『シンボリック相互作用論の世界』
船津 衛・宝月 誠 編 19950915 恒星社厚生閣,235+vi+VIIp.
last update: 20130511
■船津 衛・宝月 誠 編 19950915 『シンボリック相互作用論の世界』,恒星社厚生閣,235+vi+VIIp. ISBN-10: 4769908091 ISBN-13: 978-4769908098 \5000+税 [amazon]/[kinokuniya] ※ s
■内容
・[外部リンク]恒星社厚生閣ホームページより
パーソンズの構造・機能主義の対抗勢力として学問的立場を伸張したG. H. ミードを始祖とするシンボリック相互作用論は社会学・社会心理学の方法論として今日確固たる理論を構築している。本書は我が国において斯理論研究者を総動員しその生成・展開・リアリティを論究した共同研究で政界唯一のアンソロジーである。
■目次
はしがき(船津衛・宝月誠) i-iii
第一部 シンボリック相互作用論の生成 1-85
第一章 シンボリック相互作用論の特質(船津衛) 3-13
1 シンボリック相互作用論の展開 3-6
2 シンボリック相互作用論と「解釈」過程 6-8
3 自我とシンボリックな相互作用 8-12
引用文献 12-13
第二章 シンボリック相互作用論のルーツ――シカゴ学派(伊藤勇) 14-24
1 シカゴの伝統 14-15
2 シカゴ学派とは 15-16
3 シカゴ・プラグマティズム――行為の主観性と創造性 16-17
4 ミードの社会心理学 18-19
5 プラグマティズムの社会学化――トーマスの場合 20-22
6 プラグマティズム社会学の可能性 22-23
註 23-24
参考文献 24
第三章 ミード理論の生成――秩序と発生(加藤一己) 25-36
1 はじめに 25
2 社会秩序論 26-29
3 発生論 29-34
4 おわりに 34-35
註 35
文献 35-36
第四章 現代のシンボリック相互作用論者――H・ブルーマー(那須壽) 37-49
1 シンボリック相互作用論という言葉 37-39
2 シンボリック相互作用論の成立事情 40-43
3 シンボリック相互作用論の要諦 43-47
文献 47-49
第五章 現代のシンボリック相互作用論者――T・シブタニ(片桐雅隆) 50-60
1 シンボルによって構成されるものとしての現実 50-52
2 準拠集団論と社会的世界論 52-54
3 相互行為と非対象的役割関係 55-56
4 非対称的役割関係としてのエスニック関係 57-58
5 まとめとして 58-59
註 59-60
参考文献 60
第六章 現代のシンボリック相互作用論者――A・ストラウス(藤澤三佳) 61-72
1 はじめに 61-62
2 プラグマティズム、シカゴ学派の影響 62-64
3 多元的に構造化された相互作用 64-66
4 医療社会学における相互作用論 66-69
5 むすびにかえて 69-71
註 71-72
参考文献 72
第七章 現代のシンボリック相互作用論者――E・ゴフマン――相互行為秩序と自己(草柳千早) 73-85
1 はじめに 73-74
2 共在と相互秩序という主題 74-76
3 相互行為秩序論の構成――秩序と排除 76-78
4 相互行為秩序と自己――過剰なもの 78-81
5 おわりに――秩序と個人 81-83
註 83-85
参考文献 85
第二部 シンボリック相互作用論の展開 87-159
第八章 意味・シンボル・相互作用(那須壽) 89-100
1 意味と「問題的状況」 89-92
2 有意味シンボルと「普遍性」 92-95
3 両義性の概念化のために 95-98
註 98-99
参考文献 100
第九章 ミード言語論・シンボル論の含意――ミルズ、ブルーマー、ハバーマスをめぐって(加藤一己) 101-111
1 ミード言語論・シンボル論の意味 101-105
2 ミード発生論の限界 105-110
註 110
引用文献 111
第十章 シンボリック相互作用論における自我・精神論の展開(伊藤勇) 112-122
1 ミードの自我・精神論 112-114
2 対象としての自我(1)――内的構成とダイナミクス 114-116
3 対象としての自我(2)――「真の自己」の所在 116-118
4 精神概念の展開――「自己との相互作用」と役割取得 118-120
註 120-121
参考文献 121-122
第十一章 自己・役割――ゴフマンの規範侵犯をめぐる考察(藤澤三佳) 123-134
1 はじめに 123-124
2 対面的相互作用ルールの侵犯行為 124-128
3 アサイラムにおける「自己」の無力化過程 128-132
4 まとめにかえて 132-133
註 133-134
参考文献 134
第十二章 シンボリック相互作用論の方法論的基礎(宝月誠) 135-144
1 はじめに 135-136
2 相互作用の遂行形式 136-141
3 相互作用の観察を主眼とすることの根拠 141-144
引用文献 143-144
第十三章 A・V・シクレルの方法論の展開(南保輔) 145-159
1 社会学と言語・言語の理論 145-147
2 生態学的妥当性(ecological validity) 147-148
3 ローカル・コンテキストと制度的コンテキスト 148-150
4 拡張モデル(expansion model) 150-152
5 問題解決モデル(problem-solving model) 152-153
6 シクレルの理論観 153-155
7 結び 155-156
註 156-159
参考文献 159
第三部 シンボリック相互作用論のリアリティ 161-235
第十四章 シンボリック相互作用論の組織論の可能性(片桐雅隆) 163-174
1 組織論の展開 163-165
2 ネゴシエーションとしての組織 165-169
3 組織のシンボリズム 169-172
4 シンボリック相互作用論の組織論の方向性について 172-173
註 173-174
参考文献 174
第十五章 集合行動・社会運動のシンボリック相互作用論(船津衛) 175-186
1 シンボリック相互作用論の集合行動・社会運動研究 175-177
2 集合行動・社会運動の形成 177-179
3 集合行動の展開 179-182
4 社会運動の展開 182-185
参考文献 185-186
第十六章 クレイムとリアリティ――相互作用過程におけるリアリティ定義の競合(草柳千早) 187-197
1 はじめに 187-188
2 「リアリティ定義の競合」としてのクレイムの応酬 188-191
3 リアリティ定義権の失効過程 191-193
4 リアリティ定義の三つの相 193-194
5 おわりに――共謀のシステムとしての相互作用過程 194-195
註 195-196
参考文献 196-197
第十七章 構成主義の感情論(中河伸俊) 198-211
1 構成(構築)主義と感情の社会学 198-199
2 C-P論争と感情のラベリング論 199-203
3 ホクシールドの感情操作論 203-205
4 より厳格な構成主義の可能性 205-207
註 207-208
引用文献 209-211
第十八章 教室での相互作用(南保輔) 212-224
1 トランスクリプトの作成:ローカル・コンテキストの確立 212-215
2 リサーチの年代記 215
3 データの代表性 216-218
4 分析の年代記 218-219
5 拡張の試み 219-221
6 終わりに 221-222
註 222-224
参考文献 224
第十九章 医療の世界――診療場面の遂行過程を中心に(宝月誠) 225-235
1 医療世界の研究課題 225-227
2 医療場面の遂行過程の一例 227-232
3 診察の違いを生み出すもの 232-234
引用文献 234-235
事項索引 IV-VII
人名索引 I-III
■引用
■書評・紹介
■言及
◆崎山治男,20050115,『「心の時代」と自己――感情社会学の視座』勁草書房. ISBN-10: 4326601809 ISBN-13: 978-4326601806 \3900+税 [amazon]/[kinokuniya] ※ e01 s
→ 第十七章 構成主義の感情論(中河伸俊)
◆田淵六郎,2000****,「構築主義的家族研究の動向」『家族社会学研究』12(1): 117-22. ISSN: 0916328X
[外部リンク]J-Stageで全文閲覧可.PDFファイル
→ 第十七章 構成主義の感情論(中河伸俊)
*作成:藤原 信行