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『アゲインスト・ポストモダニズム──マルクス主義からの批判』

Callinicos, Alex 1989 Against Postmodernism: A Marxist Critique, Polity Press
=20011220 角田 史幸 監訳/田中 人・梁田 英麿 訳,こぶし書房,こぶしフォーラム4,449p.

last update:20100715

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Callinicos, Alex[アレックス・カリニコス] 1989 Against Postmodernism: A Marxist Critique, Polity Press=20011220 角田 史幸 監訳/田中 人・梁田 英麿 訳,『アゲインスト・ポストモダニズム──マルクス主義からの批判』,こぶし書房,こぶしフォーラム4,449p. ISBN:4-87559-167-5 4725 [amazon][bk1] ※ *

■内容

芸術・思想から日常生活までを批判の射程に入れ、フーコー、デリダさらにハーバーマスの思想的境位を再定義。「ポストモダン」という架空の時代の物語に終止符を打つ、イギリス・ニューレフトの80年代総括。

■目次

1 ポストモダンのジャーゴン(妄語)
2 モダニズムと資本主義
3 ポスト構造主義のアポリア
4 コミュニケーション的理性の限界
5 他に何か新しいことがあるのだろうか?
 

■引用


■書評・紹介

ポストモダニズムは、近代を本当に乗越えたのだろうか。
海野弘
2002/02/14

 一九八〇年代、〈ポストモダン〉が流行語になった。この本は一九八九年に出され、ポストモダニズムに対してマルクス主義から批判したものである。それを今、訳して出版するのはなぜか。この本の解説に記されているように、今こそポストモダニズムの再検討が必要になっているからだろう。
 ポストモダニズムは、モダニズムの危機からあらわれた。しかし現在にいたっても、それはモダニズムの危機の解決にはなっていないようだ。今こそポストモダニズムは抜本的に問直しをしなければならないのだ。そのためにこの本は役に立つ。
 この本が書かれた後、ソ連が解体し、マルクス主義も有効性を失ってしまった、といわれた。旧ソ連の国々も資本主義経済へと融合してしまった。だが、現代は、マルクス主義をすっかり卒業してしまったのだろうか。
 ロシア革命の夢はもう古びてしまったのだろうか。ポストモダニズムは世界を救えるのだろうか。ニューヨークのテロ、アフガン戦争は、ポストモダニズムを急に色あせさせた。それらの危機の前で、ポストモダニズムは沈黙している。
 私たちは、あいまいであやふやな時代にいる。二〇〇一年九月の事件以後、〈知識人〉の声があまりに聞えないことにおどろかされた。そのような時に、本書のような、マルクス主義の基本にもどっての、骨太な批判は意味があるだろう。
 ポストモダニズムは一種の相対主義をもたらした。あれでもなくこれでもない、という相対主義の悪循環の中で、私たちは小さな世界に閉じこもろうとする。
 それに対して、より全体的な場を本書は与えようとする。その結論についてはいくつかの疑問があるが、現代の状況に正面から対決し、その見取図を示そうとする試みを、私たちは無視することはできない。 (bk1ブックナビゲーター:海野弘/評論家 2002.02.15)

■言及



*作成:近藤 宏
UP: 20100715
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