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『公的介護保険に異議あり[増補版]――もう一つの提案』

里見 賢治・二木 立・伊東 敬文 19970630 ミネルヴァ書房,240p.

last update:20110416

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■里見 賢治・二木 立・伊東 敬文 19970630 『公的介護保険に異議あり[増補版]――もう一つの提案』,ミネルヴァ書房,240p. ISBN-10:4623027996 ISBN-13:978-4623027996 \2300 [amazon][kinokuniya]

■内容


内容(「BOOK」データベースより)
いま厚生省を中心にすすめられている「公的介護保険」構想―新たな保険料を徴収する「公的保険」がなぜ急いで検討されているのか。いくらの保険料を払うのか。なぜ定額制なのか。必要な時「誰でも、いつでも、どこでも」充分なサービスが受けられるのか。介護を要する65歳未満の障害者がなぜ保険対象から除かれるのか。21世紀に向けて、真の公的介護保障システムの構築を願う3人の論者が、もう一つの提案を緊急出版。

内容(「MARC」データベースより)
高齢者のすべてをカバーせず、現役世代には「給付なき負担」となる公的介護保険構想。介護保険で老後は誰でも安心できるのか? 真の公的介護保障システムの構築を願う3人の著者が、もうひとつの提案をする。〈ソフトカバー〉 --このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。

■目次


第1部 新介護保障システムと公費負担方式
 はじめに――公的介護保障への熱い期待
 第1章 介護政策の変遷と現状
  1 『恍惚の人』の衝撃
  2 高度成長の終焉と福祉政策
  3 「私的介護優先」の時代
  4 「家族介護支援」への転換
  5 「高齢者保健福祉推進一〇か年戦略」の登場
  6 「老人保健福祉計画」とその意義
  7 「新一〇か年戦略」の策定
  8 政策理念の変化――新介護保障システム形成への議論の台頭
 第2章 公的介護保障の理念と課題
  1 理念――要介護者の自立支援
  2 普遍性、権利性、公平性、選択性
  3 介護サービスの量的・質的整備の緊急性
  4 ホームヘルパーの整備計画の問題点と課題
  5 サービス量整備のための必要条件
  6 新しい抜本的整備計画の策定の必要性
 第3章 公費負担方式による新介護保障システムの構築
  1 「自立支援」としての新介護保障システム
  2 介護保険構想の台頭とその論拠
  3 介護保険は普遍的か
  4 選択性は介護保険の専売特許か
  5 公費負担方式による権利性の確保
  6 税による公平な財源調達――保険料は「隠れた税」
  7 公費負担方式による低額均一制の利用者負担
  8 介護保険方式はサービスの供給体制を促進するか
  9 医療保険との整合性は不可欠か
  10 介護保険論者の苦渋
  11 介護保険の対象を高齢者に限定する弊害
  12 「サービス給付なき保険料負担」の矛盾
  13 サービス給付は十分か
  14 家事援助サービスは保険給付されるか
  15 介護保険の利用者負担の重さ
  16 介護サービス等の提供システム
 第4章 公費負担方式の財源政策
  1 社会保険方式の幻想の克服――日本人は愚かなのか?
  2 税の使途の明確化――介護保障目的税の構想
  3 直接税財源の介護保障特定財源化
  4 介護保障目的税の検討――消費税の取扱い
  5 企業負担の介護保障特別税の新設
  6 介護保障の所要財源とその配分
  7 幻想からの脱却――真の普遍的介護保障システムへ
 (補足)老人保健福祉審議会「新たな高齢者介護制度について(第二次報告)」へのコメント

第2部 公的介護保険の問題点
 はじめに
 第1章 公的介護保険は厚生省の政策・路線の三つの破錠、転換を示す
  1 福祉政策の破綻
  2 医療政策の破綻
  3 財源調達方式の転換
 第2章 公的介護保険の三つの不公正
  1 社会保険方式一辺倒の議論は不公正
  2 「高齢者以外の障害者」排除は不公正
  3 公的介護保険をめぐる情報操作は不公正
 第3章 三つの公的介護保険「打ち出の小槌」論
  1 第一の打ち出の小槌論――介護費用の財源が急増
  2 第二の打ち出の小槌論――二四時間対応の在宅ケアが急速に普及
  3 第三の打ち出の小槌論(幻想)――医療費の枠が広がる
 第4章 公的介護保険の将来予測
  1 厚生省が社会保険方式に固執する五つの理由
  2 「サービスの普遍性」原則に反する「四段階システム」が形成される危険
  3 公的介護保険が医療に与える影響の予測 おわりに――五つの改善提案(増補版)

第3部 デンマークとドイツの介護政策と日本への教訓
 第1章 デンマークの介護制度とその教訓
  1 デンマークの介護制度の特色
  2 行財政制度――地方主権の地方自治
  3 デンマークの介護サービス制度
   (1)ホルベック市の在宅看護ニーズの実態
   (2)ホルベック市の二四時間在宅介護制度
   (3)介護のニーズ判定と総合的介護サービス
   (4)現物給付と現金給付の総合的対応
   (5)在宅ケアと施設ケアの統合化
   (6)どうして低いデンマークの医療費?
   (7)医療費節約を実証したスケヴィンゲ市の実験
   (8)行政サービスの品質保証と人材育成
  4 デンマークの制度から日本が学べること
   (1)安心社会の理念確立
   (2)安心社会は国民の負担なしではできない
   (3)行政の効率化、透明度の向上は不可欠
   (4)地域における介護体制の確立と現場におけるニーズ判定
   (5)地域民主主義の徹底
 第2章 デンマークから見たドイツの介護保険制度
  1 税か保険か?――百年前の社会保障財政論
  2 ドイツ介護保険制度の成立過程
  3 官僚的な介護のニーズ判定制度
  4 問題多い現金給付
  5 ドイツの社会保障の根底にある「支援順序の原理」
  6 ドイツの行政制度の特異性
  7 日本における介護制度充実のための提言

終章 介護保険構想の混迷と普遍的介護保障の課題
  1 老人保健福祉審議会『最終報告』から介護保険制度案大綱へ――その混迷と迷走
  2 介護保険法案の概要と問題点
  3 普遍的介護保障制度の構築に向けて

■引用

■書評・紹介

■言及



*作成:樋口 也寸志
UP:20110416 REV:
介助・介護 ◇公的介護保険身体×世界:関連書籍 1990'  ◇BOOK
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