HOME > BOOK >

『立志・苦学・出世――受験生の社会史』

竹内 洋 199910220 講談社 ,205p.

last update:20100706

このHP経由で購入すると寄付されます

竹内 洋  199910220 『立志・苦学・出世――受験生の社会史』,講談社,205. ISBN-10:4061490389 ISBN-13: 978-4061490383 \735 [amazon][kinokuniya] ※

■内容
出版社/著者からの内容紹介
受験生はどこから来たのか。怠惰・快楽を悪徳とし、刻苦勉励、蛍雪読書する禁欲的生活世界は勉強立身の物語に支えられる。「苦しい受験生」を生んだ近代日本の心性をさぐる。

努力とガンバリズムの時間と空間──受験準備の世界とは努力と勤勉の世界である。苦労しない怠け者は受験生ではない。だから受験滑稽譚にでてくるトリックスターの名前は「怠雄」(註3)である。快楽は努力と勤勉の世界を汚すものだから徹底的に排除される。快楽につながるものは「誘惑」として危険視された。受験生は手淫を異常なほど悩んだ。そしてかれらはそれを記憶力の減退や頭が悪くなるという恐怖で苦悩した。しかしそれは、精気を放出することによる気の衰弱への恐怖である。と同時に、この種の「快楽」は努力と勤勉の受験空間の「反」世界だったからである。その意味で、「受験生の手記」の健吉が絶望してから、売春街にむかうというものはきわめて象徴的な行為である。「快楽」はこの空間にふさわしくない。──本書より

内容(「BOOK」データベースより)
受験生はどこから来たのか。怠情・快楽を悪徳とし、刻苦勉励、蛍雪読書する禁欲的生活世界は勉強立身の物語に支えられる。「苦しい受験生」を生んだ近代日本の心性をさぐる。

■目次
第1章 受験生の一日―明治40年7月9日
第2章 勉強立身から順路の時代
第3章 受験雑誌の誕生
第4章 「受験生」という物語
第 5章 苦学と講義録の世界
第6章 受験のポスト・モダン現象

■引用

■書評・紹介

■言及



*作成:竹川 慎吾
UP:20100706 REV:
身体×世界:関連書籍BOOK
TOP HOME (http://www.arsvi.com)