『病いの視座――メディカル・ヒューマニティーズに向けて』
中川 米造 編 19890820 メディカ出版,298p.
last update:20130708
■中川 米造 編 19890820 『病いの視座――メディカル・ヒューマニティーズに向けて』,メディカ出版,298p. ISBN-10: 4895731170 ISBN-13: 978-4895731171 欠品 [amazon]/[kinokuniya] m/s01
■内容
内容(「BOOK」データベースより)
「医者は病気をではなく、病人を見よ」と言われてから、いったいどのくらいの時が流れ、病人が癒されていったのだろうか。それにしても、医学は私たちにとって決して好意的な存在とは言えない。「医学とは何か」「病気とは何か」という問いはつねにくり返され、それに対する解答は宙吊りにされたままだ。むしろ問い続けることが逆説的に医療を肥大化させてきたとも言えるかもしれない。病いはいかに私たちを捕え、私たちはいかに病いを捉えるか。病いと人間との関係を追い求めることで医学概論への新しい地平が開けてくる。医学の領域を境越する書。
■目次
1 イントロダクション(殺し文句の構造;回復論ノート;「肩こり」考 ほか)
2 「病い」と文学、「病い」と演劇(健常者のための「病い」論;寺山修司の「台」、寺山修司の「劇」 ほか)
3 境界科学から「病い」へ(「病い」における治癒と信念;医療社会学序説 ほか)
4 「病い」のクリティーク(現代医学の「系譜学」―フーコーを読む ほか)
◇藤崎 和彦 19890820 「殺し文句の構造――医学教育におけるヒューマニズムの運命」
中川編[1989:5-22]
◇中島 憲子 19890820 「回復論ノート」
中川編[1989:23-34]
◇小林 昌広 19890820 「「肩こり」考――自覚症状に関する一考察」
中川編[1989:35-50]
◇佐藤 純一 19890820 「「病い」をいかに語るか――医療モデル論作業のためのメモ」
中川編[1989:52-67]
◇丸山 誓信 19890820 「宗教の側面から見た病名告知――病名告知をめぐる歴史的背景の一考察」
中川編[1989:68-82]
◇小林 昌広 19890820 「健常者のための「病い」論」
中川編[1989:84-96]
◇野島 直子 19890820 「寺山修司の「台ターブル」寺山修司の「劇」(1)(2)」
中川編[1989:97-129]
◇野島 直子 19890820 「生きられた経験としての「病い」」
中川編[1989:130-142]
◇野島 直子 19890820 「闘争=演出する病者――闘病ドキュメンタリーへの一視点」
中川編[1989:143-155]
◇村岡 潔 19890820 「「病い」における治癒と信念」
中川編[1989:158-169]
◇黒田 浩一郎 19890820 「医療社会学序説(1)(2)(3)」
中川編[1989:170-205]
◇阪本 志奈子 19890820 「痛みと病いの因果性をめぐって」
中川編[1989:206-218]
◇清谷 哲朗 19890820 「三次救急における死」
中川編[1989:219-233]
◇野島 直子 19890820 「現代医学の「系譜学」――フーコーを読む」
中川編[1989:234-243]
◇小林 昌広 19890820 「病い論=相対論の構図(1)〜(5)」
中川編[1989:244-288]
◇小林 昌広 19890820 「空間の病い化,病いの空間化」
中川編[1989:289-294]
■引用
■書評・紹介
■言及
*更新:小川 浩史