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『痴呆性高齢者ケア――グループホームで立ち直る人々』

小宮 英美 19991025 中央公論新社,240p.

last update:20101111

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■小宮 英美 19991025 『痴呆性高齢者ケア――グループホームで立ち直る人々』,中央公論新社,240p. ISBN-10:4121014987 ISBN-13:978412101498 \700 [amazon][kinokuniya] b01 ※

■内容

内容(「BOOK」データベースより)
痴呆性高齢者の数は全国で100万人を超え、誰もがこの新しい“隣人”と共存する時代となった。否定的なイメージで語られてきた痴呆性高齢者だが、じっくりつきあってみると、彼らは決して理解不可能な存在ではない。本書では、従来の病院に代わって、痴呆性高齢者の生活を積極的に支える場として注目されているグループホームがどのように活用されているのか、長期間の取材をもとにケアの実際を報告し、これからの課題を提示する。

■目次

はじめに

第一章 グループホームとの出会い
 にこやかな笑顔のお年寄りたち
 急速に広まるグループホーム
 自立支援
 馴染みの関係になれる少人数の集団
 個別性の尊重
 脱・薬の流れ
 長期取材の対象としてグループホーム至誠を選んだ理由
第二章 さまよえる痴呆老人たち
 痴呆性高齢者が置かれている厳しい状況
 病院や施設を渡り歩く
 リロケーションによるダメージ
 問題行動を薬で抑え込む
 「オムツ替え、見ますか?」―老人病院関係者の麻痺する感性
 お年寄りよりも病院の都合を優先させる
 ひと月に10万円のつなぎ服
 痴呆の状態に関心のない病院
第三章 日常生活の中に役割をつくるケア
 脳血管性痴呆症・直井トシ子さん、グループホームに入る前
 パンツのゴムを抜く
 食べ物にだけ異常な関心
 病院で縛られた苦しい思い出
 入所翌日、帰宅欲求が爆発
 痴呆性高齢者の記憶障害
 役割を作るケア
 「お帰りなさい」と「ありがとう」
 「いるがい」社会性を引き出す
 お年寄り同士の関係の中で
 臨機応変のシナリオ
 作業を小口に分けて単純化
 痴呆は複合的な認知障害
 「働きますから置いてください」
 いつのまにかその気になる
 生活の中での会話が糸口
 昔取った杵柄、着付けに挑戦
 大好きなおねえさんだから着せてあげたい
 激しい徘徊が治った
 輝きに満ちあふれて
第四章 グループホーム・ケアの特徴
 グループホームの食事風景
 食事を通して絆を深める
 コミュニケーションを支えるケア
 会話している雰囲気を楽しむ
 生活のお仕事化
 リハビリの動機づけを支える
 料理―体で覚えている動作を引き出す
 視角で把握できるものは現実的
 ナスは五感に訴える
 排泄のリズムをつかむ
 自尊心を支える排泄ケア
 立ったままのオムツ替え
第五章 「痴呆になったら本人は気楽」か
 「信用がパアになっちゃったんだ」
 本人の不安を理解する
 心の中を覗く
 何回会っても初対面
 不安と混乱を生きる
第六章 アルツハイマー型痴呆―行為を立て直すケア
 上品な老婦人の「物盗られ妄想」
 家族では与えられない幸せ
 行為が組み立てられない
 過大評価と過小評価
 充実した人生
 不備な福祉サービス
第七章 痴呆のお年寄りを混乱させる建物
 老人ホーム個室論争
 物盗られ妄想に有効な個室
 個室と共有空間
 建物が徘徊を誘発する
 「こもれびの家」
 痴呆性高齢者の特性に合わせたホームを
第八章 グループホームの課題
 自主運営から公的運営へ
 重症者が引き起こす波紋
 スタッフの苦悩
 ユニット型で広がる可能性
 ある程度のリスクは覚悟
 グループホームのコストは高いか
第九章 今までのシステムはなぜうまく機能しないのか
 痴呆性を障害としてとらえる
 負の遺産を清算しよう
 老人保健施設の限界
 療養型病床群の問題
 生活の場として施設を再編
 通院支援のシステムを
第十章 福祉と医療はどう協力できるか
 「民家改造タイプ」のグループホームから
 専門医を増やす
 家族、介護スタッフとの連携
 「痴呆」という言葉
終章 ヒーリングな体験
 新しい隣人を知ろう
 痴呆のお年寄りと過ごす癒しの時間
 打算が通用しない痴呆のお年寄りとの関係
 ハーモニーのような現在を生きるお年寄りたち
あとがき

■引用

■書評・紹介

■言及



*作成:樋口 也寸志
UP:20101111 REV:
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