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『がんの痛みを癒す――告知・ホスピス・緩和ケア』

高宮 有介 19960601 小学館,222p.


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■高宮 有介 19960601 『がんの痛みを癒す――告知・ホスピス・緩和ケア』,小学館,222p. ISBN-10: 409387140X  ISBN-13: 978-4093871402 1600 [amazon][kinokuniya] ※ t02, c09

■出版社 / 著者からの内容紹介
最近はがんの告知を受ける人が増えてきているせいか、ホスピス、緩和ケアなどという言葉が行き交うようになりました。本書は、末期がん患者の痛みをモルヒネを使用することによって最小限に押さえ、その患者の余命いく月かのあいだに望む事をさせて、人間らしい最期を迎えさせる大学病院の緩和ケアの四年間にわたる患者と医師たちの人間ドラマともいえる感動のノンフィクションです。登場する患者は6歳から70代まで男女さまざまです。38歳の女性は悪性黒色種で3か月の余命を宣告されるが、一人息子のために体が許す限り仕事をし、最期まで周囲の人々との交流を大事にしながら大晦日に亡くなります。また70代でお酒の好きな男性は最期の数日前まで酒を飲み続けます。もちろんタバコやペットもOKです。 「常識を破れ」を合い言葉に、残された時間のクオリティ・オブ・ライフ(生命の質、生活の質)を支えるスタッフの真摯な生き方が、患者やその家族への癒しに繋がっていく様子が読者の胸を打つことと思います。今後の終末医療への提言を含め、人生の最終章を実り豊かに生きるための必読書として、男女・年代に関係なく読むことができます。

■内容(「MARC」データベースより)
苦しまずに最期を迎えたい。末期がん患者の願いを尊重し、痛みからの開放をめざす医師の4年間の実践記録。患者とその家族の心からのケアを最優先させる、豊かに生きるための「最期」を考える。

■目次

プロローグ

第1章 緩和ケアチームの結成
第2章 真実を告げること
第3章 痛みを癒す
第4章 常識を破れ
第5章 どこまで治療するのか
第6章 先生、死後の世界ってあるんですか?
第7章 海外のホスピスを訪ねて
第8章 私の緩和ケア日誌
第9章 生は勝利で、死は敗北か

エピローグ
あとがき
巻末資料 鎮痛補助薬使用の実際

■引用(p29)
 アメリカの告知の側面を考えると、患者への告知を逡巡する日本の医師は、ある意味ではまだ良心的だと言えるかもしれない。かつて、柳田邦男氏が言った「柔らかな告知」というような、日本人に合った告知のあり方が、いまこそ求められているのだろう。
 また、「告知」ということについても、一律に論じるのではなく、私は三つの段階に分けて考えている。

第1ステージ 早期がん(手術・治療で根治の可能性が高い場合 例:早期胃がん)
第2ステージ 進行がん(まだ治療の可能性がある場合 例:胃がん+肝転移)
第3ステージ 末期がん(治療の可能性がほとんどない場合 例:胃がん+がん性腹膜炎+多発性肝転移)


*作成:櫻井 浩子 
UP:20080603 REV:20101111
ターミナルケア  ◇がん(癌・ガン)  ◇身体×世界:関連書籍 1990'  ◇BOOK
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