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国際交流基金編,19990715 新水社,322p. ・この本の紹介の執筆:I(立命館大学政策科学部学生) 【目次(大まかな内容)】 第1章:パートタイム労働の実態と展望 ・日本のパートタイム労働と今後の課題 ・イギリスにおけるパート差別撤廃の取り組み ・日欧のパートタイム労働問題を理解するためのキーワード集 第2章:パートタイム労働、ヨーロッパの歴史に学ぶ ・欧州から学ぶもの ・EUにおけるパートタイム労働政策 ・労働のフレキシビリティ(柔軟性)と家庭責任のあり方 ・スウェ−デンの社会保障とパートタイム労働 ・スウェ−デンの労働組合全国組織(LO) ・フレキシブルな労働時間とパートタイム労働 ・パートタイム労働と女性のエンパワーメント ・英・スウェ−デン・ドイツ・EUに関する研究資料 第3章:日本のパートタイム労働を考える ・女性・パート・21世紀 ・ジェンダーとパートタイム政策 ・阪神大震災による解雇とパートユニオン ・ILOパートタイム条約批准のために ・パートタイムと能力開発の課題 ・コラム(有識者による見解) 第4章:女性労働と差別 ・EUのパートタイム労働に関する指令 ・日本におけるパートタイム労働の課題 ・パートタイム労働と資本制 ・有期契約における「期間」の定め持つ意味 ・パートタイム労働者の実態 ・パートタイムの均等待遇をどう考えるのか 第5章:各章参考資料 【この図書を選んだ理由】 私がこの図書を選んだ理由は、講義の内容や就職活動・学生時代に関係の深かったアルバイトに関してもっと知識を深めようと考えたからである。4年間のアルバイトの中でパート・アルバイト労働者が抱える問題や制度的な不備を感じることが多くあった。普段当たり前のように感じている制度が他国と比べると実は大変遅れている制度であったり、他国と比較することで見えてくる日本のパートタイム労働者に関する問題点があると考えたのもこの図書を選択した理由のひとつである。と政策科学部という社会の諸問題を解決・提案する学部に在籍しているのであるから、自分が感じた問題点をこの本を読むこと、また紹介することで解決への足がかりになればよいと思う。 【内容紹介】 図書の型式としては各項目ごと有識者の意見や論文を掲載していく内容になっている(各項目については目次参照)。優れている点として各項目ごと端的にわかりやすくもとまっているので理解しやすく、また自分の興味のある内容、読みたいところだけを選択していくことも可能で点である。また第5章には各項目に関する資料が掲載されているので難しい内容も理解しやすいつくりになっている。 第1章:パートタイム労働の実態と展望 この章ではパートタイム労働者とは何かというところから日本のパートタイム労働者が抱える問題点、賃金的な差別や不安定な雇用状態などについて記述がしてある。パートタイム労働者に対する意識調査を参考にすることでパートタイム労働者が自分たちを取り巻く環境をどのように感じているかも知ることができる。その上でEU、特にイギリスのパートタイム労働者を取り巻く環境・問題点を記述し比較ができる内容になっている。日本にはないイギリスのパートタイム労働者を守る権利の内容など注目すべき点も多い。また章の最後には日欧のパートタイム労働問題を理解するためのキーワード集がまとめてあるので専門的に労働問題を扱っている人いがいでも、単語・背景を理解しやすくなっている。 第2章:パートタイム労働、ヨーロッパの歴史に学ぶ この章では第1章で述べたイギリス以外のEU諸国のパートタイム労働者を取り巻く環境・歴史を詳しく記述することで日本との比較をさらに明確にしようとしている意図が感じられる。スウェ−デン・ドイツなどEU諸国のパートタイム労働問題を取り上げ、その特徴や改善すべき点、日本が見習うべき点など興味深い記述が多い。各国のパートタイム労働問題に取り組む動きを知ることで日本の政策の遅れている点が浮かんできた点が面白かった。またEU諸国では日本に比べパートタイム労働問題の中に女性の労働問題が大きく絡んでいて、その問題をどうにか解決しようとする動きが活発であるということも興味深かった。日本でも男女雇用機会均等法が制定されるなど、改善への動きが見られるがまだまだ問題点も多く政策が進んでいる諸国からは積極的に学んでいく必要があるのではないかということを、各国の政策を読み考えさせられた。 第3章:日本のパートタイム労働を考える この章では第1章で記述された日本のパートタイム労働者を取り巻く問題をさらに詳しく記述している。客観的な記述だけでなく具体的な事例を挙げることで非常に実感を持って読むことができるようになっている。パートタイム労働者が抱える主な問題点としては不安定な雇用体系、正社員と比べ差別的ともいえる賃金内容、社会的地位の低さなど挙げられ、それらについてここでも詳しく述べられている。その上でパートタイム労働者の組合加入を促進させる・賃金の基準を男性の世帯主賃金にするのをやめる・あらゆるパートタイムを無期雇用にするなど解決案のサンプルが提示されていて多くのことを考えることができる。章の最後には"コラムでつづる日本のパートタイム労働"という項目があり、さまざまな意見をよむことができる点も注目すべき点である。 第4章:女性労働と差別 この章ではパートタイム労働者が抱える問題の中で主に女性を取り巻く環境について詳しく記述されている。これまでの章と同じように日本とEU諸国でのそれぞれの比較・問題の違いなどを記述している。パートタイム労働者の中で多くの割合を占める女性に関する問題は切っても切り離せない問題であることが記述の内容から理解できる。パート労働者の中でも女性を取り巻く環境はとても深刻であり、一刻も早く解決案を試していかなければならないと感じた。 【この図書を紹介するにあたり参考にしたURL】 厚生労働省 http://www.mhlw.go.jp/ パートタイム労働HP http://www.work2.pref.hiroshima.jp/docs/453/C453.html http://www2.mhlw.go.jp/topics/seido/josei/hourei/20000401-50.htm ◇労働 ◇2003年度受講者宛eMAILs ◇本 TOP(http://www.arsvi.com/b1990/9907.htm) HOME(http://www.arsvi.com)◇ |