『死を求める人びと』
Kaizer, Bert 1997 Dancing With Mister D, Black Swan
=19980618 畔上 司 訳,角川春樹事務所,402p.
■Kaizer, Bert* 1997 Dancing With Mister D, Black Swan=19980618 畔上 司 訳,『死を求める人びと』,角川春樹事務所,402p. ISBN-10: 489456131X ISBN-13: 978-4894561311 2200 [amazon] ※ d01.et.
*ベルト・カイゼル
■出版社/著者からの内容紹介
妙な話だが、医療現場にいる人間がいちばん驚くのは、大勢の患者が死んでゆくという事実なのだ。本書は私設療養所で死んでいった人たちの臨終の記録だが、随所に医学裏面史や偽薬効果、近代医学と民間療法のせめぎあい、医学に見られる非科学性、ガン研究の失敗例、一般人の医学観、医師たちの信じがたい思いあがり、死を考えまいとする人がとる行動、そして脳と心の不可思議な結びつき、といった医療現場での雑感も織りこんでみた。
■内容(「BOOK」データベースより)
本書は、私設療養院で死んでいった人たちの臨終の記録だが、随所に医学裏面史や偽薬効果、近代医学と民間療法のせめぎあい、医学に見られる非科学性、ガン研究の失敗例、一般人の医学観、医師たちの信じがたい思いあがり、死を考えまいとする人がとる行動、そして脳と心の不可思議な結びつき、といった医療現場での雑感も織りこんでいる。
■内容(「MARC」データベースより)
人間には生きる権利と同様に死を選ぶ権利がある。ナーシング・ホームで死んでいった人たちの様々な臨終の記録。近代医学と民間療法のせめぎあい、ガン研究の失敗など、医療現場での雑感も織り込んだ哲学的死の考察。
■目次
・医者仲間 / ・「肉に過ぎない者が、わたしに何をなしえましょう?」 / ・デカルトの松果腺
・なんじ塵なれば / ・招かれざる弔問客 / ・死の依頼 / ・死の願望 / ・死の淵に揺れるロウソクの火
・冷蔵庫内の靴 / ・試験の結果 / ・クルート病 / ・信じる人、信じない人、学者
・恐れを知らぬ英雄 / ・アルジュナと湖 / ・家族の特徴 / ・神様の住所 / ・聖書カレンダー
・魂のダメージ / ・クリスマスと神の関係 / ・死は死 / ・シャンフォール風の朝食
・三途の川はどこ? / ・診察の話 / ・うるさ型 / ・輪廻転生の根拠 / ・小言
・植樹証明書 / ・八方ふさがり / ・ノーベル賞もの / ・戦争中の体験 / ・「ふつうの葬式のほうがいいな」
・昔ながらの問い、昔ながらの答え / ・生の問題、科学の問題 / ・名前の偽薬効果
・プルーストのマドレーヌ――悪臭版 / ・ベケットはウシには理解不能 / ・公平な裁判ののち絞首刑
・死はエトセトラにあらず / ・死とは……? / ・くだらない目的のための無情なロジック
・愛は何度も滅びる / ・迷えるヒッピー / ・しぶといウサギ / ・転位行動としての儀式
・死神の領域に向かう単独飛行 / ・彼が天国で見たもの / ・科学と真理
・カルマ、輪廻転生、占星術 / ・架空のストーブでやけど / ・頭の中のマカロニ / ・キーツ――死の宣告
・シルエット講座 / ・楽屋の会話 / ・こんなことのために生まれてきたんじゃない / ・抗・絶望剤
・どんなキノコも食べられる / ・人生という名のコンサート / ・生活は前向きに、思考は後ろ向きに
・希望と生化学 / ・予防は退屈、治療は愉快 / ・親子 / ・むなしさ / ・幻肢痛
・不死の神が死を意識した日 / ・野次馬 / ・ガン研究と雨乞い / ・ベケットの野次馬根性
・アレクサンドロス大王の神性 / ・ドナルドへの手紙 / ・日常生活の解剖学
・「なぜこのわたしが?」 / ・チベットの『死者の書』 / ・死の工場 / ・一人で死ぬということ
帯:「人間には、生きる権利と同様に死を選ぶ権利がある! 現役の医師による哲学的死の考察」
著者略歴より:「本書はオランダで驚異的なヒット作となった。」
■言及
◆立岩 真也 2008 『唯の生』,筑摩書房 文献表