『社会問題の社会学』
岩内 亮一 19901030 学文社,215p.
last update:20100625
■岩内 亮一 19901030 『社会問題の社会学』,学文社,215p. ISBN-10:4762003751 ISBN-13:978-4762003752 \2548 [amazon]/[kinokuniya] ※ s
■目次
序章 現代の社会問題
1 社会問題をあつかう視点
なぜ社会問題をとりあげるのか/社会問題の質的変化
2 社会問題のアプローチ
社会問題の定義をめぐって/社会問題の諸アプローチ
3 日本の社会問題研究
1章 家族変動のなかの家族問題
1 はじめに――家族変化の捉え方
2 家族という「問題」
家族の問題を捉える/家族に問題の原因を求める/家族を問題として捉える
3 家族ライフイベント――ボーダーレスイベントの時代
夫婦関係と親子関係の乖離/家族イベント経験のボーダーレス化
2章 女性―問題状況の構造
1 日本女性の現状>
女性のもたらすインパクト/日本の現状
2 女性にとっての性別役割分業とは
性別役割分業論/構造機能主義/歴史からみた女性の地位/戦後の変化と新しいライフサイクル/新しい問題としての第3期
3 性別役割分業とライフスタイル
専業主婦/就労主婦/キャリアの追求
4 女性をとりまく社会問題
女性の階層問題/女性と貧困/老人問題と女性/女性の現状
3章 産業・労働問題の新展開
1 OA化・FA化にともなう労働問題
産業構造の変化とハイテク時代/労働の質的変化/労働者の二極分解化/テクノストレスと人間疎外
2 職場環境と職業生活
生活様式の変化/労働の意味の変容/女性の職場参加
3 個人と組織と職業生活
個性の時代/個人のネットワーキング/新しい組織論にむけて
4章 社会問題としての教育
1 ゆたかな社会の教育問題
「ゆたかな社会」の到来/生活環境の革命的変化/ゆたかな社会の教育問題
2 社会問題としての子ども
「少年非行」から「子どもの問題行動」へ/問題行動の社会背景/’70年代後半から続発した子どもたちの反乱/”普通”の子どもの”異常な”行動
3 学校に囚われる子どもたち
校内暴力とは何だったのか/目標がみえない学校生活/高校中退と中学生の「不登校シンドローム」
4 求められる教育概念の再検討
社会問題としての教育/教育と社会・その新たな関係枠の構築を
5章 都市行政と市民参加
1 市民参加
背景/公害と市民参加/市民運動と市民参加/行政への市民参加/市民参加の展望
2 コミュニティ行政と住民
コミュニティ形成の考え方/行政(公)と住民(私)との役割分担/コミュニティの動向/コミュニティ行政の展開
3 住民と行政との役割分担
背景/役割分担の考え方/役割分担の動向/行政サービスの展望
4 都市政策と都市問題
都市経営と行財政の見直し/情報化、国際化、高齢化の波/市民運動と都市問題
6章 高度情報社会の社会問題
1 情報化は大変動か?
情報爆発と情報革命/社会的技術としての情報/情報の定義/情報化のインパクト
2 人びとと襲う情報化
価値と欲望の多元化/情報資源処理モデル/情報のコンフリクトと主体のアンビバレンス
3 情報化時代のアンビバレンス
近代化による生活の2元化/生活目標の拡散/撹乱されるアイデンティティ
4 情報スクリーニングの不在が生む問題
性情報と青少年/営農情報と米作農家/3タイプのアンビバレンス
5 問題分析の枠組
情報化分析の要請/前近代モデル/近代モデル/情報化社会モデル/問題解決に向けて
7章 国際化―混迷の中にその可能性を探る
1 沸騰する国際化問題
いま何故国際化か/国際化政策問題の軌跡/国際協力の問題点
2 ”ヒトの国際化”の可能性
外へ向けての国際化/内なる国際化
8 章 部落差別と解放の戦略
1 部落差別とは何か?
結婚差別事件/連続差別落書事件/地名総鑑差別事件/問題の不可視性/部落民とは誰か?
2 部落差別の諸タイプ
3 解放への戦略
3つの戦略の相補性/おわりに
9章 犯罪―その実態と理論
1 日本の現状
2 日本社会の犯罪問題
暴力団犯罪と麻薬問題/ホワイトカラー犯罪/青少年犯罪
3 犯罪の原因論
文化的逸脱理論/象徴的相互影響理論/緊張理論/社会コントロール理論/日常生活運行理論/まとめ
10章 専門分化に伴う問題
1 医療における専門分化
専門分化の構造/わが国における医療組織発達の特殊性
2 専門分化に伴う職種間の問題
職種間の分断とチームワーク/医療における業務独占と職種間葛藤/医師とコ・メディカルスタッフの関係/協同関係の発展に向けての取組み
3 看護の専門職化
看護婦のジレンマ/看護制度改革への新しい動き/看護婦の専門職化への今日的視点
4 看者と医療専門職の関係をめぐる問題
与えられる医療から参加する医療へ/インフォームド・コンセント
*作成:櫻井 浩子