『「ふり」の自己分析――他者と根源自己』
石田 春夫 19890520 講談社,189p.
■石田 春夫 19890520 『「ふり」の自己分析――他者と根源自己』,講談社,189p. ISBN-10: 4061489496 ISBN-13: 978-4061489493 \662 [amazon]/[kinokuniya] ※
■内容
「BOOK」データベースより
仮面としての化粧・衣装。詐術としての「よい子のふり」。情動表現としての身振り・手振り。他者の視線を受け、自己の表層に浮かび上がる「ふり」の本性を探り、自己の統合を図る。
■目次
はじめに
1 精神科にて
病気を物語る「ふり」
固い「ふり」
やわらかい「ふり」
騒々しい「ふり」
重い「ふり」
移り変わる「ふり」
奇異な「ふり」
異邦人としての「ふり」
「見られる自己」の変質
「ふり」と「ふりをする」
2 「ふり」の意味
「ふり」という言葉
ミタマフリ
「ふり」の意味の変質
「ふりをつける」
いくつもの顔
整理
3 「ふり」の変化
動物の「ふり」
「ふり」と「ふりをする」とのちがい
人間として必要な「ふり」
「ふり」の学習
国によってちがう「ふり」
日本人の笑い
動作
エチケット、マナー
技術化される「ふり」
演技、芝居
嘘と実の被膜
「ふり」の美しさ
美しい「ふり」
4 「ふり」の発達
1-幼児における「ふり」
起源の自己
自己の芽生え
見る自己
ごっこ遊び
三歳の運転選手
2-小学生――「よい子のふり」
入学式
人間のかたち
「見られる自己」
車検をうける車
他人の目
女の子だと思っていたリルケ
よい子の彫像
おしきせの「見られる自己」
小学校の遊び
「他人ごっこ」
テレビ・ゲーム
ギャング・エイジ
「よい子」の将来
「見る自己」は?
5 青年――「ふり」の分裂
失楽園のドラマ
自己の分裂
自分がつくったのではない自己の彫像
身体
恥ずかしさ
身体への不安
性格
揺れうごく自己
他者の目
三つの「ふり」
自己破壊――三つの「ふり」の第一
悪ぶる
家庭内暴力
子供返り
ランボーの自己破壊
隠れた自己
スピード狂
シンナー
自己の隠蔽――三つの「ふり」の第二
自閉
世界の外へ
風変わりな「ふり」――三つの「ふり」の第三
見せる自己
6 「ふり」の変容
内部と外部
「ふり」の硬化――神経症的ふり
不確実恐怖と自己不全
「ふり」の崩壊――精神分裂症的「ふり」
心身脱落
内から外へ
表面の人間
「ふり」の肥大化―ヒステリー症的「ふり」
アイドル病
「ふり」の詐術化
詐術の道具
機械の「ふり」
用心が肝要である
7 「ふり」の終幕
回り舞台
死
自己の死
死に対しての「ふり」
死への抵抗
ヘドニズム
ペシミズム
自己の死
道元の「生死」
旅の途上
■引用
■書評・紹介
■言及
*作成:三野 宏治