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『精神病院の話――この国に生まれたるの不幸・1』

大熊一夫 19870401 晩聲社,278 p.


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■大熊一夫 19870401 『精神病院の話――この国に生まれたるの不幸・1』,晩聲社,278p. ISBN-10: 4891881615 ISBN-13: 978-4891881610  1545 [amazon] ※ m,

■引用

「その他薬剤の使用量もすさまじい。たとえばロボトミーされる前のSさんは、一日にクロールプロマジン四五〇ミリ、セレネース二〇ミリ、アタラックス二ミリ、ホリゾン十五ミリという多量の向精神薬(強い精神安定剤)を飲まされていた。これは、もし私たちが飲んだら腰が抜けてヘロへロになる分量である。また「入院患者がこっそり捨てたクスリで水洗便所がつまったこともある」と証言する看護婦もいる。」(大熊[1987:136‐137])

「今日の日本の医療制度下ではクスリを使わないと儲からないようになっていける。逆にクスリを大量に使うことは、病院にはかり知れないメリットをもたらす。たくさん使うほど、医療費はいっぱい入るし、クスリ業者から割りもどしもくる。となれば、なるべく多量に使いたくなるのも人情である。向精神薬を多量に飲むと、入院患者はボケーッとする。行動はひどく不活発になる。おとなしくなる。だから、看護者は手がかからない。ということは、少ない人手で大勢の患者を管理できることを意味する。現代の儲けの極意は「クスリ漬け」にある、といっても誇張ではない。」(p.181)
 「[…]過去一七年間、私は怨念の標的だった。
 「入院者の虐待」を問題視するよりも「入院者の虐待を指摘すること」のほうを問題視するというのは、あきらかな倒錯である。この倒錯がこれからも続くのかと思うと、気も重くなる。」(大熊[1987:276])
cf.大熊 一夫 19730220 『ルポ・精神病棟』,朝日新聞社,292p. ASIN: B000J9NFOU [amazon] ※ m→198108 朝日文庫,241p. ISBN-10: 4022602449 ISBN-13: 978-4022602442 [amazon][kinokuniya] ※ m.

■紹介・言及

◆立岩 真也 2002/05/25 「大熊一夫の本」(医療と社会ブックガイド・16),『看護教育』2002-05


UP:20080205 REV:20081101, 20090712
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