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『脳が考える脳――「想像力」のふしぎ』

柳澤 桂子 19950120 講談社,206p.


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柳澤 桂子 19950120 『脳が考える脳――「想像力」のふしぎ』,講談社,206p. ISBN-10:4062570521 ISBN-13: 978-4062570527 740 [amazon] ※ b

■出版社/著者からの内容紹介
出版社/著者からの内容紹介
脳はいかにしてイメージをふくらませるのか
ヒトは想像する動物です。たとえば「桜」という一言から想い起こすものはなんですか? 淡い桃色、生暖かい春風、緋毛氈……さまざまな情景が同時に浮かんできます。イメージすることはヒトにだけめぐまれた能力ではないようですが、なぜそんなことができるのでしょう。五感からの情報が脳に入力され、記憶され、「桜」の一言で再構築された結果ではないでしょうか。また、多くのヒトが本能的にヘビを恐れるのはなぜでしょう。ヘビを恐れるという性向が、遺伝子のなかに組み込まれているのでしょうか。あるイメージを私たちがいだくとき、脳ではどんなことが起きているのか探ることをとおして、最先端の大脳生理学の成果についてお話しましょう。

著者紹介
サイエンスライター。理学博士。1938年東京生まれ。1960年お茶の水女子大学卒業。1963年コロンビア大学大学院修了。Ph.D(遺伝学専攻)。同年慶応大学医学部助手。1971年三菱化成生命科学研究所副主任研究員。1975年同研究所主任研究員。その間、1973年東北大にて理学博士。 1983年、病を得て同研究所を退職後はサイエンスライターとして多くの科学啓蒙書を書いている。主な著書に『卵が私になるまで』(講談社出版文化賞科学出版賞)、『お母さんが話してくれた生命の歴史』(産経児童出版文化賞)、『「いのち」とはなにか――生命科学への招待』他。

■目次

はじめに

第1章 目の前にないものを見る
ミツバチのダンス/アメフラシは想像するか/人間の言葉・動物の言葉/想像力と文化

第2章 イメージとは何か
予測する能力がヒトの進化を助けた/イメージと心的生産/ユングと原初的なイメージ/神話のイメージ/蛇に懐く恐れの招待/言葉とイメージ/ソシュールの思想/俳句・短歌とイメージ/短歌と写生/ヒトの認識機構と短歌/イメージから探る脳の不思議

第3章 脳が脳を考える
意識は脳に宿る/刺激の伝達と電流/神経の機能の単位――ニューロン/神経細胞の電気的な活動を測る/超微小電極が開く神経研究/イオンの出入り/イオン・チャンネル/刺激伝達のメカニズム/神経伝達物質の働き/シナプスの仕組み/いろいろな神経伝達物質/脳の成り立ち/大脳新皮質/大脳辺縁系/大脳基底核/脳幹/大脳新皮質はヒトの証

第4章 ものはなぜ見えるか
第一段階――網膜/明暗と色を知る細胞/第二段階――外側膝状体/第三段階――大脳皮質の第一次視覚野/傾きに反応する細胞/視覚野の構造/第四段階――視覚連合野/細かな担当別の細胞がある/脳内の情報ハイウエー/視覚情報の統合/脳障害と視覚/眼球運動/おばあさん細胞仮説/パターン認識細胞/コラムの無数の組み合わせ/見ていても見えない不思議

第5章 神経ネットワークはどのようにしてできるか
神経細胞の分化/細胞間のコミュニケーションの進化/ホルモンの利点/発生段階のシナプス形成/細胞接着分子/シナプス形成/正しく連絡できる時期/シナプス形成を支配する濃度匂配/神経栄養因子とシナプスの形成/栄養が豊富な方へのびる/排斥性物質とシナプスの形成/刈り込む/視覚野におけるシナプスの形成/適当な刺激が不可欠/左右の視力のバランスをとる/眼球コラムの形成/網膜神経節細胞の自発活動電位/ラットの口ひげとバレル

第6章 記憶のメカニズム
H.M.の場合/新しいことが覚えられない/二種類の記憶/記憶の神経回路/海馬に記憶を一時的に蓄える/シナプスの結合の強化/シナプス前促通の分子機構/イオン・チャンネルが開くと…/アメフラシのえら反応にかかわる化学反応/シナプスの長期増強の分子機構/シナプスの可塑性

第7章 夢は脳にとってどんな意味があるのか
眠りとは何か/レム睡眠の発見/睡眠の四段階/左脳と右脳の役割の発見/右脳が夢を見る/夢はどこでつくられるのか/レム睡眠中の脳波

第8章 情報の統合
イメージの記憶/単語の記憶と概念の記憶/情報の統合のメカニズム/視覚認識と視覚イメージ/我思う故に我はあるのか/「存在」する手足/ないはずの手足が「痛い」/幻肢のふしぎ/幻肢の機構/肢視神経の形成プログラム

おわりに 遺伝子・本能・記憶・言語・イメージ・芸術・宗教
ホトトギスの「渡り」/本能と学習/本能と神経回路/イメージと神経回路/「わからない」喜びと「知る」楽しみ


■書評・紹介・言及


*作成:鹿島 萌子
UP:20090312 REV:20100717
柳澤 桂子  ◇生命倫理  ◇身体×世界:関連書籍  ◇BOOK 
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