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『筋短縮症――つくられた障害児たち』

注射による筋短縮症から子供を守る全国協議会 編 197707 績文堂出版,263p


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■注射による筋短縮症から子供を守る全国協議会 編 197707 『筋短縮症――つくられた障害児たち』,績文堂出版,263p. ASIN: B000J8WW8G [amazon] ※ ms.

 「外傷や、筋炎等の病歴のない本症の原因が、注射によるものであることが、当時専門学会では、ほぽ定説化されていた[…]。
 ところが、原因が明らかとなりはじめると、医療過誤の問題に発展する可能性を恐れたのか整形外科医のあいだでは、「小児科医が介在しており、整形外科医の発言は医療過誤の問題とも関連するので慎重でなければならない」(第三七回中部日本整形外科災害外科学会、昭和四六年二月)という風潮が強くなりはじめた。注射を繁用していた小児科、産科、内科医などへの配慮が、原因公表を控えることとなり、さらに多くの不幸な被害児を作り、また多くの医師を加害者に仕立ててしまったのである。医療の極致である予防対策が十分講じられえたにもかかわらず、これをあえて行なわず、小児科医が作り、整形外科医は切ればよい≠ニいう、結果的に見れば、手術の研究材料を他の医師に産生させていたというような、医療対象の人権無視が行なわれてきたのである。また、原因公表をおさえた結果、各地で集団被害が続発し、さらに整形外科医のあいだでも注射原因に対する認識が欠如し、整形外科医の注射で筋短縮症が作られた症例も続出している。
 以上述べた事実は、いったい「医療はだれのために、また学会とは国民にとって何であるのか」という医療、医学の存立にかかわる根本問題を提起しているのである。」

■言及

◆稲場 雅紀・山田 真・立岩 真也 2008/11/** 『流儀』,生活書院


UP:20080901 REV:
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