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『原発ジプシー』

堀江 邦夫 19791026 現代書館,318p.→19841015 『原発ジプシー』,講談社文庫,387p.

last update:201100328

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■堀江 邦夫 19791026 『原発ジプシー』,現代書館,318p. ※松原→19841015 『原発ジプシー』,講談社文庫,387p. ISBN-10: 4061833545 ISBN-13: 9784061833548 [amazon][kinokuniya]

■内容

(wikipedia 「原発ジプシー」より)
日本において原子力発電所(以下「原発」という)の定期点検時には、原発を運転する電力会社の社員ではなく、関電プラントなど原発の保全業務を担当する会社の下請け企業に一時的に雇用された労働者が、点検業務にあたる。
堀江は美浜原発(関西電力)、 福島第一原発(東京電力)、敦賀原発(日本原子力発電)で就労した経験をもとに彼らをジプシーになぞらえて「原発ジプシー」と呼んだ。1984年には文庫版の発刊に伴い加筆が行われた。

■目次

(以下、現代書館版の目次)
原発へ

T 美浜原子力発電所

二次系での作業の日々

採用決定 原発労働者の過去 貝の腐臭の中で 粉塵まみれの”ネッコー”作業 健康を守るために 鉄板の上をイモ虫のように 元漁師の青年たち 「ケガした者は、電力さんにあやまれ!」 ”完全装備” 白血球が下がった”鬼軍曹” 定検を”無視”した原発の設計 「わしらを差別するのか」

いよいよ一次系へ

管理ナンバー21851639 ピンハネの実体 マンジュウの味 全面マスクの労働者 「死の影」 スイッチ押し作業 防護服やマスクは自己流で… 「計画線量」の無計画性 ”出向”という名の使い捨て ”救いの神”と”死神” 赤ランプ――汚染 「早く出なければ!」 エア・マスク 破壊される海 ”休職勧告”された老人 減少する発汗量 美浜原発との分かれ


U 福島第一原子力発電所

放射線下の労働――そして事故

「人夫出し」の親方 全国から狩り集められる労働者たち 「あんた、えらく高いんだよ、測定値が」 露骨な社員との「差別」 「放射線が私を取り囲んでいる!」 「放射線管理」のズサンな実態 「釜が崎」からの労働者 利用するだけ利用すると… 突然吹き出した「放射能汚水」 行方不明者の軌跡 生理的欲求を無視した労働 帰っていった日雇労働者 続出する線量計の”振り切れ” 五回もの「汚染ランプ」 「マンホールに落ちた!」 労災扱いはマズい 隠されているだけの災害

再び福島へ

「事故隠し」と「労災隠し」 「会社が倒産した!」 子どもの誕生にも不安の影 「安全教育調査」という名の「思想調査」 「黒人労働者」の話 被ばくの実態はデータ以上 敦賀原発へのさそい 続出する故障・事故 長男の病気で一時帰京 ”ケツを割った”仲間 原発に背を向けた青年 福島を去る日)

V 敦賀原子力発電所

敦賀駅での再会 「コロッと死んじゃうものが多いんだ」 被ばくする”健康優良児” 「だから西成のものは信用できんのよ」 待ちうける高汚染下の作業 被ばくを増大させる設計 「……放射能……事故……」 町なかに拡散する放射性物質 スリーマイル島原発事故への”関心” 無視される”目”の被ばく 高線量エリア・全面マスク――そして停電! 「ずいぶん放射能を食ったろうなあ」 沈黙する「人海戦術」要員 一日の労働は数十分、あとはギャンブル 無駄な労働、無意味な被ばく 放射能恐怖への限界 本格化する定検作業 不良品だらけの半面マスク 「本当にご苦労さん」 ――そして体内被ばくが残った

被曝と労働環境(岡村日出夫)

あとがき

■引用

■書評・紹介

■言及

Wikipediaの項目 http://ja.wikipedia.org/wiki/原発ジプシー

*作成:箱田 徹
UP:201100328
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