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『アジアとアフリカの障害者とエンパワメント』

Coleridge, Peter 1993 Disability, Liberation, and Development, Oxfam Academi
=19990712 中西 由起子 訳,明石書店


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■Coleridge, Peter 1993 Disability, Liberation, and Development, Oxfam Academic, ISBN-10: 0855981946 ISBN-13: 978-0855981945 [amazon]=19990712 中西 由起子 訳,『アジアとアフリカの障害者とエンパワメント』,明石書店,358p. ISBN-10: 4750311758 ISBN-13: 978-4750311753 5040 [amazon][kinokuniya] ※ b

■内容(「BOOK」データベースより)
開発に従事している障害者へのインタービューを通して、一般的な見地から障害の社会的、政治的、開発的側面の概要を詳述。そして、選ばれた途上国の具体的な例を通して問題点を説明し、はなはだしく異なった文化や政治のなかでいかに障害に関する社会的活動にアプローチしたかを示す。

内容(「MARC」データベースより)
障害者は、物質的利益にのみ基づく開発とは異なる方法を私たちに示し、各人の個人的な生活を尊重する深い人間的価値観に基づく開発のアプローチに私たちを導くことができる。インタビューに基づき、障害と開発を考える。

■目次

第1部 序文
1  なぜこの本が?
2  問題点の説明
  B.ベンカテッシュのインタビュー
第2部 問題点
3  障害の経験
4  障害の政治学 − 何が問題となっているのか?
5  障害と開発 − 基礎
6  社会的活動を目指して
7  言葉と数
第3部 ケース・スタディー
8  ザンジバール − CBRと社会的活動の無からの開始
9  ジンバブエ − 障害者運動の結成
10 インド − とても複雑な社会での社会的活動
11 ヨルダンと占領地域 ー 難民キャンプでの障害児の地域活動
12 レバノン − 市民意識の再構築
第4部 結論
13 障害と解放



 本書はインド、ヨルダン、レバノン、そしてアフリカのタンザニアやジンバブエで
社会開発に従事している障害当事者者へのインタービューを通して、はなはだしく異
なった文化や政治の中で以前の慈善的方法から離れていかに障害に関する社会的活動
が行われているかの具体的な例や、障害の経験の是非、障害者の政治活動の重要性な
ど障害の社会的、政治的、開発的側面の概要を述べている。
 彼らは障害を否定せず、障害故に見えてきた価値観や達成できたことを淡々と語る
。その背景には日本ではとうに忘れ去れた厳しい経済情勢や人権無視の状況があるが
、彼らは自分たちが成し遂げたことを楽しんで語っている。
 日本でも障害の機能的問題と社会的問題の区分や、職場や地域でアクセスの保障と
統合など関係者が留意すべき事項が出てきている。著者であるイギリスの開発団体オ
ックスファムのピーター・コーリッジの経験は、途上国でも討議されている同様の事
柄に一定の結論をあたえ、先進国においても示唆に富むものとなっている。

注文は明石書店(担当・坪井)宛に(FAX 03-5818-1174)
定価4800円

■引用

 「その時まで私にとって障害は非常に明らかに個人的なものであり、悲劇であったと思います。自分で悲しいと感じるものでした。それは、どんな点でもわくわくするような類いのものでありませんでした。ウィニペグは私をそれほど変えました。論文を発表していたのは全て、これらの介護専門職の人たちで、障害者への援助のために自分たちが実践していることに関する内容でした。そして、まっこうから彼らと対立し、関係する質問を行い、障害者のためのサービスが全く不適当であると暴露する障害者たちがいました。彼らは会議中毎日、前日の講演者を風刺した新聞を出しました。それは興味をそそる、建設的なものでした。」(マイク・デュ・トワ、南アフリカ、p.73)

 「私たちが拒絶するものは実行されている仕事の多くの不適切性、彼らの態度の不適切性、彼らが私たちを代表しようとすることの完全な不適切性です。私たちは専門家を必要とし、サービスを必要とし、リハビリテーションを必要とします。しかし、リハビリテーションは人生の非常に短い期間に私たちに起こる何かであると急いでつけ加えるでしょう。それは、決して障害者の生活における最も重要なものではありません。」(マイク・デュ・トワ、南アフリカ、p.123)

 「WHOの損傷・障害・ハンデキャップという概念の定義が医療モデルに基づいており障害者運動は社会モデルに関係した二つの基礎的な概念を支持し、これらの定義を拒絶した」
 In terms of plannning it is the need for services that ultimately matters, and the main purpose of any survey should be to lay the foundations for services delivery. However, there are considerable dangers attached to surveys. It scarcely needs pointing out that doing a survey with no follow-up or service delivery is a very cruel blow to those identified: a survey raises expectation of a measurable improvement in their lives, and shuold be done only as part of general plan for service delivery.

 計画に関しては、究極的に重要であるのはサービスのニードであり、あらゆる調査の主要目的がサービス提供のために基礎を築くことであるべきである。しかしながら、調査にはかなりの危険性が伴う。フォローアップやサービスを提供することなしに調査することが、発見された障害者にとって非常に残酷な打撃であるとの指摘は自明のことであろう。調査は彼らの生活がある程度改善されるとの期待を生じさせるので、サービス提供の一般的な計画の一部としてのみ行われるべきである。

国別の障害者%の比較のグラフ
Based on 'Statistics on Special Population Groups', Series Y, No.4, Disability Statistics Compendium, United Nations, New York, 1990)

 *つるたまさひで (鶴田雅英)さんのメイルからの再引用

■言及

◆立岩 真也 99/11/02 「紹介『アジア・アフリカの障害者とエンパワメント』」
 『われら自身の声』(DPI日本会議)


UP:1999 REV:
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