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『敬天愛人――私の経営を支えたもの』

稲盛 和夫 19970506 PHP研究所,162p.

last update:20131217

稲盛 和夫 19970506 『敬天愛人――私の経営を支えたもの』,PHP研究所,162p. ISBN-10: 4569555659  ISBN-13:978-4569555652 \800+税[amazon][kinokuniya]

■内容

内容(「BOOK」データベースより)
順風の時も逆風の時も、ビジネスマンが失ってはならぬものとは…。著者自らの経験を綴りながら、経営、仕事、人生の要諦を説く。

内容(「MARC」データベースより)
志と情熱が道をひらく! 順風の時も逆風の時も、ビジネスマンが失ってはならぬものとは…。自らの経験を綴りながら、経営、仕事、人生の要諦を説く。

■目次

第一部 「フィロソフィ」をベースにする――京セラの経営――
1 「フィロソフィ」が発展をもたらす
2 「人の心」をベースにする経営
3 原理原則を貫く経営
4 お客様のニーズに応える経営
5 未来へ挑戦する創造的経営
6 アメーバ経営と時間当たり採算制度
第二部 「フィロソフィ」の根底にあるもの――京セラの経営――
1 人生の方程式
] 2 心に思ったとおりの現象が現れる
3 思いやる心
4 動機善なりや、私心なかりしか
5 世のため人のために尽くす
結びにかえて

■引用

◆集団が機能し、成果を生み出すためには、そのめざすべき方向が明確であり、その方向に集団を構成する全員のベクトルを合わせなければならない。企業であれば、ベクトルを合わせるのは、経営理念や社是と呼ばれる規範である。そして、そのベースには、根幹となる考え方あるいは哲学が存在しなくてはならない。私は…「京セラフィロソフィ」として、全社員で共有するように努めてきた。/それは、人として生きる上での基本的な考え方、換言すれば「人間として正しいことを正しいままに追求する」ということをベースとしている。/このような「フィロソフィ」は、一見企業経営にとって無縁なものに映るかもしれない。しかし、私は人間のあるべき姿を追求することにより、経営のよって立つべき座標軸も明らかになると信じている。経営というものは、経営者の人格の投影でしかあり得ない。そのため、人間として正しい判断基準を持てば、それは必ず経営の実践の場においても有効に機能するはずである。[1997:22-23]

◆…企業を経営するということは、「自分の夢を実現するということではなく、現在はもちろん、将来にわたっても従業員やその家族の生活を守っていくということである」ということに気がついた。/…そのとき私は、「全従業員の物心両面の幸福を追求する」ということを、経営理念の筆頭に掲げ、さらに社会の一員としての責任を果たすために、「人類、社会の進歩発展に貢献すること」という一項を加え、京セラの経営理念とすることにしたのである。[1997:43-44]

◆…経営における判断は、世間でいう筋の通ったもの、つまり「原理原則」に基づいたものでなければならないことに気がついた…/そして、すべてのものごとを「原理原則」にまで立ち返って判断していこうと決心した。言い換えれば、「人間として正しいことなのか、悪しきことなのか」ということを基準にして判断し、「人間として正しいことを正しいままに貫いていこう」と考えたのである。[1997:47]

◆私は、「利益とは売り上げから経費を差し引いた結果でしかない。そうであれば、売り上げを極大にし、経費を極小にする努力を払うことが重要なのであり、そういう努力の結果として利益は後からついてくるはずだ」と考えた。[1997:52]

◆私は常々社員に「お客様の召使いであるべきだ」と言ってきた。これは、お客様に接する態度を示すとともに、徹底した顧客志向を意味している。…お客様の召使いが努まらないようでは、どんな販売戦略も画に描いた餅でしかなく、また仮に一時的に成功したとしても単発に終わり、持続的な成功をおさめるはずはない。お客様に対して徹底的に奉仕をすること、これも経営の大原則の一つである。…お客様に対する態度、サービスだけは限界がない。だから召使いのように徹底して、お客様に奉仕しなくてはならないのである。[1997:65-66]

◆企業においても、個人においても、能力を未来進行形で考えることが重要である。あえて自分の能力以上の目標を設定する。最初に、今はとても不可能と思われるほどの高い目標を、未来のある時点で達成すると決めてしまう。そして、自分の能力を、その高い目標に対応できるようになるまで高めるのである。/現在の能力をもって、可否を判断していては、新しいことなどできるはずがない。今できないものを何としても成し遂げようとすることからしか、真に創造的なことは達成できないのである。[1997:68]

◆創業時代から私は、品質について「手の切れるような製品」でなくてはならないと社員へ話してきた。これは、真新しい紙幣のような手触りを感じさせる素晴らしい製品という意味である。そのような製品でなければ、お客様に本当に満足してもらうことはできない。見る者をして感嘆せしめるような高い品質の製品が求められているのである。/では、「手の切れるような製品」はいかにしてつくるのか。まずは採算をいっさい度外視して、最高の品質の製品を一個でもいいからつくり上げる。その後、コストを考慮に入れ、どのように量産するかということを検討していく。このような手法をとるべきだと思う。[1997:69-70]

◆経営の死命を制するのは、値決めであると私は考えている。…自社製品の価値を正確に認識した上で、製品一個当たりの利幅と販売数量との積が極大値になる、ある一点を求め、それで値決めをしなくてはならない。その一点は、お客様から見ても喜ばれるものでなくてはならない。/…価格に加えて、同時に決まる仕様や品質など、与えられた要件をすべて満たす範囲で、製品を最も低いコストで製造する努力が不可欠なのである。[1997:71-72]

◆尊敬にまで達する、お客様との絶対的な関係を築くこと、それこそが真の商いではないだろうか。それには尊敬に値する高い人間性を経営者や社員が備えていなければならない。…だからこそ、特に経営者は自分自身を高めるための努力を続けていかなければならない。[1997:74]

◆夢を現実に成就させるためには、強烈な意志と熱意が必要となる。「こうありたい」「こうすべきだ」という強い意志は、その人の奥底にある魂そのものからほとばしり出るものでなくてはならない。/どんな困難があっても、それを乗り越え、成就するまでやり遂げようという強い意志が、体の奥底から湧き出てくるような人でなければ、創造的なことをすることはできない。[1997:79-80]

◆私は、京セラを創業して間もなく仕事や人生の成果を表す方程式を見出した。それは、人生・仕事の結果=「考え方」X「熱意」X「能力」というものである。[1997:103]

◆成功に至る近道などあり得ない。情熱を持ち続け、生真面目に地道な努力を続ける。このいかにも愚直な方法が、実は成功をもたらす王道なのである。[1997:112]

■書評・紹介

■言及




*作成:片岡稔
UP:20131216 REV:20131217
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