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『分裂病家族の研究』

井村 恒郎 19841025 みすず書房,井村恒郎著作集3,461p.

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last update:20190731
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■井村 恒郎 19841025 『分裂病家族の研究』,みすず書房,井村恒郎著作集3,461p. ISBN-10:462202215x ISBN-13:978-4622022152 5800+ [amazon][kinokuniya] ※ m

■内容

裏表紙より

 第三巻は今回はじめて編集され一巻にまとめられたもので、第T部分裂病家族の研究(付・コミュニケーション研究)、第U部学位論文、第三部最終講義を含む論文8篇、第W部臨床講義、の四部門に分れている。
 分裂病家族の共同研究は、日本大学精神神経科教室に移って以来、著者が最も情熱を注ぎ「関与しながらの観察」「対人関係の精神医学」を目標とした研究と教育の、みごとな結晶と言えよう。また学位論文「失語症における失行性症状」は綿密な症例の観察から、その考察・理論的位置づけへの過程をあざやかに映し出している。
 「失語症研究にはじまり、患者のコミュニケーション障害の研究を経て、病人を抱えた家族のコミュニケーション障害に至る井村先生の道程は、先生がふしぎに偏愛された人々と照らし合わせる時、失語症に悩む人であれ、分裂病家族であれ、コミュニケーションに苦渋する人々への理解、同情、あるいはエンパシーに強く裏打ちされたものではなかったか、と思えてくる。その中で、青年期の峻厳な知的分析が、ほとんど抗いながら、ゆるやかに、全体的直感的把握に重心を移してゆくさまを、みずから語られたのが最終講義<臨床精神医学の方法>であった。」(中井 久夫氏

著者略歴

井村 恒郎(いむら・つねろう 1906-1981)
 1929年京都帝国大学文学部哲学科卒業。1934年東京帝国大学医学部卒業。同大学附属病院精神科副手となり、1940年外来診療所医長。下総療養所、国立国府台病院等を経て、1952年国立精神衛生研究所心理学部長。1955年日本大学医学部精神科教授。1973年同大学名誉教授。訳書 アレクサンダー『理性なき現代』(みすず書房) ホルネイ『精神分析の新しい道』(日本教文社) フロイト『自我論』『精神分析入門』上下(以上日本教文社、人文書院)ほか。


■目次

T 分裂病患者の研究(共同研究) 付・コミュニケーション研究
 分裂病の母親のCommunication
 分裂病家族の事例研究にあたって
 一分裂病家族の生態(事例A)
 分裂病姉妹の一家屋(事例B)
 両親抗争の滲透している一分裂病家族(事例C)
 分裂病家族内対人関係(事例研究のまとめ)
 分裂病家族の研究
 
 分裂病者の言語とコミュニケーション

U 学位論文
 失語症における先行性症状
 
V 論文
 精神療法の前提
 都市と農村における神経症の比較調査
 神経症の概念について
 精神療法の限界と危険
 初老期の精神障害
 精神医学に導入されたCommunication論
 臨床精神医学の方法(最終講義)
 精神医学の対象と領域

W 臨床講義
 パラフレニー
 祈祷性精神病
 失語症
 索引


■引用


■書評・紹介


■言及

*作成:岩ア 弘泰
UP:20190731 REV:
精神障害・精神医療 身体×世界:関連書籍  ◇BOOK
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