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『草の根のファシズム――日本民衆の戦争体験 』

吉見 義明 19870707 東京大学出版会,302p.

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last update: 20191203

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■吉見 義明 19870707 『草の根のファシズム――日本民衆の戦争体験 』,東京大学出版会,302p.ISBN-10: 413025071X ISBN-13: 978-4130250719 欠品 [amazon][kinokuniya]

■内容

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「BOOK」データベースより

310万の日本人が死に、その何倍ものアジアの民衆に犠牲を強いた〈戦争〉…、敗戦後42年目の夏、いま多くの日本人が、自らの体験をとおして語りかける。あの戦争は、わたしたちにとって、一体、何だったのか、と。

本書ソデより

「読者へ」(吉見 義明)

 西欧的近代が世界を包摂したとき、日本は、伝統的社会を引きずりながら、どこよりも熱心に近代化を追求した。その必然的な帰結が、満州事変以来14年の戦争、全面戦争としては8年間の戦争であった。結末は、明治以来の路線・国家の全面的な崩壊であった。310万人の日本人が死に、周囲の諸国民の犠牲は、その何倍にもなる。
 この戦争はほとんど全ての日本民衆を巻き込んだ。民衆の多くは熱心に戦争を支え、幾多の深淵をみた。1千万人以上の日本人が海を渡り、戦後、これらの体験がもとになって、平和・デモクラシー・経済的繁栄が日本人のコンセンサスになった。
 しかし、日本の民衆が体験した戦争の質、彼らがみた深淵は人により様々であり、戦後40余年たって、人々はそれぞれの体験を、記録しつつある。このような事態は万葉の時代以来のことであって、いま新しい神話が生まれている、といわれる。アジアに猛威をふるい、完敗に終わった20世紀のこの戦争は、民衆レベルでながめたとき、私たちに何を語りかけ、どのような歴史的意味を開示しようとしているのか、というのが私の主要な関心である。

■目次

第1章 デモクラシーからファシズムへ
第2章 草の根のファシズム
第3章 アジアの戦争
第4章 戦場からのデモクラシー

■引用



■書評・紹介



■言及





*作成:岩ア 弘泰
UP: 20191203 REV:
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