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『うつ病者の手記――自殺、そして癒し』

時枝 武 19970320 人文書院,222p.

last update:20110302

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■時枝 武 19970320 『うつ病者の手記――自殺、そして癒し』,人文書院,222p. ISBN-10: 4409340174 ISBN-13: 978-4062094313 \1800 [amazon][kinokuniya] ※ d05 s01bj-nz

■内容

内容(「BOOK」データベースより)
著者が初めて精神科を訪れたのは18歳のとき。人生の半分をうつ病とともに生きてきた。青年期うつ病は薬物療法だけで快癒するとはいいがたく遷延しやすい。本書は、三度の自殺未遂を経た一人のうつ病者が三年間にわたって書き綴ったみずからの固有の物語である。

内容(「MARC」データベースより)
三度の自殺未遂を経た一人のうつ病者が、三年間にわたって書き綴ったみずからの固有の物語。治療する側が書いたのではなく、当事者の書いた、つまりナマの声のにじみ出た本。

著者 時枝 武, 2003/12/21
『うつ病者の手記』こぼれ話
2003年現在、ぼくのうつ病歴は26年です。15歳で発病し、 18歳ではじめて精神科にかかりました。通院は今日も続いています。この本は、自殺を図る話から始まる手記です。1993年10月1日、首を吊ろうとした話から始まり、3回にわたる自殺企図のエピソードを収めました。そして本を出版して以降、さらに2回の自殺企図がありました。他には、入院生活のこと、家族との関係、本当にまちまちな出来事が書かれており、文体もいいものだとは自分でも思えません。当時本当にひどいうつ状態にあってなんとか書き記すことができたというのが正直なところです。ひどい抑うつや不安感にさいなまれながらノートに走り書きをしたメモを元に書きました。だから、うつのさなかにあるとき人が何を体験するかということを、拙くとも少しは表すことができたました。
この本はよく、「闘病記」「精神医療」というカテゴリに収められるのを見聞きしてきましたが、ただただつらかった体験を書いただけで、あえていえば「病記」とでも言えばいいでしょうか。この本を出版したころ、既に「癒し」という言葉が流行りだしていて、この言葉をサブタイトルに盛り込みましたが、今日もはや「うつ」という言葉が時代の言葉となっているように思います。2000年にこの本の中国語訳『憂鬱病患的日記』が出版されたのですが、うつを感じる人は日本に限らず海外にも多いようです。うつを病む人やその家族の方に、特に読んでいただければ幸いです。帯に推薦文を書いてくださった精神科医の斎藤茂太先生にこの場を借りて再びお礼申し上げます。

■目次

一九九三年十月一日
断酒、そして
病の始まり、現在の病

■引用

■書評・紹介

■言及



*作成:中倉 智徳
UP:20110302 REV:
鬱/うつ depression  ◇自殺・日本語文献:本(著者名アルファベット順:N-Z)  ◇身体×世界:関連書籍  ◇BOOK
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