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『拒食と過食の心理――治療者のまなざし』
下坂 幸三 19990521 岩波書店, 292p.
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last update:20170527
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■下坂 幸三 19990521 『拒食と過食の心理――治療者のまなざし』, 岩波書店, 292p. ISBN-10: 4000225022 ISBN-13: 978-4000225021 2,100+
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■内容
ブックレビュー社より
摂食障害に苦しむ患者や家族の心理,社会背景を解説し,著者の経験を基に適切なアドバイスを啓示する
摂食障害,つまり拒食症と過食症について,45年間に及ぶ摂食障害者の治療から著者が感じた考えをまとめてある。摂食障害の患者数が最近増加していると言われるが,著者はあまりデータにこだわらず,そのままの病態を把握しようと試みている。
摂食障害者の心理は,世界を食物と同一視して考えるほど,食物に対する執着が強くなっている状態であり,その執着心とは,患者の社会や家族に対する両極的な憎悪と愛情を,食物に投影したものである,という考えはわかりやすい。また,摂食障害を反映した小説やその歴史をひもとき,現在にも通じる文中の描写を克明に拾い上げている。
全体を通して著者は,患者本人の治療だけでは不十分であり,周囲の人々のケアも同時に行うことで患者もいやされていくと説いている。患者側,家族側,そして治療者側,と多角的にみた摂食障害の全貌が書かれている。本文中にはさまざまな例が紹介されており,摂食障害を多面的に把握したい人に有益だろう。 (ブックレビュー社)
(Copyright?2000 ブックレビュー社.All rights reserved.)
■目次
第一部
一 ブィタ・アリメンタリア
二 文芸作品に反映した摂食の障害
三 標準的な食行動
四 摂食障害の医学史
第二部
五 神経性無食欲(拒食)症の輪郭
六 神経性無食欲(拒食)症の心理
七 神経性過食(大食)症の輪郭
八 神経性過食(大食)症の心理
九 成熟嫌悪の行方
十 摂食障害者の性格
十一 摂食障害者の病態論
第三部
十二 摂食障害の家族背景
十三 摂食障害と現代社会
十四 摂食障害の経過
十五 摂食障害の成立について
第四部
十六 治療についての覚書き
■引用
■書評・紹介
■言及
*作成:高 雅郁
UP: 20170527
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