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『五体不満足』

乙武 洋匡 199810 講談社


このHP経由で購入すると寄付されます。

乙武 洋匡 19981020 『五体不満足』,講談社,270p. ISBN-10: 4062091542 ISBN-13: 978-4062091541 [amazon][kinokuniya] 1600 ※ d

■紹介

 1998/09/19 関智子さんより
 1998/09/28 講談社学芸図書第二出版部・小沢一郎さんより
 1998/10/20 関智子さんより
 宮迫千鶴さんの書評「「超個性」育てた周囲の愛」が以下にあります。
 http://book.asahi.com/990117/kaidoku.html

◆(1998/09/19 関智子さんより)
先天性四肢切断症である友人、乙武洋匡君(早稲田大学3年)
が初めて書いた本が近々出るそうです。
下のメールにありますように育ちのよさを感じさせる、思いやりのある青年です。
本人と会っているとおよそ障害を持っているということを
あまり気にしなくなっちゃうのですが、乙武君が、内心何を考えていたか
というのは私も興味があります。

よろしければご一読いただき、
この本に関心のありそうな方にPRしていただけると幸いです。

以下乙武君からのメールの引用です。
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『五体不満足』  乙武 洋匡   講談社

10月20日発売予定   ¥1600

 ボクは、五体不満足な子として生まれた。不満足どころか、五体のうち
四体までがない。だが、多くの友人に囲まれ、車椅子とともに飛び歩く
今の生活に、何一つ不満はない。
 声を大にして言いたい。「障害を持っていても、ボクは毎日が楽しいよ」。
健常者として生まれても、ふさぎこんだ暗い人生を送る人もいる。そうかと
思えば、手も足もないのに、毎日、ノー天気に生きている人間もいる。
関係ないのだ、障害なんて。(あとがきより)
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 このような感じです。今までの22年間を振り返った自伝的(恥ずかしい!)
内容ですが、読んでくれた人が、「障害なんて、関係ないんだ」と思ってくれる
ような仕上がりになっているハズです。
 今まで、文章など書いたことがなかったので、本当にお恥ずかしい限り
なのですが、よろしければご一読ください。

それでは、よい休日を!                  OTOTAKE

 

◆(1998/09/28 講談社学芸図書第二出版部・小沢一郎さんより)

近日、下記の書籍を刊行いたしますので、ご案内いたします。

書名:「五体不満足」
著者:乙武洋匡 (おとたけ・ひろただ)早稲田大学政治経済学部3年生
発行:10月20日(予定)
定価:1600円(税別)

■著者の紹介
 先天性四肢切断。乙武君には生まれたときから手と足がありません。けれども、
子どもの頃から、負けず嫌いの目立ちたがり。小学校から、当たり前のこととして
普通教育を受けてきました。中学校はバスケ部、高校ではなんとアメフト部で大活
躍。ドリブルなんて見事なものです。
 乙武君は、特注の電動車椅子に乗ってどこにだって出かけます。大学はもちろん、
青山にショッピング、鎌倉にデート……。今年の春休みには、仲間とアメリカ西海
岸にいってきました。そんな、ごくふつうの22歳の大学生です。
 そんな乙武君が、いま最も力を入れているのが講演活動。「講演の合間に大学に
行っている」とは本人の弁。「心のバリアフリー」を説いて、全国を飛び回ってい
ます。
 考え方がしっかりしていること、明るいこと、そして何より目立つこと――これ
が『五体不満足』の著者・乙武洋匡君の「三大特長」です。

■本書の内容

│声を大にして言いたい。「障害を持っていても、ボクは毎日が楽しいよ」。健常
│者として生まれても、ふさぎこんだ暗い人生を送る人もいる。そうかと思えば、
│手も足もないのに、毎日、ノー天気に生きている人間もいる。関係ないのだ、障
│害なんて。(あとがきより) 
                             
 そう考える乙武君の、22年間のすべてを綴ったのが、本書『五体不満足』です。
 両手両足がなくても当たり前に生きている乙武君の存在を知り、彼の人生や考え
方を読み進むと、21世紀の日本人はどんな未来を造るべきなのかが、はっきりと見
えてくる思いがします。
 また、そんな堅い話は抜きにしても、乙武君の22年間には、抱腹絶倒のエピソー
ドがいっぱいです。ぜひ、ひとりでも多くの人に、『五体不満足』を手にとってい
ただけたらと思っています。
 読めばちょっぴり、やさしい気持ちになれる……そんな本だと思います。

 本来であれば、見本とともにお届けすべきところですが、今回はお知らせのみと
いうことで、どうかご容赦くださいませ。

 お問い合わせ等ございましたら、下記までご連絡をお願いいたします。

   講談社学芸図書第二出版部
   小沢一郎
   tel. 03-5395-3522 fax. 03-3942-7203

 

◆(1998/10/20 関智子さんより)
先月メールを送付させていただきました『五体不満足』
が10/20に出版されましたので
ご案内いたさせていただきます。

五体不満足
乙武洋匡 著: 本体 1600円
発行年月日:1998年10月20日
サイズ:188×128mm :271ページ
ISBN4-06-209154-2

講談社ホームページ 
http://www.bookclub.kodansha.co.jp/Scripts/bookclub/intro/intro.idc?id=15970
に本の紹介、表紙が出ています。
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総ルビで小さい子どもでも読めるつくりです。
「信号を渡っている乙武洋匡」の表紙の感じも明るくていい感じです。

中身は
まだちらっと読んだだけで申し訳ないのですが、
ご両親の説明のくだり
「子どものようなところがあるお父さん
 (多分好奇心に溢れ、眉間にしわを寄せるような方ではないのでしょう
  と想像)
 本人にも周囲にも任せるところは任せる度量の大きいお母さん」
というような記述が目に留まり、
乙武くんののびのびとした人柄の背景はこれかー
と納得してしまいました。

トイレにいけずに、教育学部受験を失敗したという初めて聞く話もありました。
(でも政経学部は合格、本人は奇跡と書いていましたがやはり努力の賜でしょう)

と思っていたら
昨日、朝日新聞に乙武くんの記事がありました。
これから講演依頼がきて又大変かもしれませんね。
乙武君には体には気をつけて下さい。
(それと学業にあんまりしわ寄せがこないように)
と言いました。

_____________________________________

「五体不満足」(変換キー)

     98.10.20 夕刊 13頁 1社 写図無 (全613字)

 待ち合わせの場所だった早稲田大学の大隈講堂前に、電動車いすに乗った彼が近づ
いてきた。半そでシャツの先には手が見えない。足もない。
 昨春のことだ。先天性四肢切断という障害がある早大生、乙武洋匡さんの取材をす
る機会があった。失礼な、傷つけるような質問をしてしまうのではないかと、心配だ
った。
 そんな相手の緊張に、彼は慣れていたようだ。快活に、ユーモアを交えて話してく
れた。大学での授業、サークル、友達、「バリアフリー」を目指す街づくり活動への
参加――。
 まもなく記事が掲載された。その後、全国各地から彼に講演依頼が相次いだ。ほか
の大学や小学校、PTAの集いなど、一年あまりで五十件以上にもなったそうだ。テ
レビ局が彼を題材に作った番組を偶然目にしたときは、「売れっ子になったなあ」と
思わずうなった。
 「目立ちたがり屋」を自称する彼は、障害者の「広告塔」として社会にアピールす
る道を選んだのだろう。「障害があっても、ボクは毎日が楽しい」と語る。
 そのさわやかさは、多くの人の障害者観を変え得ると思う。
 今度は講談社から自伝を出すという。両親や学校の先生、友人に恵まれた彼が、決
して平たんではない道を順調に歩いてきたことが、よく分かる内容だ。その一方で、
障害者が暮らしにくい社会への批判も忘れてはいない。
 「五体不満足」がその本の題だ。「五体満足」である自分に欠けているものは何か。
読み進むうちに、そんな思いにとらわれていた。
 (智)

                                朝日新聞社
_____________________________________

 

■朝日新聞ホームページ
http://book.asahi.com/
の書評コーナーに宮迫千鶴さんによる書評

http://book.asahi.com/990117/kaidoku.html
乙武洋匡著『五体不満足』  宮迫千鶴
 「超個性」育てた周囲の愛

----------------------------------------------------------------------------  この本ほど多義的なインパクトをはらんだ表紙はめったにない。まず五体不満足という言葉の凄(すご)さ、つぎに電動車椅子(いす)に、胴体と頭しかないような先天性四肢切断という障害を持った乙武君が乗り、微笑(ほほえ)みながらこちらを見ている。
 その笑顔の信じられないほどの自然さ、嘘(うそ)のない幸福な表情に圧倒され、こんなことがあるのだろうかとしばし沈黙しながら、いつもの数倍、表紙を眺め、さらに読んでいるときも何回も何回も彼の顔をのぞきこまずにはいられなかった。
 だがこれは、障害とは何かを語ったものではない。障害者差別を憤ったものでもなく、障害にもかかわらずかくも奮闘したというものでもない。そういった障害者の不幸や悲劇はこの本のどこにもない。
 ここに書かれているのは実に豊かな子供時代であり、楽しい中学・高校時代である。そしてどこにでもあるような浪人時代をへて、早大生になった青年のキャンパスライフがいきいきと語られている。
 ちょっと変わったところがあるとすれば、乙武君は重度の障害にもかかわらず、養護学校ではなく普通教育を受け続けたこと。それを願った両親がいて、それをまっとうに受け入れた学校があり、彼と対等に成長した級友たちがいる。
 だからこの本を通して私たちは、我が子に本質的な誇りを持たせた両親の愛の強さ、乙武君という存在を通して、教育とは何かを問いつつ奮戦した教師の温かさを知ることができる。
 だがなによりもカッコイイのは、級友たちが乙武君の障害ゆえに発生する問題に、創造的なアイデアをつぎつぎと提案すること。もちろんそれは、同情ではない。子供ならではのバリアフリーな心の勝利だ。
 そんなわけで乙武君はすくすく育ち、自分のことを「超個性的」だと明るくいう人間になった。つまりここには障害・健常という二分法がない。すこぶるさわやかな、まさに新しい社会変革のリポートだ。

(画家・エッセイスト)

 ◇『五体不満足』は
 (講談社、270ページ・1,600円)
 10月20日発売、12刷70万部。担当編集者によると、30−50代の女性読者が多く、自分の子育てや子供時代と重ねているそうだ。ジュンク堂書店京都店では11月30日−12月6日に3位に入り、ベストテン入りを続けている。

 

http://cnn.com/ASIANOW/asiaweek/current/issue/feat2.html

HANDICAP? WHAT HANDICAP?
Media star, top-selling author and social campaigner,
Ototake Hirotada doesn't recognize obstacles
By Murakami Mutsuko / Toyko

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OTOTAKE HIROTADA IS A handsome, fun-loving senior student at Tokyo's Waseda
University. An avid sportsman with a confessed weakness for expensive
Margaret Howell designer shirts, he is in many ways just like countless
other young men on university campuses across Japan - except that he is
a best-selling author and one of the hottest media personalities in the
country. Oh, and he has stumps in place of arms and legs.

"Being handicapped is a little inconvenient, but it doesn't make me unhappy
," Ototake says, smiling from his electric-powered wheelchair. "My physical
disabilities are simply my unique traits. I live my life normally, just like
anyone else." Fine words, but hardly the complete story. From the day he was born
limbless in 1976, Ototake's life has been anything but routine. For a start, his
architect father made his young wife wait one month before seeing her baby for
the first time. When that day came, she beamed with happiness and exclaimed:
"He's so cute!"

That reaction set the pattern. Ototake seems to have gone from one success to
another - during his early days in school, through his teenage years and now
s a young man who appears certain to be about to make his mark on the world
around him. It is all related in his autobiography, Gotai Fumanzoku (Not In
Perfect Shape), a boisterous and moving account of how the human spirit can
overcome even the most challenging handicaps.

Gotai Fumanzoku, published last October, shot to the top of the best-seller
list, and stayed there for weeks. It has now sold nearly 4 million copies
and helped make its author one of the best-known names in the country. The
book has been translated into Korean and Chinese, and an English-language
edition is being prepared. When that happens, Ototake's mailman, who has
already delivered 10,000 fan letters, will probably need an assistant.
"I don't understand why so many people have read the book," Ototake says,
chuckling. "I just wrote it so that people would understand the handicapped
better through my case."

They no doubt have, but Japan is still not known for being especially friendly
to the disabled. Few public buildings or other facilities cater to people in
wheelchairs. Lowered roadside curbs, ramps and special aids such as handrails
in toilets are new concepts. As in every city in the world, staircases can be a
formidable obstacle. The difference in Japan is that few people seem willing to
step forward and help. Anybody looking even a little bit out of the ordinary
is more likely to receive a long, uncaring stare than a helping hand. That makes
Ototake's experience - and his cheery demeanor - all the more remarkable.

To hear him tell it, having no arms or legs has been no more of a problem than
being unable to speak Swahili. And there is no trace of bitterness about the
fact that specialists still do not know why he was born the way he was. He says
he was a star in kindergarten for having an electric-powered wheelchair. By the
time he started primary school, he had grown tiny arms and legs, but with no
fingers or toes. Even so, his teachers were still unsure if he would be able to
cope in a regular class. He quickly won everyone over with his special skills.
He wrote with a pencil stuck between his cheek and arm. He ate using a special
spoon attached to the plate. He cut paper by holding scissors in his mouth and
operating them with his arm. And he could walk and sometimes even run after a
fashion.

At first, Ototake's classmates pestered him with questions, but it was not long
before they began to accept him as one of their own - with a dispensation here
and an accommodation there. That included changing the rules of baseball. Ototake
would try to hit the ball by spinning around. If he made contact, a colleague
would run for him. If the ball flew over the in-fielders, it counted as a home
run. Over the years, his friends grew sufficiently at ease in his company to come
up with a host of ways of ensuring he could join in their activities, at school and
elsewhere.

Ototake says he had a great time at high school, where he became something of a
strategist for his American football team, analyzing the tactics of opposition
teams on a computer. He served as chairman of the school festival committee, and
won a seat on the executive committee of the student council. On Valentine's Day,
he was always the one who received the most chocolates from female admirers.

Ototake's story belies the general image of the handicapped in Japan as figures of
shame or deserving of sympathy beyond their needs. In his own way, he has mastered
most of his daily routines. He commutes to the campus in his wheelchair, sheltered
when it rains with an umbrella tucked between his shoulder and neck. Lately, he has
taken up scuba diving and is increasingly fascinated with curling - the northern
European game that is a little like ten-pin bowling, only on ice. For the moment,
though, he can't work out how he can play it.

Shortly after entering university, Ototake became a leading spokesman and activist
for the disabled. One of his campaigns was to make the campus more "barrier-free."
As a result, a university building completed a year ago was fitted with elevators
and a special toilet. That achievement was just the beginning. After Gotai Fumanzoku
appeared, Ototake developed into a media specialist on the problems of the
handicapped, and is in increasing demand as a public speaker. In April he was
invited to testify before a special parliamentary committee on issues affecting
the young. He stressed the importance of people recognizing in childhood that
everybody has the right to be different.

Ototake has a contract with a TV news show to report not just on issues affecting
the handicapped but on such topics as schoolyard bullying. Each time he appears,
the station is flooded with phone calls, fax messages and letters. "Ototake-san is
great at pointing out things that others sometimes don't see," says producer
Takahashi Hiroshige. "And he is a fine communicator."

For Ototake, being a TV personality has come as something of a shock. He says he
had always wanted to see a wheelchair-bound weather forecaster or a handicapped
passer-by in a televised drama. That way, he reasoned, the public would be more
likely to see the disabled as a normal part of society. "But I never thought for a
moment that I would be on TV myself."

Inagaki Hiroki, an official of the National Federation of Physically Handicapped
People, with a membership of about 2 million, praises Ototake for the way he has
raised public awareness. "Changes are already being felt, notably at school level,
because of the way he has participated actively in society," Inagaki says. Many
teachers and education councils are more prepared to integrate handicapped
youngsters into regular classes. "In a couple of years, improvements will be
very visible in many places, I am sure," he says.

And what will Ototake be like in a few years' time? Unsurprisingly, his ambitions are as
normal as the next person's. "I would like to be married and have kids."

 

◆『日本経済新聞』20000302(木)

障害者の個性伝えたかった
乙武さん、英訳本で会見
 先天性四肢切断という障害の日常を描いた乙武洋匡さん(23)のベストセラー「五体不満足」の英訳版がこのほど出版され、乙武さんが1日、東京・有楽町の外国人記者クラブで会見した。外国人記者ら約200人が詰め掛け「本を出そうと思ったきっかけは」「日本ではなぜ車いすの人を街で見かけないのか」などの質問が相次いだ。
 乙武さんは「障害者はまじめで控えめで頑張っているというイメージがあったが、不まじめで出しゃばりで頑張っていない人もいるんだということを伝えようと思った」とユーモアを交えながら答えていた。障害者の現状については「車いすはまだ特別な目で見られているので家の中にいる人が多い」などと説明した。

◆<早稲田大学>「五体不満足」の乙武さんに小野梓記念賞の特
毎日新聞ニュース速報

 早稲田大の卒業式が25日開かれ、ベストセラー「五体不満足」の著者で政経学部を卒業した乙武洋匡(おとたけひろただ)さん(23)に「小野梓記念賞特別賞」が贈られた。同記念賞は早大創設に力があった故小野梓氏にちなみ、優れた業績をあげた学生をたたえるもので、今年も19人が受賞。「バリアフリー社会を目指した多面的な活動」が、乙武さんの受賞理由だった。
 生まれつき両手両足がない障害を持つ乙武さんは「障害は不便である。しかし不幸ではない」と語り、自身のそんな前向きな生き方を「五体不満足」で描き、大きな反響を呼んだ。現在もテレビ出演や英訳本の出版などの活動をしている。
[2000-03-25-18:33]

◆乙武洋匡さん早大卒業、大学から特別賞も
読売新聞ニュース速報

 ベストセラー「五体不満足」を著した乙武洋匡(おとたけ・ひろただ)さん(23)が25日、早稲田大学(東京都新宿区)の政経学部を卒業、同大創立当時の功労者にちなんだ「小野梓記念賞特別賞」を贈られた。
 スーツ姿で卒業式に臨んだ乙武さんは、電動車いすで壇上へ。先天性四肢切断という障害を持ちながら、障害者への理解を深める活動を行ってきた功績で、奥島孝康総長から特別賞のメダルを首に掛けてもらった。
 式の後、乙武さんは「うれしいのと、ほっとしたのが半分半分。今後は、障害者も健常者も変わらないんだ、というメッセージを伝える仕事に就きたい」と晴れ晴れした表情で語った。
[2000-03-25-13:25]


◆乙武洋匡さんが早稲田大学を卒業
朝日新聞ニュース速報

 ベストセラーとなった「五体不満足」の著者、乙武洋匡さんが25日、早稲田大学を卒業した。乙武さんはこの日、バリアフリー社会を目指した取り組みが評価され、学術・スポーツなどで成果をあげた学生・団体に贈られる「小野梓記念賞」の特別賞も受賞、二重
の喜びとなった。
 式典会場のステージ正面には、この日を機に大学側が購入した車いす用のリフトが用意され、乙武さんが受賞のためリフトに乗って登壇した。
 大学のバリアフリーをまた一歩進めることになった。
 乙武さんは大学に籍を置きながら、テレビや新聞などを通じて「心のバリアフリー」を訴えてきた。昨年末に個人事務所を設立し、卒業後の活動を模索し始めていた。
 乙武さんは、「感慨はあるが卒業は通過点です。本やテレビの仕事を通じて『障害があっても何も変わらない』というメッセージを伝える面白さを感じた。そんな仕事を今後も続けていきたい」と話していた。
[2000-03-25-13:16]

◆乙武さんが早大を卒業 バリアフリーに貢献
共同通信ニュース速報

 早稲田大の卒業式が行われた二十五日、政経学部四年でベストセラー「五体不満足」の著者、乙武洋匡さんがバリアフリー社会を目指した活動を評価されて特別賞を受賞した。
 乙武さんは一九七六年、先天性四肢切断という障害を持って生まれた。九八年に自分の生い立ちをつづった「五体不満足」を出版、ベストセラーとなった。
 「障害を持って生まれた自分にしかできないことをやろう」と、早稲田周辺で子どもたちを車いすに乗せて町を回り、障害者が実際に何に困っているのかを体験してもらう「車いす探検隊」などを企画。                            
 テレビキャスターを務める傍ら「障害者には不まじめで出しゃばりで頑張っていない人もいるんだということを伝えたかった」などと明るくユーモアあふれる発言で、障害を持つ人に夢を与えた。
 卒業後の就職は決めていない。
 式典後、乙武さんは「障害とかバリアフリーを唱え続けているばかりでは逆に障害者にとってマイナスになるように感じている。今後は、例えばスポーツなどにも挑戦して『そういえばあいつ、車いすに乗っていたんだな』と言われるようになりたい」と笑顔で抱負を語った。
[2000-03-25-13:14]

■書評・言及

◆Amazon.co.jp
「満開の桜に、やわらかな陽射し。やさしい1日だった…」。先天性四肢切断という「超個性的な姿で誕生」した日を、著者はそんな言葉で描写している。そして「生まれてきただけでビックリされるなんて、桃太郎とボクくらいのものだろう」という感想を書きつけた後で、1ヵ月後に行われた母との対面の様子を紹介する。そのとき母は単純に「かわいい」と言ったのだと――。
一見客観的な文体でつづられたこの「まえがき」は、ある意味で「神話」である。生後1ヵ月の子に確実な記憶などあるはずはないし、周囲にも何らかの単純化の配慮があったことが、容易にわかるからだ。
しかし、周囲の事情は問題ではない。大事なのは、「神話」によって培われた著者の強い自己肯定感覚の力である。「靴の代わりに車椅子に乗る」と言い、障害を個性としてとらえてやまない著者の芯の強さは、この自己肯定感覚なしには考えられないからだ。
本書につづられた著者のアイデンティティー獲得を巡る格闘は、明るく感動的で説得力に満ちている。障害は個性だという主張にも、多くの読者に受け入れられる普遍性があると思う(若者は、誰でも障害者と自己認識しているという言い方だって可能なのだから)。
しかし、と考える。「かわいい」と言ってくれない両親がいなかったらどうなるのか。世の中には、むしろそんな人の方が多いのではないのかと。この問題の解決は、むろん著者の課題ではないにしても。(今野哲男)

メタローグ
すでに420万部以上売れたこの本、TV等マスコミの紹介も多く、中身は余りに知られているので、ここではなぜ売れたかを表層的に分析したい。まず、担当編集者の熱意。講談社は毎月、大型書店と販売会議を開いているのだが、その場に担当編集者が出張し、書店員にこの本の良さを説きまくった。同時にマスコミへの働きかけ。TV等の放映と書店店頭にどかっと積まれた本、二つの強力なスクラム効果。さらに、読みやすさ。「少年H」程ではないが、本書にはルビが多用されている。普段活字なぞ読みもしない人が、店頭で立ち読みしたとき、これなら俺でも読めるよ、と思わせる効果。ベストセラーは偶然や成り行きで生れるものではない。(守屋淳)
『ことし読む本いち押しガイド2000』 Copyrightc メタローグ. All rights reserved.

◆立岩 真也 2003/02/25「障害学?の本・1」(医療と社会ブックガイド・24),『看護教育』44-02(2003-02):(医学書院)



REV:......20030113 20061102 20081025 20090703
乙武 洋匡  ◇障害を肯定する/しない〜「障害は個性」  ◇身体×世界:関連書籍  ◇BOOK
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