HOME> BOOK >

『ことばを失った若者たち』

桜井 哲夫 19850900 講談社,237p.


このHP経由で購入していただけたら感謝

■桜井 哲夫 19850900 『ことばを失った若者たち』,講談社,237p.  ISBN-10: 406145787X 693円 [amazon]

■出版社/著者からの内容紹介
 一方通行、言いっぱなしの落書きや投書。アニメ・キャラクターに恋する女の子に、少女マンガに夢中の男の子。〈コトバ〉は宙に浮き、〈性〉の臭いは消えていく。「しょせん世の中なんて動かない。そこで楽しくやるしかない」圧倒的な現実肯定と無力感が若者をおおう。コミュニケーションの回路を失った彼らを通して日本社会の変容を分析する。
 過剰コード化――コード化が進めば、ファッションでもコードの解読のためのハンドブックたる『ポパイ』、『ホットドック・プレス』や『JJ』が必要になるし、売れる本もハウツー物ということになる。あまりにも約束事が細分化されて、共通の「意味」が成立しにくいからこそ、キーワードや用語解説の書物や雑誌が氾濫することになるのだ。他人が知らないことを知っている、他人が持っていないものを持っているという「差異化」こそ消費社会のイデオロギーだと論じたボードリヤールの著作が翻訳されれば、「差異化」「差別化」は、企業社会の商品開発のコンセプトと化してしまう。すべてが商品(モノ)化されてしまうのである。――本書より

■目次

 ●中性的な若者たち
 ●〈中間文化〉の出現
 ●遠くへ行きたい
 ●〈母〉という制度
 ●〈ことば〉への不信
 ●「あいまいな境界」の崩壊
 ●〈モノ〉の支配のなかで
 ●戯れの時代
 ●「甘え」からの解放は解放か
 ●逃げ場という空間

■書評・言及


*作成:西嶋 一泰
UP:20120130 REV:200*****
BOOK
TOP HOME (http://www.arsvi.com)