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『パラサイト・シングルの時代』

山田 昌弘 199910 ,ちくま新書,204p.


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■山田 昌弘 199910 『パラサイト・シングルの時代』,ちくま新書,204p. ISBN-10: 4480058184 ISBN-13: 978-4480058188 \714 [amazon][kinokuniya] p0206

■内容

日経ビジネス
親に寄生する未婚者の問題
「パラサイト」とは英語で「寄生」の意。「パラサイト・シングル」とは、「寄生している未婚者」。つまり、親の生活圏から自立できない独身の若者たちを指す。

親との同居で、衣・食・住に何ら不自由しないのをいいことに、自ら稼いだ金は、レジャーやブランド商品など、娯楽、趣味に費やす生活を送る。そんな男女が、今や約1000万人に達しており、社会に病巣を形成しつつあると分析するのは、著者である学芸大学教育学部の山田昌弘助教授だ。

「パラサイト・シングル」の増殖は、日本に景気下降や社会モラルの低下をもたらした一因だとも指摘。その根拠を解説する。
例えば、経済に及ぼす影響として、住宅や電化製品などの需要低下がある。「パラサイト・シングル」はそれらを親と共有しているため、世帯数そのものが伸びていかないのだ。彼らが唯一貢献するブランド商品などの付加的需要の伸びも、焼け石に水だと言う。

「生活水準が落ちるのが嫌だ」という甘えが、彼らが親に寄生し続ける理由の根底にある。彼らに自立を促すことは、もはや一家庭の問題ではないという事実を痛感させられる。
(日経ビジネス1999/11/22号 Copyrightc日経BP社.All rights reserved.)

内容(「BOOK」データベースより)
三〇歳を過ぎても親元に同居して、レジャー旅行にブランドものに、リッチな生活を謳歌する気ままな独身男女―パラサイト・シングル。今の日本には、こんな連中が一〇〇〇万人もいる!いったいなぜ、こうした人種があらわれ増殖したのか?そして、自立と苦労を厭い現状維持を望む彼らがになう日本社会の未来像とは?パラサイト・シングルの生態を分析することで、未婚化・少子化現象、さらには経済不況まで、今の日本が抱える数々の問題を、すっきり理解することができる。精緻な社会調査をもとに、いつのまにか一大勢力となっているパラサイト・シングルの実態を探り、変わりゆく現代日本人の生活とその未来を鋭く洞察する。

■紹介・言及

橋口 昌治 200908 「格差・貧困に関する本の紹介」, 立岩 真也編『税を直す――付:税率変更歳入試算+格差貧困文献解説』,青土社


UP:20090813 REV:
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