『医療ビッグバン――どう変わる明日の医療』
西村 周三 監修 19971205 日本医療企画,235p.
■西村 周三 監修 19971205 『医療ビッグバン――どう変わる明日の医療』,日本医療企画,235p. ASIN: 4890413464 2310 [amazon]/[boople] ※ b m/e01
内容(「BOOK」データベースより)
医療保険制度抜本改革、マネジドケア、公的介護保険、規制緩和、情報公開…迫る大構造改革の流れを読む。
内容(「MARC」データベースより)
医療保険制度抜本改革、マネジドケア、公的介護保険、規制緩和、情報公開…。高齢化がますます進展するなかで問い直される医療のあり方。医療のビッグバンに焦点を絞り、その流れをわかりやすく解説。
◆目次
第1章 いま、なぜ医療ビッグバンなのか 上條俊昭 1-19
第2章 患者・保険者参加型の医療保険制度が実現
第3章 「保険者」に選ばれない医療機関は生き残れない
第4章 医師は主役の座から降りる―日本版DRG導入のインパクト
第5章 医師の選別化・流動化が先鋭化する!?
第6章 勝ち残る病院は3割か?5割か?
第7章 「老人病院」が消える?
第8章 サービスステーションを突破口にネットワーク形成が医療機関の活路
第9章 医療情報の電子化・共有化の衝撃波 神野 正博 157-172
第10章 医療訴訟が急増する
第11章 製薬・卸業界の自然淘汰が急ピッチで進む
第12章 「福祉国家」という神話の終焉
◆第1章 いま、なぜ医療ビッグバンなのか 上條俊昭* 1-19
*(財)医療経済研究機構専務理事 1930年生
六大改革こそ日本版ビッグバン
このままでは日本経済は医療費増大に耐えられない
「周知のとおり経済成長は人口増加とかなり密接な関係がある。人口がすう数的に減少すれば、経済成長は困難になる公算がかなり高くなる。人口の高齢化によって、医療費の増大が予想される時期に、経済成長が停滞すれば、どういうことになるかは説明するまでもないであすう。今後、国民医療費の対GNP比は急角度で上昇し、やがて一〇%を超え、ヨーロッパの水準を上回る時期が到来する公算が大きい。
このような事態が起きれば、日本経済は医療費の負担に耐えぎれなくなる。また、医療制度の運営が行き詰まってしまうだろう。人口の高齢化とともに、国民医療費のある程度の増加は必要だし、また望ましいことでもある。しかし、国全体の経済成長が難しくなる時期だけに、極力医療サービスの効率化を図り、無駄を省き、国民医療費の伸びを適正にすく方策が求められるのは当然の話であろう。」(上條[1997:16])
国民の健康づくりを重視すべき
◆第9章 医療情報の電子化・共有化の衝撃波 神野 正博 157-172
情報化へのスタンスを間違えるな
情報の共有へ向けて
情報の多面性――情報に対する価値観の相違
情報共有化の道具とその特徴比較
電子カルテの時代が来る
終わりに
◆第10章 医療訴訟が急増する 須田 清* 173-194
*弁護士
レセプト開示が原則に
「厚生省は平成九年六月二五日、都道府県知事宛に「診療報酬明細書等の被保険者壁開示について」と題する通知書を発した。[…]厚生省はその理由として、近年、被保険者からの開示を求める要望があることと、被保険者へのサービス充実の一環であることを述べているが、いささか唐突な印象を受けざるを得ない。仮に開示の要望があるとしても、その正当性・必要性・有益性の検証が必要なはずである。開示がなぜ被保険者へのサービス充実となるのか、理由もまったく記載されていない。」(須田[1997:174])
最高裁判決に見る医師有責の傾向
「患者の権利基本法」立法化の動き
リクスマネジメントとして医療サービスセンターを設置