『〈やさしさ〉の闘い――社会と自己をめぐる思索の旅路で』
栗原 彬 19961020 新曜社,256p.
■栗原 彬 19961020 『〈やさしさ〉の闘い――社会と自己をめぐる思索の旅路で』,新曜社,256p. ISBN-10: 4788505762 ISBN-13: 978-4788505766 \2520 [amazon]/[kinokuniya] ※ b
■著者略歴
■内容(「MARC」データベースより)
〈やさしさ〉をめぐる旅は、自らの感受性を組み替えるための、厳しい自己との闘いをともなう。その闘いのなかで紡ぎ出された、ミリタントなやさしさの結晶作用。私たちの心に染みて、生きる勇気を与えてくれる。
出版社からのコメント
◆やさしさの闘い◆ 〈やさしさ〉をめぐる旅は,自らの感受性を組み替えるための,厳しい自己との闘いを伴う。ヴァルネラビリティの概念を,「いじめられやすさ」から「傷つきやすさ」へと反転させることによって,ミリタントな〈やさしさ〉の地平を切りひらく。
■目次
アイデンティティと変容
私という存在の離散――小野茂樹『羊雲離散』『黄金記憶』
変貌していく身体――岡本章『水の鏡』『水の声』
アイデンティティという問い
自発的服従を内破するもの――『丸山眞男集』への栞
老いの輝き――「はく」ことの衝迫力
余白の世界への移行――デュシャン「極薄(アンフラマンス)」
市民社会再考
無為の行為――いまわの際のカント
市民社会にも「政治改革」を
この道は権力集中型国家への道
ナショナリズムと市民社会
闘い、対話する市民
神を内側から裏返す――「信」なき宗教的身体のほうへ
現代日本の「鏡」――オウム真理教
水俣病四〇年
ネットワーキング
ネットワーキングのはじまり
ボランティアからネットワーキングへ
生命体に限りなく近く
宮沢賢治のネットワーキング――羅須地人協会という企て
ゆっくり、ゆっくり歩こうよ――星寛治『はてしない気圏の夢をはらみ』
遊びとしての政治
共生の思想
ただ、あること
ヴァルネラビリテの思想
「小さな命は大きくなるまで育たなければならない」
「外国人排斥」という心理=政治的ネクサス
自分を裏返す――花崎 皋平『解放の哲学をめざして』
立替え直しの物語――出口王仁三郎『霊界物語』
為己文学〔自己のための学問〕
政治を人間のこととして再神話化する
自分自身を読む――社会学の現在
あとがき
■引用
■書評・紹介
■言及
*作成:山本 晋輔