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『進化から見たヒトの行動――支配するのは遺伝子か?』

Goldsmith, Timothy H. 1991 The Biological Roots of Human Nature,Oxford University Press
=19940620 渡植 貞一郎,講談社,265p.

last update:20110502

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■Goldsmith, Timothy H. 1991 The Biological Roots of Human Nature,Oxford University Press =19940620 渡植 貞一郎 『進化から見たヒトの行動――支配するのは遺伝子か?』,講談社,265p. ISBN-10:4062570203 ISBN-13:9784062570206 \815 [amazon][kinokuniya] ※ 8804km 8800dm

■内容


出版社/著者からの内容紹介
人間の行為を生物学見地から解読すると、何がわかるか!?
「男みたいに血道をあげちゃだめ。言い寄るのじゃなくて言い寄らせるの」(シェークスピア『真夏の夜の夢』)──このような男女の行動・性癖は何か遺伝的要因に由来するのだろうか?殺人、レイプ、さまざまの暴力、自然の破壊と収奪……こうした人間行為は生物進化に根源があるのだろうか?あるいはまた、このような生物学的解釈に、はたしてどんな意味があるのだろう?その意義と問題点を余すところなく洗い出し、検討してみよう。

内容(「BOOK」データベースより)
個人の行動や社会的活動を含めた人間の行為を生物進化学の立場から見直すと、人間行動の新たな理解が得られる。遺伝と進化は私たちをどこまでしばっているのだろうか。

著者紹介
【ティモシー・H・ゴールドスミス】
イエール大学生物学教授。昆虫、鳥類など多くの動物種の視覚について、先端的な研究を進めると同時に、遺伝子、細胞の働きから人間社会の営みまで、全てを貫く理論の確立に意欲を燃やしている。

【渡植貞一郎】
麻布大学生理学教授。動物育種学、生化学、内分泌学、薬理学、神経生理学の広い分野で研究を行ってきた。生命を情報系の発展として位置づける理論の完成を目ざしている。著書に『ホルモン、情報、生命』(講談社)がある。

■目次


まえがき

1章 生命活動に見られる二つの因果関係
 1 「進化論」の混迷
 2 近因と遠因(由来)

2章 思い違いの数々
 1 二つの投書
 2 思い違いの数々

3章 ダーウィン以後の進化学説
 1 ダーウィンの偉大な発見
 2 ばらつきとその要因
 3 進化的変化をおし進める力
 4 遺伝力、適応および適応度、これらややこしい概念
 5 行動の研究によって、とくに役立つ最近の進化理論
 6 選択されるのは、いったい何なのか?

4章 行動の由来をたどる
 1 いくつかのアイディア
 2 性とは何か?
 3 親による投資の基本的役割
 4 進化的安定戦略(ESS)について
 5 用語について
 6 支配システム
 7 生活史戦略
 8 人間の支配(婚姻)行動をどう見るか?
 9 寓話のような事実

5章 遺伝子と行動
 1 本能と決定論的生命観
 2 行動の形成は個体発生の一般原則に従う
 3 生命の最終局面――われわれはなぜ老い、そして死ぬのか?

6章 意志、学習および言語の進化論
 1 行動は進化したか?
 2 自由意志
 3 進化と学習
 4 コミュニケーション(交信)と言語

7章 判断と決断
 1 脊椎動物の脳の進化とその原動力
 2 行動洞察
 3 判断を下す動物たち
 4 動物的に判断する

8章 人類と文化、そして進化
 1 生物体と文化の共同進化"くさり効果"
 2 社会生物学と文化唯物論
 3 チベット人の兄弟型一夫多妻制

9章 生物還元主義について―「あとがき」にかえて
 1 社会科学と自然科学のあいだ
 2 生物学と社会科学の協同を

訳者あとがき
参考文献
さくいん 巻末

■引用

■書評・紹介

■言及



*作成:樋口 也寸志
UP:20110502 REV:
『生物進化を考える』 ◇『人が人を殺すとき――進化でその謎をとく』身体×世界:関連書籍 1990'  ◇BOOK
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