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『貧困と飢饉』

Sen, Amartya K. 1981 Poverty and Famines: An Essay on Entitlement and Deprivation, Clarendon Press.
= 20000322 黒崎 卓・山崎 幸治訳, 岩波書店, 305+43p.
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Sen, Amartya K. 1981 Poverty and Famines: An Essay on Entitlement and Deprivation, Clarendon Press. = 20000322 黒崎 卓・山崎 幸治訳 『貧困と飢饉』, 岩波書店, 305+43p.  ISBN-10: 4000019244 ISBN-13: 978-4000019248 \2940 [amazon]

■内容(「BOOK」データベースより)
本書は、20世紀に世界各地で発生した「大飢饉」の原因が一国レベルの食料供給能力不足にあったという通説を否定し、人々が十分な食料を手に入れ消費する能力や資格(権原=エンタイトルメント)が損なわれた結果であったことを明らかにしている。著者の「不平等理論」の形成に大きな影響を与え、開発経済学に新たな地平を切り開いた実証分析の成果である。原書刊行後の研究成果を簡潔にまとめた講演「飢餓撲滅のための公共行動」を併せて収める。1998年ノーベル経済学賞受賞。

■目次
第1章  貧困と権原
第2章  貧困の概念
第3章  貧困――特定と集計
第4章  飢餓と飢饉
第5章  権原アプローチ
第6章  ベンガル大飢饉
第7章  エチオピア飢饉
第8章  サヘル地域の旱魃と飢饉
第9章  バングラデシュ飢饉
第10章 権原と剥奪
講演   飢餓撲滅のための公共行動

岡 敬之助氏(立命館大学大学院先端総合学術研究科博士課程在籍)による要約

はじめに
 1 本書で扱われた研究は,もともとILOの世界雇用計画のために行われたものである。本書は1970年代に発表された論文, 報告書, 事例研究を集成したもので, 初出の段階で見られた若干の概念上の混乱が修正されている。本書では,「貧困」をどのように認識するかということがそれほど単純なことではないがゆえに,「エンタイトルメント」概念を導入することによって,「飢饉」に焦点を当てた分析を通じて,「貧困」概念の記述的把握に資することを意図したものである。
 2 原著に付せられている補論A〔交換権原〕,補論B〔交換権原モデルの例〕,補論C〔貧困の計測〕,補論D〔飢饉による死亡───事例研究〕が省略されており,その代わりに,1990年の講演「飢餓撲滅のための公共行動」の内容が付せられている。

第1章 貧困と権原
 1 「飢餓」は手元に十分な食料を所有していない,という所有関係の問題である,という立場から,「エンタイトルメント」概念を導入する。「エンタイトルメント」(entitlement, 権原)とは,私的所有制度を前提に,社会において当人に開かれたいろいろな合法的ルートを経て取得し得る,交換可能な財の組み合わせ,と定義される。「エンタイトルメント」は,「賦存物集合 (endowment set)」〔個人が合法的に所有する有形,無形のすべての財の組み合わせ〕と「エンタイトルメント写像 (entitlement mapping)」〔賦存物集合を用い,交換・生産・移転といった合法的行為によって新たに入手可能ないろいろな財の組み合わせすべての集合を特定する関数〕の2要素で構成される。
 2 「エンタイトルメント」アプローチは普遍的アプローチであるが,飢饉と飢餓の分析には不可欠である。それは誰が何を手にすることができるか,を明らかにするからである。

第2章 貧困の概念
 1 貧困概念を規定するには,@ある人びとを貧困と特定する方法,A貧しい人びとの集団の特徴を集計する方法,が記述的であることが求められる。生物学的アプローチ,不平等アプローチ,相対的剥奪論,一種の価値判断,政策上の定義などが提案されたが,それだけでは適切に貧困概念を規定できない。
 2 貧困は当然ながら剥奪の問題である。貧困は絶対的剥奪と相対的剥奪の両方の問題である。生物学的アプローチは,否定するのではなく,飢餓と餓死が貧困概念の中心を占める以上,絶対的剥奪に直接関わっており,再構築されるべきである。貧困概念と不平等概念は相互に密接に関わっているが,もともと異なる概念である。
 3 貧困の計測は記述的行為である。貧困の「政策上の定義」は,貧困を本質的に規定する立場から見て,根本的に欠陥がある。また,最低必需品の基準によって貧困の苦境の描写が可能であったとしても本質的に曖昧さを包含するがゆえに,この点を明確にしたうえで,曖昧さを適切に扱った手続きが重要である。

第3章 貧困───特定と集計
 1 貧困の特定に関し,「基礎的必要(basic needs) を満たすことができないことをもって貧困と見做す」という立場にたつとき,貧困概念は絶対的剥奪が核心であり,相対的剥奪はこれを補完するものであること,財そのものより,財のもつ特性に着目すること〔のちに財を使って人が達成し得る機能に着目するように修正される〕が重要である。
 2 貧困の集計に関し,貧困指数(P)の公準的導出が提案された。
◆単調性公準:他の条件一定のもとで,貧困ライン以下の貧しい人びとの所得・消費の減少は,貧困指標を増加させなければならない。
◆移転公準:他の条件一定のもとで,貧困ライン以下の貧しい人からより豊かな人への所得移転〔純粋な消費水準の移転〕は,貧困指標を増加させなければならない。
◆相対的剥奪公準:所得・消費ギャップ(I)に与えられるウエイトは,貧困層内部におけるその人の所得・消費の順位づけに等しい。
◆絶対的剥奪公準:貧困層の人びとがすべて同じ所得・消費水準ならば,貧困指数(P)は貧困者比率(H)とIの積で表される。
という公準をすべて満たす貧困指数(P)は次式であらわされ,これが唯一の式である〔Gは貧困層内の所得・消費分布のジニ係数〕。
    P≡H{I+(1−I)G},
 3 センが主張したいことは,全体的に貧困を評価するにあたり,絶対的および相対的剥奪の異なった2つの側面をとらえることが重要である〔従来主流派が用いてきた貧困者比率(H)といった指標では不十分〕,ということである。

第4章 飢餓と飢饉
 1 飢饉は飢餓を意味し,飢餓は貧困を意味するが,逆は必ずしも真ではない。貧困とは,絶対的剥奪と相対的剥奪を反映する概念である。飢餓とは,絶対的剥奪を反映する日常事象の概念である。飢饉とは,一時的に猛威を振るう飢餓の状態である〔センはこうした概念によって,飢饉と飢餓を区別する〕。
 2 飢餓と飢饉の現象は,期間のとり方〔何を問題にするのか:食料消費の平均的水準の低さか,低下傾向か,突然の落ち込みか〕,集団ごとの違いを問題にすることによって,様相が異なって見えることに留意すべきである。

第5章 権原アプローチ
 1 「エンタイトルメント」アプローチでは社会で容認されている合法的手段を用いて人びとが食料を支配できる能力・資格に着目し,どの程度広範に選択肢をもっているかを分析する。もしある人の「エンタイトルメント」が彼の食料の最低必要量を見たし得る財の組み合わせ集合を含まなければ,彼は飢餓・飢饉を強いられることになる。飢饉とは人びとの「食料エンタイトルメント」の広範な崩壊である〔定義〕。
 2 たとえば土地譲渡,病気による労働力喪失などによる賦存物の変化および/または,たとえば賃下げ,食料価格の高騰,失業,みずからの生産品・販売品の価格下落などによるエンタイトルメント写像の変化によって十分な食料を含む財の組み合わせが手に入らないと,人は飢えざるを得ない。
 3 伝統社会など,「エンタイトルメント」を明確に定義できない,略奪,紛争など,合法的な「エンタイトルメント」が成立しない,などの事情から,「エンタイトルメント」アプローチを適用できないことがある。

第6章 ベンガル大飢饉───分析の事例1
 1 1943年に発生したベンガル大飢饉の死者は 150万人とも 300万人とも推定されている。これほどの惨事を招いたのは,飢饉に取り組む政府の政策が不十分であったことによる,と強く批判されている。
 2 政府の政策として重要なことは,飢饉の発生原因とは無関係に,飢饉を打開するための政策〔崩壊した「交換エンタイトルメント」を回復する食料の流通システムと分配システムの公的確保,公共事業計画など〕をとること,である。もっと重要なことは,飢饉の予知に失敗し,発生後にも飢饉と認めるのに時間を浪費したことである。政府が手元に穀物総供給量のデータを有しながら,飢饉を理解する点で致命的な誤りを冒し,有効な政策をとり得なかった。市場における実質的不足量を見誤ったため,「交換エンタイトルメント」の崩壊懸念に配慮が足りなかったし,実際に飢饉が発生したあとも,事態の認識を誤った〔端的にいって米価の異常高騰を予測できなかった〕。農村部で深刻な事態が進展しつつあるのに,無関心で,戦時経済の遂行にのみ関心が向けられた。
 3 飢饉発生後の政府の姿勢に落ち度があった。政府は依然FAD (food availability decline) アプローチに固執し,総必要量と総供給量〔新収穫量も含めて〕の算定を繰り返していた。現場の実態に即したFADアプローチの枠組みを超えざるをえない混乱がありながらも,なおFADアプローチに固執し,飢饉調査委員会報告においても,統計資料の存在しない隠された貯蔵や「持ち越し」量を含めた説明をしている。

第7章 エチオピア飢饉───分析の事例2
 1 エチオピアでは1972−74年の間に,性質の異なる2つの飢饉に見舞われ,4万人とも20万人ともいわれる死者をだした。72−73年飢饉は北東部ウォロ州とその周辺の穀物生産地帯を襲い,前兆がありなから政府も国際機関も認識が遅れた。73−74年飢饉は南部ハラルゲ州の牧畜民を襲ったにも拘わらず,救援物資がほとんどとどかなかった。
 2 エチオピア飢饉は,食料生産量の異常な低下がなかったのに発生した点に特徴がある。被害を被った地域では,外部から食料を引きつける購買力が低かった。食料価格がほとんど上昇しなかったにも拘わらず餓死者が生じたのは,ウォロ住民のさまざまな階層で広範な「エンタイトルメント」の崩壊を生じたため,と理解できる。とくに,北東部と南部の牧畜民は悲惨であった。彼らは干ばつの打撃にくわえ,商業的農業の悪影響を被り,その結果,直接家畜を喪失したにとどまらず,それが彼らの生活の基本である穀物を入手する手段を崩壊させた。こうした牧畜経済と農業経済の交換関係の歪みが牧畜民の飢餓を深刻にした。

第8章 サヘル地域の旱魃と飢饉───分析の事例3
 1 1968−73年は,それまでの比較的降雨量が多かった時期に比して少雨地帯が南下し,非乾燥地帯の一部が半乾燥化し,半乾燥地帯の一部が乾燥化してきた〔もともと平均降水量が少ない上,その変動係数が大きい〕ことから,サヘル地域〔とくにモーリタニア,マリ,ニジェール〕で旱魃の被害が深刻にあらわれ,73年には死者が10万人に達した〔異論もある;死因も伝染病の影響を無視できない,という〕。
 2 センの考察によると,個別農民の苦境は,自家消費用であれ,交換に供する商品作物であれ,食料に対する「エンタイトルメント」の崩壊のせいである,という。同様の苦境は牧畜民にも当てはまる。牧畜民は家畜と畜産物を穀物との交換に依存した生活をしているのである。こうした人びとの苦境の解明にはFADアプローチは役立たない。仮にFADアプローチが役立ったとしても,飢饉の特徴〔誰がどこでどのように苦しめられたか〕を理解する助けにならない。
 3 サヘル経済における長期的変化に注目して問題点をあげると,商業化の進展によって脆弱性が高まったこと,経済の商業化は遊牧民と農民の伝統的共生関係を崩壊させたこと,政治的分割,政治制度・行政制度の執行によって伝統的社会が持っていた多様な保険的機能・手段が崩壊しままになっていること,が挙げられる。

第9章 バングラデシュ飢饉
 1 1974年,最初に洪水があり,そして飢饉が起こった。死者は 26,000 程度〔もっと多いといわれている〕と推定されている。これは不十分とはいえ,大規模な救援活動が行われたことで,被害が最小限にくい止められた結果,とされる。
 2 FADがバングラデシュ飢饉をもたらしたという主張に対し,センは検証によって論駁した。バングラデシュは伝統的農村経済のままである。人口の 3/4は農業で生計をたて, 90%が農村に住んでいる。生業として農業をしているのは少ない。農村人口の 1/4は農業労働者である。労働力を提供して得る賃金で市場から食料を手に入れる生活をしているから,交換関係の悪化は破滅を意味する。小農は,土地を売却せざるを得ない状況にあり,これが平常時の農業所得を減らし,不安定にする。当然交換関係の悪化に脆弱である。他の職業集団の人びとも,生産物やサービスをお金に交換し,食料を手に入れる関係のなかで,飢饉に対して脆弱である。センが主張したいことは,「交換エンタイトルメント」の分析による飢饉の研究を通じて,食料を獲得できる個々人の能力に焦点をあてることによって,現実に起こっている真の問題を明らかにできるはずである,ということである。

第10章 権原と剥奪───「エンタイトルメント」アプローチによる飢饉分析の総括
 1 飢饉の実態をみると,飢饉の犠牲者は共通の苦境を味わっているが,その窮状に至る経済的要因,過程は多様である。FADはその一つにすぎない。第6−9章の分析は,飢饉発生地域の経済的環境をも考慮して,飢饉に至る要因が多様であることを示している。このことは異なる階層の人びとの間での食料獲得能力の違いに焦点をあてた「エンタイトルメント」アプローチによってはじめて明らかにされ得たといえる。
 2 総括すると,第一に,「エンタイトルメント」アプローチは飢饉の原因に関するある特定の仮説ではなく,飢饉を分析するための一般的枠組みである。主として関心をむけるべきことは,「エンタイトルメント」の崩壊の内容,性質,原因の特徴把握である。それによって当面している飢饉またはその懸念に対して適切な救済や予防を講じることを可能にするはずである。第二に,飢饉は経済的好況・不況に拘わらず,ある特定集団が他の集団に比して市場において不利な状況に陥れば,飢餓や飢饉が発生し得る。食料生産が変わらなくても食料以外の生産が低下したり,好況であったり,食料生産が増大しても特定の集団の食料入手が不利になれば,飢饉は発生し得る〔ある経済的状況がある集団に有利に働き,他の集団に不利に働く,という不平等を拡大し,不利を強いられた集団が飢饉に陥ることもあり得る〕。第三に,食料供給量の減少と,食料への直接的「エンタイトルメント」の減少を区別することが重要である〔もちろん同時に生ずることもあり得る〕。食料供給量の減少は社会に賦存する食料量を問題であり,「食料エンタイトルメント」の減少はその人の手元に消費できる能力・資格のある食料の支配力を問題とする。飢饉に対処するには,そこに食料を供給するだけで十分でないこともおおいにあり得る。第四に,「エンタイトルメント」に焦点をあてることは法的権利を強調することである。市場システムさえ,法的諸関係を通じてはじめてうまく機能する,とみるべきである。飢餓による死の発生は,その社会で何が法的権利として合意されるべきか,ということに対する警告である。

飢餓撲滅のための公共行動〔講演概要〕
 1 この講演で主張したいことは,飢餓という深刻で根深い問題は組織だった公共行動(public action) によって撲滅可能であること,同時に,飢餓撲滅を永続的に保証するために,多様・多岐にわたる経済的・社会的制度の効率的な働きと,政府による保護の役割を結びつけることが重要であること,である。
 2 ここで論じられていることは,次の通りである。
a 飢饉と慢性的貧困は相互に関連しているとはいえ,その発生原因は異なっており,その撲滅対策は別々の問題として扱うべきである。
b 現代の飢饉と貧困を阻止する対策が少なくとも短期的には何もない,とする悲観することには根拠がない。
c 貧困撲滅に資する公共行動は,国家が公衆のためにすることだけでなく,公衆が政府に行動することを要求することも含む。政治的・経済的・社会的諸制度が果す機能も重要である。
d 慢性的栄養不良を典型とする慢性的貧困問題は,不十分な食料摂取の問題であるが,より本質的には保健医療と基礎教育の剥奪の問題としてみることのほうが適切である。重要なことは何を必要とするかをみずから理解し,それを要求することである。
e 経済の繁栄が貧困と剥奪の撲滅に資したこともあれば,そうでなかったこともある。経済成長を遂げた途上国の間でも,公共行動に対する姿勢の相違が剥奪の状況に相違に表れている。
f 公共政策を適切に行うことにより,死亡率・平均寿命の改善がはかられた事例が少なくない。経済成長が人々の実質所得の成長に役立つ限りにおいて,貧困解消に役立つといえるが,その一方で,公共行動と地域社会の制度・設備もまた決定的に重要である(高度経済成長+公的支援の拡張)。
g 貧しい国といえども,慎重に配慮すれば,それなりに保健と教育に支出する余裕をもつことができる。
h 飢饉の発生は「エンタイトルメント」の崩壊である。飢饉がある特定の人々やグループの「エンタイトルメント」喪失と結びついていることが理解できれば,これを防止する政策をとることは可能である。
i まずは,「エンタイトルメント」の崩壊をもたらす環境破壊と軍事紛争に結びついた社会的混乱を排除すること。「エンタイトルメント」保護に資する最低限の所得を創出し,また商業活動を奨励すること。ここに公共行動の役割がある。
j 問題が正しく診断され,飢饉阻止のための効果的措置を講ずることが可能なように,政治的インセンティブを高め,ニュース・メディアの活動を含む民主主義を実現することが不可欠である。
 3 結語───統合された公共行動を通じて飢餓を終焉させることが可能になる
a 慢性的貧困撲滅と飢饉回避とでは,とるべき政策が異なるものの,それぞれの固有の問題を分析,診断することによって,適切な解決方法を見いだし得る(上述ではそれを説明してきた)。当事者が行う所得創出努力が成果をあげ得るように,政府による公共行動と経済的,社会的制度の機能を統合することが必要である。
b 飢餓終焉のカギは,最終的には,政府に作用するインセンティブにある。民主主義政府が成立することは必要条件であるが,それ自体が公共行動を保障するものではない。対抗勢力やニュース・メディアによって貧困や剥奪の現実を具体的に告発し続けること,そのために公衆自体も行動すること,なによりも,受難者自体が積極的行動の主体になるべきである。

■紹介・言及

橋口 昌治 200908 「格差・貧困に関する本の紹介」, 立岩 真也編『税を直す――付:税率変更歳入試算+格差貧困文献解説』,青土社


*作成:岡 敬之助 改定:坂本 徳仁
UP:20030506 REV:20080713 20090811
BOOK  ◇貧困  ◇経済学
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