HOME > BOOK >

『延命病棟』

浦瀬 さなみ 19891215 径書房,220p.

last update:20101125

このHP経由で購入すると寄付されます

■浦瀬 さなみ 19891215 『延命病棟』,径書房,220p. ISBN-10: 4770500807 ISBN-13: 978-4770500809 1400+税 [amazon][kinokuniya] ※ d01

■内容

◇詳細
生き方を選ぶことは、死に方を選ぶことでもある。手厚い看護を支える「延命」の思想に、鋭い問いを突きつける体験小説。

 実施上の多くの問題点を積残したまま,昨年,介護保険法は成立した。少子・高齢化社会の急速な進行につれて,高齢者,とりわけ孤独な老人の介護をいかに行うかは,私たちが直面する最重要な課題であると同時に,それら施設の運営が法の網の目を潜ったさまざまな不正の温床と化した現実を見聞きするケースも目立つ。
 本書は医療の名のもとにあくなき利潤追求を図る大病院を舞台に,患者として処理される老人たちの最も悲惨な終末の過程を抉り出した告発ルポである。
 離婚後,一児を養育しながら資格を生かしこの病院のパートとして再就職した准看護婦が主人公。そこで遭遇した驚くべき事実のひとつひとつが,職業的冷静さを失わぬ彼女の克明な観察であきらかにされる。ここに収容された患者は,本人の意思に関わらず,物理的死が訪れるその瞬間まで退院することは叶わず,保険点数稼ぎの素材として徹底してしゃぶり尽くされるのだ。そして,こうした運命から抗うすべも奪われた生ける屍たちの,深い怨嗟を代弁する作者の怒りが,随所に対位法的に伝わってくる。

【帯文】
「どのように死にたいか!?
「畳の上で家族に看とられて死ぬ」のは、いまや遠い夢になりつつある。私達はみな、病院の白い壁と、多くの医療機器にかこまれて死ぬのだ。延命の思想に支えられた近代的看護の中で、私達は本当に「私の死」を死ねるのだろうか。」

「浦瀬さなみ様
ご苦労の作品がいよいよ日の目をみることになって実にうれしいです
人権の一歩前進です
 十月十日 松田道雄

■目次


■引用


■書評・紹介

◇『径通信』39(1989.11)より
 「浦瀬さなみさんの『延命病棟』は、看護婦として働いていた大老人病院の体験を小説化したもの。目をおおわせる医療の実態は、到底ノンフィクションの手法にはなじまぬほどのものです。」

■言及



*作成:村上 潔
UP: 20080406 REV: 20101125
  ◇身体×世界:関連書籍  ◇BOOK
TOP HOME (http://www.arsvi.com)