近居が両立の切り札
・“育児なし”の夫は“対岸の火事”
・大都市サラリーマンと九州男児は落第
・保育所に試練の社会福祉基礎構造改革と財政難
・放課後児童クラブの時間延長が課題
2 DINKSからDEWKSへ
・女性が働きやすい国は出生率が高い
・日本は女性の働きやすさ世界19位
・機会費用1億8500万円の試算も
・結婚、出産、介護で年間57万人離職
・男性の育児休業取得は625人に1人
・経営者の3割が「育児休業は出世の妨げ」
・SOHOで仕事と子育ての両立を
・“ガラスの天井”と男女賃金格差63%
・女性の年金問題は個人単位化の方向
・両立支援と両立困難な深夜業規制撤廃
3 国の育児支援政策とその評価
・有識者の98.6%が国の対応求める
・即効性要求するシャイロック論議の愚
・まだまだ翔べないエンゼルプラン
・1999年度1割増でも目標達成できず
・「社会に対する警鐘」を生かせるか
・経団連が国家プロジェクト化を提言
・1999年ど補正予算は少子化対策
第3章 高齢者の生活と介護環境
1 “万年氷河期”の雇用と豊かな貯蓄
・60歳以上男性の半数が働いている
・60代前半の給与20代前半の1.7倍
・定年後の継続雇用が最大の課題
・継続雇用制度採用企業は81%
・年金は平均197万円で所得の6割
・貯蓄取り崩しは「万一の場合」が半数
・9割がもち家で子どもに継がせる
・相続の機会増加して「扶養せずに相続」
2 高齢者の健康と生活の実態
・男はかくしゃくポックリ、女は一病息災
・子ども夫婦と同居するより2人だけで
・団塊世代以降の妻は娘との同居を希望
・バリアがあっても自宅に住み続けたい
・高齢者の家事は国内合格、世界で落第
3 介護を受ける高齢者の希望と現実
・介護休業義務化と所得補償スタート
・2500人に1人が取得し9割復職
・30万人の高齢者が半年以上入院
・住宅介護希望者は町村6割、大都市5割
・「妻に先立たれたら施設」が多数派
・妻に頼る夫と夫が頼りにならない妻
・在宅介護サービスに期待する大都市
・高齢者と家族の意識格差が地獄をうむ
・実際の介護者は妻と嫁が6割を占める
4 家族介護は虐待につながるか
・寝たきりは改善したが痴呆は深刻化
・健康・代替・経済・愛情が4大条件
・外部サービスを利用した家族中心で
・配偶者はかわいそうだが懲らしめる
・嫁姑の力関係が逆転して悪循環に
・虐待した経験のある介護者は3割
・家族介護を希望する高齢者の声なき声
第4章 介護保険導入の準備と苦悩
1 保険者・市町村の要望と主張
・全国町村会が緊急要望を政府に提出
・現金給付を含め家族介護の支援策を
・全国市長会が施設退所者の受け皿要望
・半数が目標の8割以上達成の見通し
・都市は介護報酬も保険料も高めを望む
・町村は8割以上が広域化に積極的
・計画策定委員は公募7%、女性は25%
2 新たな行政手法「高知方式」の挑戦
・保険料平均3800円の危機感をバネに
・6100円の鏡村は退院目標10人
・療養型病床群が全国平均の3.8倍
・介護の不要な施設入所者は7人に1人
・ビデオで取ろうホームヘルパー3級資格
3 要介護認定モデル事業の展開
・2次判定は医師中心に実質「3分審査」
・在宅の「自立」4万人に継続サービス
・1998年の2次判定の変更率12.5%
・訪問調査員と医師の介護教育が必要
・やはり医師が委員長の介護認定審査会
・意見書に医師も知らない病名があった
・在宅で火の不始末がある痴呆のケース
・訪問調査で聞く生活実態調査と要介護状態
第5章 介護保険の制度設計と論議の焦点
1 介護基盤とサービスの充実
・介護の社会化・在宅中心・措置から契約
・ゴールに駆け込んだ新ゴールドプラン
・全国に広がる高齢者生活福祉センター
・立ち遅れたケアハウスに受け皿の期待
2 介護報酬の仮単価設定と介護保険料
・東京23区は10%、離島は15%加算
・在宅介護事業者は介護報酬仮単価を歓迎
・グループホーム3割アップ准看護師1割引き
・特別養護老人ホーム入所者の単価は3段階
・過剰な療養型病床群の高額な単価を圧縮
・高額介護サービス費と介護費控除制度
・高齢者に現役世代の2倍の保険料を求める
・第1号保険料の全国平均は2885円
・第2号保険料の自己負担は1500円前後
・社会保障財源の税方式移行なら消費税12%
3 施設やサービスの基準と制度設計
・4万人以上確保が目標の介護支援専門員
・加齢に伴う15特定疾病の対象は14万人
・介護認定審査会は人口7万人標準に広域化
・第1号保険料は5段階を基本に弾力化
・年金月額1万5000円以上は保険料を天引き
・3級ヘルパーも職務限定せず人材確保
・利用者に文書で説明して同意を得る
・介護支援専門員の“営業部員化”防止策
・特別養護老人ホームは1室定員4人以下
・一部の特別養護老人ホームに室料負担
・入所紹介に伴う金品の授受を禁止
・人権・身体機能損なう身体拘束を禁止
・問題行動の原因把握と解決の努力必要
・責任者の確固とした決意が身体拘束防ぐ
4 要介護認定基準と基本指針・参酌基準
・30分から20分刻みで上がる要介護度
・1分間タイムスタディをもとに電算機が判定
・訪問調査73項目を7中間評価項目で修正
・訪問・通所・痴呆・医療4タイプから選択
・施設利用者を65歳以上人口の3.4%に
・3施設の整備は8:7:5の割合で
5 論議の焦点は療育型病床と現金給付
・療養型病床群のコスト1人月額43万円
・知事は施設定員枠を超えれば指定拒否
・見切り発車の医療機関を抑える都道府県
・3年以内に食堂と風呂の整備を求める
・「住民参加型訪問介護サービス」を提起
・ホームヘルパーの家族介護は報酬を低く設定
・家族介護問題で白熱した審議会の論議
・厳しい条件付きで家族介護給付を容認
第6章 介護保険の展開と課題
1 広域連合は分権と合併の起爆剤
・社会的入院の流れを変える介護保険
・新たな雇用を生み出す介護関連産業
・月額3280円前後の統一保険料を設定
・連合長の直接選挙が合併の地ならしに
・早くも1100人の要介護認定を実施
・保険から落ちこぼれる人の自立支援を
・未納者でも寝たきりは見捨てられない
・権限と財源の同時委譲が分権の条件
・在宅介護を広域化し第3セクターで
・福祉知事の支援を受け全国初の試みに
・社会福祉協議会の仕事がなくなる?
・離脱した介護過疎町も株式会社頼み
・町長が「顧問会」で行政の意見を反映
・71市町村の福岡県広域連合の行方
2 社会福祉基礎構造改革と民間企業の参入
・民間企業参入は特別養護老人ホーム見送り認可保育園容認へ
・社会福祉サービスの選択と日常生活支援
・社会福祉事業の多様化・活性化
・市町村・都道府県が地域福祉計画
・高齢者の3割が民間事業所に不安感
・利用券方式が民間活力の切り札
3 高齢者・障害者の利権と生活を譲る制度
・第3類型「補助」を新設して弾力化
・日常生活支援事業の利用者は15万人
・料金支払い・通帳保管・苦情の代弁も
・生活支援員・専門員と監視委員会
・先進的な自治体はすでに支援サービス
・介護保険と遜色ない身体障害者介護を
・普通の生活を目指す障害者プラン
・街になれる、街が慣れる四つの障壁
第7章 21世紀の豊かな超高齢社会
1 先進的な介護サービスの試み
・畳の部屋に掘り炬燵を作る常識
・自分の陶器の茶碗で食事をする常識
・湯上りに仲間とビールを飲む常識
・職員の思いやりで成り立つ福祉の非常識
・厚生省審議官が苦闘した体験入所
・両親のつらさをしのぶおむつ体験
・B課長による「2回目の特養体験記」
・20年前に欠けていた入所者の視点
2 ゆっくり楽しく一緒にグループホーム
・福祉知事がつくったグループホーム
・起床時間・外出に制限なし
・家庭的な痴呆性老人グループホーム
3 人口減少社会への構造改革
・介護は21世紀の確実な成長産業
・民間参入、負担軽減、サービス向上
・高齢官僚を活用するサンセット方式
・超少子高齢社会は「12K」が鍵
あとがき
著者略歴
■引用
■書評・紹介
■言及
*作成:三野 宏治