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『行動する失業者――ある集団行動の社会学』

Demazière, Didier; Maria-Teresa Pgnoni 1998 Chômeurs: du silence à la révolte, Hachette Litteratures. =20030510 都留民子 監訳 法律文化社 365p.


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■Demazière, Didier; Maria-Teresa Pgnoni 1998 Chômeurs: du silence à la révolte, Hachette Litteratures. =20030510 都留民子 監訳 『行動する失業者――ある集団行動の社会学』,法律文化社,240p. ISBN-10:4589026538 ISBN-13: 978-4589026538 \2940 [amazon][kinokuniya] ※

■内容
(「BOOK」データベースより)
97年冬、フランス全国で繰り広げられた失業者の大行動をもとに彼らの意識や生活実態、行動過程、集団行動を分析、課題を提示。

(「MARC」データベースより)
沈黙から反乱へ。失業者は制度や社会の変革主体になりうる。97年冬、フランス全国で繰り広げられた失業者の大行動をもとに、彼らの意識や生活実態、行動過程、集団行動を分析、課題を提示する。

■目次
[日本語の序文]
集団行動と失業―反乱のロジックとは
謝辞
序章 一九九七年の冬、失業者たちは占拠した
/貧困に抗議した失業者たち/認可を待つ失業者組織/失業者達のコミュニティの権利/パラドックスな集団行動/

1章 集団行動の障害

一 差別され拡散した状況
/失業者のカテゴリーの多様性/失如によって招かれた状況/失業から逃れ、脱出する/競争の関係から/

二 価値のない経験
/失業のトラウマ/罪責感と諦め/求職活動に帰すること/信じがたい位置/

三 中和化され芽を摘まれる危機
/失業の個別化/脱政治的かつ脱現実的な状況/個人的事件/禁じられた表現/
結論:諦めから不当性の抗議に

2章 失業者の集団行動の始まり

一 「近代の飢え」
/フランスにおける「労働なし」の反乱/そして他の工業諸国において/

二 一九三〇年代の危機と貧困への反乱
/フランスにおける労働組合のイニシアチブと飢餓行進/フランス以外での失業者反乱/

結論:「非合法的」運動

3章 大量の失業と行動の多様性

一 失業者のいない失業
/通過的な失業/「長期失業者」/「新しい貧困」と「排除」/

二 失業者、行動の欠如
/失業対策/失業のための行動/

三 失業者の集団的レジスタンス
/求職活動と集団行動/生き延びることと集団行動/

結論:失業者というレッテル貼り

4章 さまざまな失業者組織

一 労働総同盟(CGT)・失業委員会 Comites de Chomeurs de la CGT
/解雇者との困難な連帯/ラ=シオタ市における闘争からブッシュ=デュ=ローヌ県委員会の結成へ/差し迫った要求と雇用を求める闘い/

二 失業者組合 Syndicat chomeurs
/失業の悲劇への世論の喚起/失業者の自主防衛/失業者結集のむずかしさ/

三 全国失業者・不安定労働者運動 Mouvement national des chomeurs et precaires:MNCP
/地方のイニシアチブをまとめる/出会いと相互援助の場の拡張/失業者の社会化と失業の政治性/

四 雇用・情報・連帯のためのアソシエーション Association pour l'emploi,et la solidarite:APEIS
/貧困に対する闘いと要求/失業補償組織(ASSEDIC)との力関係/

五 失業に対抗して共に行動を! Agir ensemble contre le chomage!:AC!
/失業の根絶のために闘う失業者と賃労働者/的を絞った闘いと一般的目標/

結論:集団的レジスタンス
 
6章 失業者の集団行動の課題

一 雇用と所得、弁証法的な関係
/緊急援助と社会的ミニマム/すべての人々に対する「適切な」所得/所得への権利と賃金労働社会/雇用への権利、失業と賃労働/

二 労働の社会における失業者の要求
/協同し、尊厳を再発見する/行動する失業者、立役者としての失業者/どのような社会的な認可が必要か/

結論:「無用とされた人々」の有用性
原注
訳注
[監訳者あとがき] 社会保障研究にとっての失業者研究

■引用

■書評・紹介

■著者紹介
ドマジエール,ディディエ[ドマジエール,ディディエ][Demazièle, Didier]
1961年生まれ。リール1大学において社会学博士。ベルサイユ大学において社会学博士論文指導資格(旧国家博士)。国立科学研究センター(CNRS)研究者(労働社会学者)。現在、ベルサイユ大学・CNRS付属PRINTEMPS研究所所長

ピニョニ,マリア=テレーザ[ピニョニ,マリアテレーザ][Pignoni, Maria-Teresa]
イタリア・バリ出身。パリ5大学において社会学修士。国立社会科学研究院(EHESS)において博士課程(DEA)修了。PRINTEMPS研究所にて博士論文「フランスとイタリアの失業者組織」を執筆中。現在、雇用連帯省・統計調査局(MES-DARES)専任研究員(労働社会学者)

都留民子[ツルタミコ]
1952年生まれ。明治学院大学大学院社会学研究科修士課程(社会福祉学専攻)修了。社会福祉学博士。現在、県立広島女子大学教授


*作成:三野 宏治 
UP:20090609 REV:
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