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『日本の人体実験――その思想と構造』

高杉晋吾 19740710 三笠書房,311 p.


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■高杉晋吾 19740710 『日本の人体実験――その思想と構造』三笠書房,311 p. ASIN: B000J9OWG0  980 [amazon] m.

■目次

はじめに
1 小さな命の死闘――ある医療の風景
2 ある母子家庭の場合――医師と患者の関係をめぐって
3 台人体実験――研究至上主義と医局口座の栄光と悲惨 75-137
4 宮川脳実験――人体実験にふみきる医師の内部世界
5 エビアジン事件――人体実景の事実を隠蔽する構造
6 新薬投与実験――厚生省と医薬品メーカーの癒着の実態
7 乳児をめぐる人体実験――差別と貧困という土壌
8 学用患者の実態――貧困者からの「医療情報」収奪の構造
9 「科学」を「虐殺」にみちびくもの――人体実験医師の自己合理化思想
10 戦争と人体実験――医療の国策動員がアウシュビッツを生む
おわりに

■紹介・引用

3 台人体実験――研究至上主義と医局口座の栄光と悲惨 75-137

 ◇台(臺)人体実験批判(1971-)

6 新薬投与実験――厚生省と医薬品メーカーの癒着の実態

「動物実験――臨床実験――新薬の許可申請という手順である以上「許可申請前の段階では行政は介入できない。治験(臨床実験)段階では医療行為になるので行政は介<0197<入しない」というのであれば、新薬人体実験には、一切行政によるチェックはあり得ないことになる。そして事実、新薬人体実験をせねばならないという強制こそあれ、その人体実験の中で患者が殺されようが身体にとりかえしのつかぬ悲惨を招こうが、それをチェックした事実はかつてただの一度もなかった。それが薬務行政の実態なのだ。」(pp197-198)

「薬事法がなぜ製薬メーカーの求める人体実験をしたい放題にさせ、人が何人死のうが傷つこうが、それは行政の関与すべき問題でない、という行政の言い分を 正当化するような形で成立したのか、という問題も、きわめて明瞭になって来るではないか。」(p200)

「そこで、厚生薬務局の、許可認可行政をめぐるクスリ汚職についてふれてみよう。」(p200)


*作成:松枝亜希子
UP:20071207 REV:20081102
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