『死と病と看護の社会史』
新村 拓 19890818 法政大学出版局,309p.
■新村 拓(しんむら・たく) 19890818 『死と病と看護の社会史』,法政大学出版局,309p. ISBN-10: 4588302027 ISBN-13: 978-4588302022 \3150 [amazon]/[kinokuniya] ※ b et ot
■内容(「BOOK」データベースより)
日本人は古来、死をどう受けとめ、病をどう考えてきたか。藪医者や看護禅師の行跡、無常院や重病閣の実態、障害者や臨死人の扱い等をはじめ、死後世界の想像図、病の仏罰観と善知識観、安楽死や死の判定に至るまでを、現代的関心から探る。
■目次
第一部 医と病
第一章 医師の職業倫理
一 医師の偏在と医療の階級性
二 藪医者と遍歴医
三 誤診と医師のカリスマ性
四 経験医学のマイナスと医師選択
五 医者から医道へ
六 医師の職業倫理
七 医の倫理と医師の僧形化
第二章 病の仏罰観と医療
一 医師と穢れ
二 医師への差別
三 病の仏罰観と医療
四 病との共存
第三章 障害者を見る目
一 障害児の安楽死の背景
二 「障害」の概念と障害者排除の論理
三 障害者への笑いと芸能
第二部 病と老
第一章 救療政策の思想と肉親看護
一 行路病死者の救療
二 戒律と看護
第二章 往生人の死と下人の死
一 自己管理の死
二 臨死人遺棄の論理と安楽死
第三章 老と死を待つ生の自覚
一 死に至る病としての老い
二 臨終正念と医薬
三 安らかに死ぬための条件
第四章 患者の意思決定の自由
一 自殺の禁戒と安楽死の論理
二 医療の選択
第三部 看護と死
第一章 仏教医学と看護の理念
一 絵巻にみる病臥の姿
二 看病禅師による看護
三 看護人戒と病人戒
第二章 厳ある死のための看護
一 告知と死の作法
二 地獄の象徴としての糞尿
三 死の看護と医薬
四 無常院と重病閣
五 『看病用心鈔』にみる死の臨床
第四部 死と葬送
第一章 臓器の神秘性と物質化
一 外科学と臓器移植
二 死体損壊忌避の感情
第二章 死の個別化と葬送
一 脳死論の背景
二 歴史にみる死の判定法
三 死の社会的確認と蘇生儀礼
四 死を決定づける火葬
あとがき
索引
■引用
■書評・紹介
■言及
*作成:山本 晋輔