『精神医療レポート』
Kree, Ernst 1978 Psychiatrie Report, Fischer Taschenbuch Verlag Gmb H.
=19890610 山本 巖夫・山崎 伸行・山田 忠彰,批評社,267p.
山本 巖夫・山崎 伸行・山田 忠彰
■Kree, Ernst 1978 Psychiatrie Report, Fischer Taschenbuch Verlag Gmb H. =19890610 山本 巖夫・山崎 伸行・山田 忠彰 『精神医療レポート』,批評社,267p. ISBN-10: 4826501013 ISBN-13: 978-4826501019 \2878 [amazon]/[kinokuniya] ※ m
■内容
出版社/著者からの内容紹介
強制投薬・電気ショック・閉鎖病棟――精神医療の現実を、精神病院史上初めて患者自身が語り、批判した。それは差別と偏見の中で人間の尊厳を踏みにじられた人々の貴重な告発のドキュメントである。
■目次
訳者まえがき
序文
一章 状況
1 かつては患者をガスによって、そして今日では……――はじめに
2 退院、そして無――七回にわたる精神病院入院:もう誰も受け入れる人はいない
二章 範例としての精神医療紛争
1 患者たちが口を開くと――フランクフルト精神医療紛争の記録
2 「彼らは薬でわれわれを打ちのめす」――精神科患者が放送をする
3 精神病院の衰弱した神経――精神医学のその批判者とのつき合いについての教材
4 「後からの報復」――病因精神医学の批判者たちはどうなったか
三章 数字が語る精神医療の悲惨
四章 患者にとって障害のある精神医療状況
1 署名なければ救護せず――元患者が話すある近所での自殺
2 犬の檻に入れられた十五歳の少年――母親は息子の治療をどう見たか
3 拷問の歴史としての精神医学史――過去が以前として現在に
4 禁治産者はどう扱われるか――ある妻の報告、十七年間の後見の後に
5 「救助としての暴力と正当防衛」――精神医療とその暴力との関係
6 腕を捻じられ、引っ張られて――ある家族の報告
7 電気貫流療法の消しゴム効果――電気ショック
8 精神的苦痛とはまったく恐ろしいもの――人生が意のままにならないある婦人の報告
9 心の薬が科学的拘束衣になること――向精神薬の使用と乱用
10 診断のハンマー――精神病の原因と診断はよくわかっていない、それでも患者の格付けは破壊的な作用をする
11 ある「教育的治療」――ある夫人に自殺未遂後なにが起こったか
12 精神病患者に漕ぎつく岸はない――独断的眩惑が病人を精神的怪物にする
13 古家具のように保管されて……――ある若者グループの老人病棟報告
14 精神医療における素人の仕事:精神病院の意志を遂行する行為無能力者――世間の偏見は精神医学自体の偏見にくらべれば些細なものだ
15 高い垣根のなかの小運動場――ある州立精神病院に関する青年グループの報告
16 政治家の限りない偽善――安楽死は続いている
五章 閉鎖病棟の日常における精神医療の実際
1 一閉鎖病棟での私の仕事―― 一看護婦の報告(匿名)
2 「閉鎖病棟入院患者」のばかの特権――十七歳の女子患者の報告(匿名)
解説
■引用
■書評・紹介
■言及
*作成:角田 あさな