『スウェーデン・ノーマライゼーションへの道――知的障害者福祉とカール・グリュネバルド』
Graninger, Göran; Lovén, John 1997 40 År med Utvecklingsstörda: Samtal med Karl Grunewald. =20070301 田代幹康・ロボス,シシリア 訳著,現代書館,187p.
last update:20100809
■Graninger, Göran; Lovén, John 1997 40 År med Utvecklingsstörda: Samtal med Karl Grunewald. =20070301 田代幹康・ロボス,シシリア訳著 『スウェーデン・ノーマライゼーションへの道――知的障害者福祉とカール・グリュネバルド』,現代書館,187p ISBN-10:4768434649 ISBN-13:978-4768434642 \1890 [amazon] /[kinokuniya] ※
■内容
(「BOOK」データベースより)
「施設は消滅されるべきである」ノーマライゼーションの原理を知的障害者福祉施策において実施した行政官カール・グリュネバルドの40年間の軌跡。
■目次
日本の読者の皆様へ
訳著者まえがき
はじめに
1 決して忘れることのできない記憶
2 学生時代
(1)ルンド大学での学びと研究
(2)成長するための環境の重要性
青少年時代の自由な興味
夏休みの精神病院における看護助手のアルバイト
(3)小児科医、小児精神科医として働いた1950年代
(4)小グループにおけるケアの考え方
3 子どもたちを取り巻く現実を知るための研究調査
(1)改革を進めた力とその背景
(2)監督監査活動
ウップランド・ヴュスビュからの報告書をめぐる対立
監督監査活動の継続
アグレッシブな行動と絶望感
県の責任者は何も把握していない
(3)慈善活動とダブルモラル
(4)ノ―マライゼーションの理念への衝動
知的障害者に関する北欧諸国の協力
ノーマライゼーションの理念
(5)改革の道を開く監督監査
A、B、Cリスト
火災による悲惨な出来事
(6)誰が知的障害なのか
4 発達を促すための子どもの環境
(1)貧困なケアから障害者へのケアへ
子どもだけが住むケア施設
就業前教育(保育園・幼稚園)
訓練学校
(2)子どもの親に対する権利
(3)知的障害児・青少年・成人・保護者のための団体、その協働と闘争
5 成人の知的障害者
(1)ケア施設と入所授産施設の知的障害者たち
主張されたジレンマ
性的区別と入所施設における男女の隔離
ジェリバレのケア施設に関する闘い
(2)家庭的ケア
知的障害の状況
監督監査指導を行うことによる現実の改革
(3)社会へ統合される権利
スイムリスハウンの家――統合への権利を獲得するための闘い
テレビの重要性
(4)特別病院サールベーリヤにおける闘い
サールベーリヤにおける闘いの意味するもの
6 人生における転機と変革のための研究
(1)アメリカからの衝撃
大きなスケールによるケア
大規模ケアと行動科学の実験
連帯の意味
(2)ハラルド・オフスタッド氏との生命の意味についての議論
弱者と強者
弱者はわたしたちに生命の価値について教えてくれる
効果を啓発するためのよい活動
最重要の障害者も幸せを感じる能力をもつ
7 ノーマルな生活環境への道筋
(1)成人の知的障害者をめぐる現実の改革
政治家たちの見解への働きかけ
知的障害者のための運転免許と法律
(2)話し合いの重要性――中央政府と地方自治体、医療保健庁と地方自治体のケア部門
研修会開催の重要性
ケア部門の責任者のネットワーク
(3)職業訓練とデイセンターにおける仲間たち
職業訓練施設
デイセンターという考え方の促進
重度の知的障害者でさえも利用できるデイセンター
デイセンターは小さくなる
(4)アメリカからのアイデア
デイセンターは地域社会の中に移動する
ハビリテーション手当という考え方
デイセンターの普及と知的障害者に対する人々の態度の変化
8 知的障害者たちと共に働いた40年間の仕事
(1)ノーマライゼーションと自由な経済活動
(2)人々の無関心に対する戦い
子どもたちに対する態度
福祉従事者への教育と研修
(3)スウェーデン児童家庭協会(基金)の意味するもの
(4)公正な法律と私たちにとっての知的障害の意味
(5)中央と外(中央と地方)との協力関係
(6)障害者をめぐる国際的な状況
9 人々の精神(意識)の変化
10 スウェーデンにおける知的障害者の2005年(その後の展開)
カール・グリュネバルドの功績と業績について
資料1 カール・グリュネバルドの略歴
資料2 カール・グリュネバルドの主要な著書と出版物
資料3 スウェーデンにおける知的障害者福祉関係の法律の歴史的流れ
資料4 知的障害者の閉鎖的なケアとオープンケアの推移(1950−1992年)
■著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
グラニンガー,ジョーラン
歴史学者、リンショッピング大学に設置されている障害科学研究センターの責任者でもある
ロビーン,ジョン
ノーショッピング市の社会福祉事務所長として長年働いた経験があり、様々な障害者福祉領域における研究調査に参加している
田代 幹康
東北福祉大学社会福祉学部福祉心理学科卒業。スウェーデン国立ヨーテボリ大学(Göteborgs universitet)インターナショナル・ソーシャルワークマスターコース修了(Filosofie magisterexamen: International Master in Social Work取得)。筑波大学大学院教育研究科カウンセリング専攻リハビリテーションコース修士課程修了、修士(リハビリテーション)取得。知的障害者入所施設・情緒障害児短期治療施設・児童養護施設勤務の後、群馬社会福祉大学教員を経て、現在、東京福祉大学社会福祉学部教員
ロボス,シシリア
スウェーデン国立エスタスンド大学社会福祉学部卒業。スウェーデン国立ヨーテボリ大学(Göteborgs universitet)インターナショナル・ソーシャルワークマスターコース修了(Filosofie magisterexamen: International Master in Social Work取得)。ノーショッピング市移民局職員、同市福祉事務所とソーダショッピング市福祉事務所のソーシャルワーカーとして勤務の後、ストックフォルム大学社会福祉学部、リンショッピング大学、オレブロ大学の教員を経て、現在、エシュタ・フュンダル大学社会福祉コース教員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
*作成:三野 宏治 箱田 徹