『女性・ネイティブ・他者――ポストコロニアリズムとフェミニズム』
Minh‐ha, Trinh T. 1989 Woman, Native, Other: Writing Postcoloniality and Feminism,Indiana University Press,173p.
=19950825 竹村 和子 訳,岩波書店,276p.
last update:20160201
■Minh‐ha, Trinh T. 1989
Woman, Native, Other: Writing Postcoloniality and Feminism,Indiana University Press,173p.
=19950825
竹村 和子 訳 『女性・ネイティブ・他者――ポストコロニアリズムとフェミニズム』,岩波書店,276p. ISBN-10:4000029509 ISBN-13:978-4000029506 欠品
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■内容
西欧/男性のエキゾチズムの視線から離れた場で、アジア、アフリカ、ラテンアメリカの女の言葉は、何を生み出しているだろうか。本書は、詩的想像力あふれる言葉や映像コラージュの引用を織り込みつつ、「物語る」ことにまつわる複数の知と、文化をめぐる問いとを交差させ、その隙間に息づいているものを見つめる試みである。ポストコロニアルの文化を深く問い直しつづけるベトナム出身の映像作家/音楽家/人類学者による、記念すべき最初の著作。
■目次
昔むかしに始まった物語……
1 無限に映し合う「書きもの」の鏡の箱からの社会参与
三重拘束/時のなかの沈黙/通過儀礼/《罪悪感》/民衆のための、民衆による、民衆からの/上から押し付けられる言語――明晰さ、職人芸、言語を盗む《彼女》について/空っぽの鏡の無限の戯れ/書く女
2 ネイティヴィズムの言語――男が男から聞き取る科学的会話としての人類学
使い古された記号体系の王国/実証主義の夢――“私たち”ネイティヴと、“彼ら”ネイティヴ/西洋の人間〈科学〉/神話学の〈神話〉/どんな「人」か、どちらの「人」か/ネイティヴィズムの解釈/彼らが互いを見るように、彼らを見る
3 差異――「特別な第三世界の女の問題」
「分離発展」の政策/特別だという意識/無限の層――〈私〉は〈わたし〉ではない、あなたとわたしになれる/女のアイデンティティの閉塞/第三世界?/「女」および巧妙な言語の排斥力/発達過程の主体/民族性をとるか女であることをとるか――誰の二重性?/〈ジェンダー〉論議
4 おばあちゃんの物語
真実と事実――物語と歴史/保持する人と伝達する人/「文明化」した文脈での語り/再生する力/女武者――魔法を破る彼女/病を癒し、病から身を守る/「その物語は語らなければならない。嘘があってはならない」
■引用
■書評・紹介
■言及
*作成:奥坊 由起子