『名指しと必然性―様相の形而上学と心身問題』
Kripke, Saul A. 1980 Naming and Necessity, Basil Blackwell and
Harvard
University Press, 1980.
19850401 八木沢敬・野家啓一訳,『名指しと必然性―様相の形而上学と心身問題』,産業図書
■Kripke, Saul A. 1980 Naming and Necessity, Basil Blackwell and
Harvard
University Press, 1980.
=19850401 八木沢敬・野家啓一訳,『名指しと必然性―様相の形而上学と心身問題』,産業図書, ISBN-10: 4782800223
■目次
前書き
第一講義――一九七〇年一月二十日
第二講義――一九七〇年一月二十二日
第三講義――一九七〇年一月二十九日
補遺
注
訳者解説
訳者あとがき
事項索引
人名索引
■引用
ある言葉があらゆる可能世界において同じ対象を指示するならば、それを固定指示子(rigid
designator)と呼ぼう。そうでない場合は、非固定(nonrigid)または偶然的指示子(accidental
designator)と呼ぼう。もちろんわれわれは、対象がすべての可能世界に存在することを要求しはしない。(p.55)
この講義で私が主張しようとする直観的なテーゼの一つは、名前は固定指示子であるというものである。(p.55)
それでは、名前の群概念理論とはどのようなものであるかを述べることにしよう。(それは実に良く出来た理論である。私の考へでは、その唯一の欠点は、おそ
らくすべての哲学理論に共通のこと、すなわち、間違っているということである。その代りに別の理論を私は提示しているのだ、と思われるかもしれない。しか
し、そうではないことを望みたい。なぜなら、もしそれが理論ならば、それもまた間違っているに決まっているからである)。(p.73)
指示子は固定的ですべての可能世界において同じ物を指示すると言う時、私が言いたいのは、われわれの言語の中で使われている限り、われわれが反事実的状況
について語る時にはその指示子は当の物を表わす、ということである。もちろん、別の可能世界で人々が現実に異なった言語を話しているような反事実的状況は
ありえない、と言いたいのではない。(p.92)
UP:20071216 REV:
*作成:篠木涼
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