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『ミシェル・フーコー―主体の系譜学』

内田 隆三 19900320 講談社,212p.


Last Update:20101010
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内田 隆三 19900320 『ミシェル・フーコー――主体の系譜学』,講談社,212p. ISBN-10:4061489895 ISBN-13: 978-4061489899 \756 [amazon][kinokuniya]

■内容

内容説明
現代思想の巨星フ-コ-の視線の向く先は?ルネサンス,古典主義時代,近代のそれぞれの言説体系を分析し,その外部にある思考の存在様態を解明したフ-コ-,知と権力を料理する彼の思想の中心にせまる.

内容(「BOOK」データベースより)
言葉を、狂気を、監獄を語る遠見の思想家フーコーの視線はどこに向けられたのか―資料集成の奥、思考不能の空間へ。多様な言説の分析を通し、遠望される非在の場。主体のない饒舌と沈黙が交差する深部をフォーカシングして見せる「陽気なポジティヴィズム」に迫る。

著者紹介
1949年、大阪に生まれる。1980年、東京大学大学院社会学研究科博士課程単位取得。現在、東京大学大学院総合文化研究科教授。専攻は、社会理論、現代社会論、マスコミ論など。主な論文に「〈構造主義〉以後の社会学的課題」「高度産業化におけるシステムの論理」「消費社会とCF表現の変容」など、主な著書に『消費社会と権力』――岩波書店、『社会記 序』――弘文堂――なとがある。

■目次

序章 知識人の肖像
 生まれて死ぬ
 自己への自由
 もっと読んだ哲学者
 緑色のルノーに乗って
 ニーチェ
 系譜学
 ツァラトゥストラの課題
 知識人
 生体の問題
 生の様式化
 道先案内
第一章 フーコーの望遠鏡
 序言
 書物の始まり
 中国の百科事典
 困惑
 不思議な隣接
 共通の場(タブロー)
 思考のタブー
 エテロトピア・ユートピア
 失語症者のテーブル
 無言の秩序
 エピテステーメーの歴史性
 西欧文化のエピテステーメー
第二章 変貌するエピステーメー
 T 一六世紀、ルネサンス
  交響する世界
  類似の様式
  言語としての世界
  世界としての言語
  書かれたものの優位
  新しい配置に向かって
  ドン・キホーテの狂気
  最後で、最初
  言語と物の分離
 U 侍女たちのいる空間
  王女の運命
  侍女たちの構図
  疑わしい点
  自律する表象の空間
  奇妙な鏡
  閉ざされた表象のシステム
  王の不在
  古典主義時代から近代へ
 V 「人間」の登場へ
  古典主義時代の記号
  秩序の分析
  「表」の空間
  博物学の空間
  構造と特徴
  壊された空間
  比較文法
  労働の経済学
  サド侯爵の幻影
  遊蕩者
  欲望の姉妹
  人間の登場
  言語の存在と人間
第三章 外の思考
 序言
 T 私は構造主義者ではない
  質問状
  歴史そのものへ
  さまざまな時間性
  歴史と構造分析
  構造主義との差異
  脱中心化
  言語の存在
  理解可能性の転換
  力の関係へ
 U 外の思考
  沈黙する狂気
  形式的な困難
  狂気の歴史
  言語の世界
  境界に響く声
  言語の欠乏
  表と裏
  ロマンティックな異生性
 V これはパイプではない
  言語のなかの空洞
  ルーセルの手法
  差異と反復
  同一者とその分身
  宙に浮くパイプ
  不思議の由来
  絵画の前提
  隔たり
第四章 権力と主体の問題
 序言
 T 言説の分析
  言説とは何か
  言表の相関項
  危険な言説
  稀少化のシステム
  二重の分析
  非言説的な実践
  監獄の失敗
  自己準拠的な装置
  権力装置
 U 主体化の装置
  二つの装置
  パノプティコン
  機械仕掛け
  牧人=司祭制
  性の告白
  性の観念
  産出的な権力
  セクシャアリテ
 V 主体の問題
  主体の系譜学
  第三の問題系
  『性の歴史』
  新しいプログラム
  倫理的な問題構成
  四つの主題をめぐって
  道徳の領域
  自己の技法
  自己への配慮
参考文献

■引用

■書評・紹介

■言及



*作成:竹川 慎吾 更新:樋口也寸志
UP:20100706 REV:20101010
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