『「いのち」論のひろげ』
村瀬 学 19951005 洋泉社,254p.
■村瀬 学 19951005 『「いのち」論のひろげ』,洋泉社,254p. ISBN-10: 4896911741 ISBN-13: 978-4896911749 \2039 [amazon]/[kinokuniya] ※
■内容
包括的なイメージとしての「いのち」とは何か。
「いのち」とは、どこかにわかりやすい自明の形としてあるのではなく、私たちがそう呼ぶことによって見出している「ある見方」の産物である。
―自分の生きる形をもう一度とらえ直すために、日常感覚で、「いのち」と「名づけ」、「いのち」と「すわり」、「いのち」と「すがた」という問題に分け入り、生活思想の可能性を追求するスケール大きい試み。
第二弾。
■目次
まえがき
1 なぜ「いのち」論なのか
1 奇妙な授業の光景から
2 なぜ「いのち」論なのか
3 「ロマン主義」という批判
2 「いのち」と「名づけ」
1 「いのち」のはじまりと「名前」
2 固有名詞の問題
3 人称としての「わたし」
4 名前としての「わたし」
(付1)カフカの『変身』における兄の呼び方の変化
(付2)「呼び方」のもつ力について
(付3)「悪魔」ちゃん命名事件
3 「いのち」と「すわり」
1 深呼吸の方法(その1)
2 深呼吸の方法(その2)
3 「いき」について(その1)
4 「いき」について(その2)『「いき」の構造』を顧みつつ
5 「いき」について(その3)二種類のいきの仕方
6 せきといき
7 「重さ」について
8 「マヒ」について
9 「すわる」というイメージについて
10 「いる」と「なる」について
11 「遠く」を見る作法あるいは「旅」について
4 「いのち」と「すがた」
1 「いのち」という言葉の使われ方
2 いのちの等級制について
3 「かけがえがない」とはどういうことか
4 「ある」「いる」「なる」
5 「おもかげ」から「姿」へ
6 奇形について
8 平等とは何か
9 不潔恐怖について
10 食べないといきられないのに 宮沢賢治の潔白症を問う
11 皮膚あるいはエロティシズムについて
5 「エロス」と家族
1 エロスという言葉
2 「生理」と「エロス」
3 エロスのうつろいやすさと家の形成
4 家族=「ひとつ屋根の下」がもたらす問題
5 「これから(可能性)」としてのエロス
6 「死」まで
1 「選ばれた命」のたいせつさ
2 命くれない
3 死と死体と死者と
あとがき
■引用
■書評・紹介
■言及
*作成:三野 宏治