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『老いてゆく未来――少子高齢化は世界をこう変える』

Peterson, Peter G. 19990101 Gray Dawn: How the Coming Age Wave Will Transform America-And the World, Times Books, 288p.
=20010928 山口 峻宏 訳,『老いてゆく未来――少子高齢化は世界をこう変える』,ダイヤモンド社,314p.


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■Peterson, Peter G. 19990101 Gray Dawn: How the Coming Age Wave Will Transform America-And the World, Times Books, 288p. ISBN-10: 0812931955 ISBN-13: 978-0812931952 [amazon]=20010928 山口 峻宏 訳,『老いてゆく未来――少子高齢化は世界をこう変える』,ダイヤモンド社,314p. ISBN-10: 4478190410 ISBN-13: 978-4478190418 2625 [amazon][boople] ※ b p02

■日経BP企画
老いてゆく未来 少子高齢化は世界をこう変える
 日本において、少子高齢化問題が社会の根底を揺るがしかねない難問であるという認識に、異論を唱える人は少ないだろう。しかし、諸外国からはそうした声があまり聞こえてこないのはなぜか。
 米国の政策に強い影響力を持つ財界人である著者は、少子高齢化問題のもたらす未来像があまりにも衝撃的であるが故に、米国をはじめ各国の政治家は問題を封印、先送りしていると見る。本書は、統計学的な分析を前提に、少子高齢化が人類にもたらす“悲劇的な明日”を予測するとともに、今日我々が取り組むべき課題を示す。
 米国では80歳以上の人口が2040年には2600万人に達して5歳未満の人口を上回ると予測される。いわゆる「高齢の高齢者」問題だ。年金や高齢者のための医療費負担制度がもはや崩壊に近づいていることは確実であるにもかかわらず、政治家は選挙での敗退を恐れ、タブー視しているという。
 日本については「高齢化問題に直面する最初の国」と位置づけるが、打開策を見いだす土壌があるとも指摘。その1つが「退職時期の延期」だ。欧米では早期退職が定着しつつあるが、日本のように高齢者の就労比率を高めるべきと説く。そのほか「移民を歓迎せよ」など大胆な提言を打ち出している。
(日経ビジネス 2001/10/29 Copyrightc2001 日経BP企画..All rights reserved.)

出版社/著者からの内容紹介
世界の高齢化が未来に及ぼす影響とその問題点を明らかにし、その危機を避けるための処方箋を提示する。

■目次

第1章 灰色の夜明け
第2章 高齢化は避けられないか?
第3章 財政の現実
第4章 安易な選択肢はない
第5章 年金危機を克服する戦略
第6章 人口転換によって、何がどう変わるか?
第7章 グローバルな問題を解決するために―公開質問状



第1章 政治家が高齢化問題に取り組まない理由
「先進国の指導者はみな、すでに何が起こりつつあるのかを知っている。[…]しかしいまのところ、これほど重要な問題でありながら、めだった政治的な動きはなく、懸念はしているが関わりあいにはなりたくないという状態が続いている。[…]<0006<
 改革の芽がつぶれてしまった原因は、決して珍しいものではなかった。すなわち、政治家がやらなければならないと考えていることと、有権者に受けるために進んで行う政策とのギャップである。」(Peterson[1999=2001:6-7])

第5章 年金危機を克服する戦略
 第一の戦略――退職の延期を勧奨する
 第二の戦略――働き盛りの労働人口を拡大する
  就労を促す
「この戦略の第一のポイントを考えてみよう。それは、生産年齢の国民に雇用の増加を促すことである。すなわち、現在雇用されていない人は仕事を見つけ、雇用されている人は勤務時間を長くするのである。[…]
 たとえば先進国は、障害、失業、社会福祉のプログラムを通じて多額の手当を支給しているが、そうしたことは仕事の意欲を失わせることはあっても、新しい仕事を見つけるインセンティブになることはほとんどない。これは特にヨーロッバ大陸において言えることであって、こうしたプログラムの改革を始めている国はまだわずかしかない。一九九〇年代に行なわれたアメリカの社会福祉制度の「綿密な見直し」のような目覚しい成功に、いまだ学ばなければらない国がほとんどである。」(Peterson[1999=2001:165])
 第三の戦略――育てる子供の数を増やし、より生産性の高い人間に育てる
 第四の戦略――親孝行を強調する
 第五の戦略――給付をより緊急性の高いものに絞る
 第六の戦略――老後に備えた貯蓄を国民に求める

第6章 人口転換によって、何がどう変わるか?
 「結局のところ、経済学の重要な目的は、国富の総体を増大させることではなく[…]むしろ一国内の各個人、各労働者、各家族の富を向上させることにある。それでも一つの国の経済は、単にその部分の総和ではなく、だからこそわたしは、全GDPの動向が本当に重要だと考えているのである。」(Peterson[1999=2001:220])
 「国のコストが、より少ない人口のうえにのしかかり、さらにそれを減少した歳入でまかわなくてはならないとすると、固定費がかかるものは何であれ、政府にとっては悩みの種となる。防衛費はその典型的な例である。国の安全保障に対する脅威という場合、問題になるのは全体の規模であり、一人当たりの規模ではない。」(Peterson[1999=2001:223])
 「全メディケア支出の三分の一が末期患者に対して支払われているアメリカでは、成人一〇人のうち九人はリビングウィル(不治の傷病の際には存命処置をとることなく死を希望するむね表明した文書)に賛同しているが、実際にもっているのは一〇人に一人である。近年の世論調査によれば、慢性病をもつ高齢者は、寿命が三カ月短くなるがより自然に過ごせる生活よりも(どんなに費用がかかり苦痛があろうとも)三カ月長く生きられるほうを選ぶという。」(Peterson[1999=2001:237])
 「一つだけ確実なことがある。つまり、高齢化社会になれば、「割当制限」は永遠に避けることができないということである。暗黙のうちであろうがなかろうが、倫理的な<0237<討論がなされようがなされまいが、政府の規制があろうがなかろうが、高齢化社会においては、公的資金によってまかなわれる医療保険給付の利用は制限されつつある。高齢化社会の望む医療行為すべてに対し、無制限に払う方法はまったくないのである。」(Peterson[1999=2001:238-239])
 高齢者の政治力
 「三〇年前、退職した高齢者はほとんど政治力をもっていなかったが、今日では、日本を除くあらゆる先進国で、組織化された巨大な存在となっている。この同じ三〇年間に、公共支出が子供から高齢者へ向きを変え、国債の負担が増大し、未来のための選択をする政府の力が麻痺状態に陥ったことは単なる偶然の一致だろうか。」(Peterson[1999=2001:246])


■Peterson, Peter G. 19990101 Gray Dawn: How the Coming Age Wave Will Transform America-And the World, Times Books, 288p. ISBN-10: 0812931955 ISBN-13: 978-0812931952 [amazon]

1. Gray Dawn
Whose Watch Is It, Anyway?
Living Hand to Mouth
Overpopulation or Shrinking Population?
Gray Dawn
Unprecedented Questions
Graying Means Paying: The "$64 Trillion Question"
Visionaries Don't Always See Clearly
Strategies for an Aging World
Will It Take Another Pearl Harbor?
Confessions of a Geezer
2. Is Demography Destiny?
The Shape of Things to Come
3. Fiscal Realities
Unsustainable Long-Term Projections
Japan: First to Encounter the "Aging Society Problem"
Italy: The World's Worst-Case Pension Scenario
America: Land of the Health Cost Explosion
The Developing World: A Look at Two Extremes
Latin America and Asia: Countries at the
Crossroads of Reform
4. No Easy Choices
The Hoax of Faster Economic Growth
Unfunded Privatization--Just Another Free-Lunch Fantasy
Spending Less on Doctors: Not as Easy as
It Looks
The "Total Dependency" Fallacy
Letting Deficits Grow: The Road to Global
Financial Meltdown
Raising Taxes: How Much Higher Can We Go?
Facing Up to Fiscal and Economic Reality
5. New Strategies
Encourage Longer Work Lives
Increase the Size of the Working-Age Labor Force
Raise More--and More Productive--Children
Stress Filial Obligation
Target Benefits on the Basis of Need
Require People to Save for TheirOwn Old Age
Embarking on Reform--What, Where, and When
6. Asking the Right Questions
How Will Global Aging Transform the Structure of Our Economies?
What Will It Mean if GDP Does the Unthinkable--and Steadily Shrinks?
Where Will Aging Make the Deepest Economic
Impact?
Is Population Decline Economically Good or Bad?
Is Health Care a Maximum Right?
What Happens to Families?
The Politics of Old Versus Young: Does
Intergenerational Warfare Lie Ahead?
Does an Aging Society Mean an Aging Culture?
Will Global Aging Overwhelm Capital Markets?
Will the EMU Run Aground on Demographics?
Will Trade and ImmigrationBecome Political
Flashpoints in an Aging World?
Will Young/Old Become the Next North/South
Faultline in Global Politics?
7. Toward Global Solutions to a Global
Problem: An Open Letter
Acknowledgments
Notes on Sources
Notes
Index


UP:20070609
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