『税制改革の視点』
福田 幸弘 19850510 『税制改革の視点』,税務経理協会,395p.
■福田 幸弘 19850510 『税制改革の視点』,税務経理協会,395p. ISBN-10: 4419005491 ISBN-13: 978-4419005498 [amazon]/[kinokuniya] ※ t07.
■引用
第5章 これからの税制と執行
5 所得税のあり方
「次に所得税の問題であるが、累進税率が、各種所得の総合と共に所得税の基本になる。
しかし、累進税率のカーブが非常に高いと勤労意欲に影響する。所得税による所得の再分配ということが最近まで非常に重要視されてきた。上の人は限界効用が下がってくるから高い税率にしておいて、その税金で下のほうの歳出に当てるという再分配である。このように上のほうに高い税率を適用していいという議論が一般化してしまっているが、一方で社会福祉が歳出面ですでに下に厚く行われているということを見落としてしまってはいけない。累進構造が非常に強く言われてきたのであるが、これは一方で福祉的な歳出面を忘れているということと、勤労意欲の阻害ということを考えなければならない。」(福田[1985:251])
高い日本の最高税率
累進税率は不平等
クロヨン問題
結局稼得者単位に戻ったスウェーデン
マル優問題の点
■言及
◆立岩 真也 編 2009 『税を直す――付:税率変更歳入試算+格差貧困文献解説』,青土社 ※