『思春期・こころの病――その病理を読み解く』
吉田 脩二 19910901 高文研,386p.
last update:20110207
■吉田 脩二 19990901 『思春期・こころの病――その病理を読み解く』,高文研,386p. ISBN-10: 4874981267 ISBN-13: 978-4874981269 2800+ [amazon]/[kinokuniya] ※ m.
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内容(「BOOK」データベースより)
思春期の精神医療に打ち込んできた著者が、豊富な診療体験をもとに読み解く思春期のこころの病理。その背景に立ちあらわれるのは、日本人の人間関係、日本の家庭・学校・社会に底深くひそむ日本の病理だ。だれにもわかる言葉で、思春期の精神医学について総合的に叙述した初めての本。
内容(「MARC」データベースより)
思春期の精神医療に打ち込んできた著者が、豊富な診療体験をもとに読み解く思春期の心の病理。その背景に立ちあらわれるのは、日本人の人間関係等にひそむ、日本の病理だ…。
■目次
思春期の精神医療について
自己臭妄想症と醜形妄想
対人恐怖症
心身症
チック
強迫神経症
リスト・カッティング
摂食障害―拒食・不食・過食
境界例
うつ状態と気分変調
うつ病
ヒステリー
家庭内暴力
不登校
■引用
◆序文・中井久夫
(著者の吉田は)「基礎医学である解剖学の大学院から精神医学に転じているが、大学も大学院も金沢であると聞けば、精神医学に大きな地殻変動を起こした金沢学会を思い合わせずにはいられないであろう。実際、この変動のさなかという時期に、氏は、いかなる契機によってか、精神科の道にはいり、精神科医となって、今は二十年。[…]/氏の属する「団塊の世代」すなわち”学園紛争”世代の医師は、多く、道のない坂を登るような修行をしてきた。いちおう鋪装してある道はあるのに、そこに登った先はほんとうの山頂ではないとして、薮をこぐほうを選んだのである。これは楽な道ではない。連帯などどいう言葉が虚ろに聞こえる、独りの道である。そして、臨床の努力をやめたり、一時中止する理由はいくつもあった。氏がつねに臨床のためのヒゲ根を伸ばす努力をやめなかったことは、その著作を追って読めばさらに明らかになるだろう。」(中井[1991→1996b:385-386])
■言及
◆立岩 真也 2013/12/10 『造反有理――精神医療現代史へ』,青土社,433p. ISBN-10: 4791767446 ISBN-13: 978-4791767441 2800+ [amazon]/[kinokuniya] ※ m.