『七三一部隊―生物兵器犯罪の真実』
常石 敬一 19950720 講談社,205p.
■常石 敬一 19950720 『七三一部隊――生物兵器犯罪の真実』,講談社,205p.ISBN:4104081019 ISBN-13:978-4061492653 [amazon] mw.
■出版社/著者からの内容紹介
日本は大陸で何をしたのか?軍医中将石井四郎と医学者達が研究の名で行った生体実験と細菌戦の、凄惨で拙劣な実態。残された資料を駆使して迫る、もう1つの戦争犯罪。戦争は終わらない。
告白――何度も人体実験をしたが、印象に残っているのは最初のものだ。1942年2月に山西省の陸軍病院に勤務して1月半後に、院長から「手術演習」の通告を受けた。……午後1時からというのをわざと遅刻をした。……今思って異様なのは、その場にいた皆が2人の中国人を見てニヤニヤ笑い、普通の顔をしていたことだった。……1人はもしかしたら八路軍の兵士だったろう、堂々として悠然と自分でベッドに横たわった。……彼の心の中は日本に対する憎しみで溢れていただろうが、自分たちは皆、日本軍の威厳に八路軍の兵士が屈したと変な満足感を覚えていた。その彼の胸を開け、内蔵を次々に取り出していった。もう1人は本当に近所の農民だったろう、ベッドに行こうとせず、「アイヤー、アイヤー」と泣きわめいた。看護婦は「麻酔をする、痛くない」と下手な中国語で言い含め、麻酔を打った。その時、彼女はニヤと自分を見たのだった。それは自分を仲間と思ってなのか、それとも軍医さんは度胸がないねと思ってなのか、その意味は分からない。1度やるともう平気になる。3回目には進んでやるようになった。――本書より
■内容(「BOOK」データベースより)
日本は大陸で何をしたのか。軍医中将石井四郎と医学者達が研究の名で行った生体実験と細菌戦の、凄惨で拙劣な実態。残された資料を駆使して迫る、もう一つの戦争犯罪。
■目次
序 章 半世紀後
第1章 資料隠匿
第2章 石井四郎
第3章 人体実験
第4章 実戦使用
第5章 朝鮮戦争
終 章 戦後日本