『季刊福祉解体』,準備号
福祉解体編集委員会 編 19731001 福祉解体編集委員会,73p.
last update: 20180225
■福祉解体編集委員会 編 19731001 『季刊 福祉解体 準備号』,福祉解体編集委員会,73p. ※r e19.
*表紙には「季刊 福祉解体」その下に「1973 準備号」とある。裏表紙には「発行 福祉解体編集委員会」とある。印刷はわっぱ共同作業所
季刊 福祉解体準備号 1973年10月1日
発行 福祉解体編集委員会
【目次】
福祉解体−序として−「福祉解体」編集委員会・・・・・・(1)
障害者にとって学校とは何か・・・・・・・・・・・・・・(3)
パート1 第2びわこ学園の場合・・・・・・・・・・・(4)
パート2 滝乃川学園の場合・・・・・・・・・・・・・(6)
パート3 家庭の場合・・・・・・・・・・・・・・・・(9)
入級判別の問題点−在学時を中心に−・・・・・・・・・(13)
京都市立醍醐和光寮
異常という名の日本的棄民・・・・・・・・・・・・・・・・(22)
木野村峰一
私にとって福祉とは何か
T 道路行政の中の福祉・・・・・・・・・・・・・・・・(44)
U 放 置・・・・・・・・・・・・・・・・(46)
V 小さな託児室より・・・・・・・・・・・・・・・・・(50)
「優生保護法 改正」を考える
T 「優生保護法=劣性抹殺」の思想・・・・・・・・・・(55)
U 「青い芝」優生保護法改悪反対集会宣言・・・・・・・(64)
V 今こそ 優生保護法解体を・・・・・・・・・・・・・(65)
W 資料・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(68)
▽003 『障害者』にとって学校とは何か
各種報道,雑誌等で御存知の方もおられると思いますが、現在全国各地(東京,埼玉,大阪,滋賀等)で、公教育体系から追い出されたり、特殊教育という名のもとに普通学級から追い出されてきた『障害者』にとって学校とは、教育とは何かという問題を通して学校,教育の本質を問う声が続々と上がってきています。その中には、それぞれ異った立場や状況からの問いかけの為、一見異なったような要求、あるいは運動、すなわち、特殊学級、養護学校等の増設運動、その子にあった教育の場、つまり、その子の知能程度や障害に適した学校、特殊学級、養護学校に入れようとする運動、いかなる重度の子でも普通学級へそして子供を受け入れない教育内容を問題にすべきだとする運動等・・・・・があります。
しかし、それ等の運動を私達が考える時に必要な事は、我々の常識や社会の状況を彼等に押し付けたり、高名な学者の言っている一見科学的な内容を無批判に信じることではなく、やはり『障害者』,親族,施設,教育関係者等の生活実感としての生の声を聞き、私達自身が何を行なってきたのか、又今後何を行なっていくのかが問題になるのではないでしょうか。
▽004 パート1 第2びわこ学園の場合
今年も学校ダメやった!なんでや? 第2びわこ学園 明光志郎
※この冊子では「明光恵郎」と記されているが「明光志郎(みょうこう・しろう)」が正しいので訂正してある(窪田 好恵氏の御教示による)
なんでねぇ、学校だめだったの、腹立つ、くやしい、にくらしい、もっといっぱい見にきてください。入れて下さい。学校に、ぜひ。絶対に入れてほしい。なんで、あかんのや。おれも、はいりたい。そうするとおれも考えある。県庁のおっさんと話ししたい。
なんで面接の紙みてわかるの、
重症児も、もっといれて下さい。
いろんな施設の中にできている学校に自分らも行ってみて、小学校とか、あんなところへ行って勉強ならおう。それと、歩く、友だち作ろう。校長先生とか集めて、「ぼくたち入れて下さい。ぼくたち入れて下さい。」と言おう。
県庁のおっさんなんでおれたち入れてくれないの、なんで入れてくれない。それとも、ぼくは足が、悪い。手が、悪いし、頭悪くても関係ない。口も、言えない、その子たち、入れて下さい。
なんで県庁のおっさんが入れてくれんのか、ちゃんと言ったのに。障社協入れてくれるといったけど、なんでうそついたの、理由教えてください。腹立つ。
具体的に、県庁の人と話をしたい。だめだった場合は、実力行使をやります(大津県庁玄関前ですわりこみ)覚悟していて下さい。
▽005 今年も学校ダメやった!なんでや? 第2びわこ学園 田中徳吉
県庁のおじさんたち、もっと第二びわこ学園を、よく見たらどうや。
何で、僕たちは、養護学校に入れないのかはっきり言って下さい。僕たちが、今度こそ入ろうと思って、がんばったのに、何で、ダメやと言うのだ。何ぼ、歩けない子どもでも学校は、大切なものだ。
僕たちは、いろんな事やってゆくんだ。どうしても、いれてくれなかったら、そんなら僕は、もうたのみたくないよ、ぼくは、入れないくらいでくよくよするかい。入れなかったら、いいよ。また、こんど、ぼくたちは、いつでも、今年あかんようだったら来年も、やってゆくぞ。
<解説>
「第二びわこ学園」は滋賀県野洲町にある重症心身障害児施設で、去年の三月に、県立養護学校へ、17人が入学願書をだしました。そのうち5人(12〜18)に対して「面接選考にきてもいい」という返事がありました。ところが"まず就学確実との了解"を与えていた養護学校からは、予定日をすぎても入学通知が無く、学校側の結論は保留ということでした。・・・・・・・・・後日学園に一通の通知がきましたが、その内容は"入学不適"というもの・・・・・
今年の二月十六日学園の子どもたち(15人)と職員(15人)が初めて街頭に出て、自分達で作ったビラ、百枚を配りながら訴えたのです。昨年もこの子等の願いは拒否され、今年も見通しは暗い、しかし、今年こそはと。
そして、やっぱり!! 前項の二つの文は、彼らがその時に配ったビラの一部です。この子らのビラは!叫びは!彼らが歩道の上に車イスや新聞紙を敷いてまでも訴えなければならなかった彼等の心の中にあるものは、何なのだろうか。彼等の肉眼で見、感じたものは、いったい・・・・。
【運動体紹介】 (アイウエオ順)
青い芝の会 日本脳性麻ひ者協会
横浜市磯子区** 横田方
赤い6月
東京都練馬区**
荒木裁判闘争
東京都世田谷区** 9 荒木義昭 TEL**
あらくさ
滋賀県志賀郡志賀町**
出雲小5の2問題を考える会
東京都太田区立志茂田中学校内 北村小夜
大阪教育を考える会
東大阪市荒川3の26 東大阪市教育研究所内 谷奥克己
学校へ行く事を考える会
東京都墨田区** 菊池方
鎌田君を守る会
埼玉県大宮市**
教育を考える会
東京都世田谷区太子堂国立小児病院内 **
木野村峰一
京都市東山区三条大橋東 市立三条隣保館
ぐるんぱ
東京都多摩市** TEL**
こぶたの学校 第四日曜日の会
東京都世田谷区上用賀5-24-18心身障害者休養ホーム「ひまわり荘」内
子ども問題研究会
東京都町田市金井町2160和光大学 人間関係学科 篠原研究所気付
さよならCP(疾走プロ)
東京都渋谷区**
静岡教育を考える会
静岡市**
集団わつぱ(わつぱ共同体)
名古屋市昭和区滝子町14番6号 TEL**
新谷訴訟を支援する会
三重県津市高茶屋子森上野2225-1県立茶屋病院内
焼死児五人の人権を守る会
千葉県東葛飾郡沼南町**
成光学園三保母救援会
神奈川県大和局私書箱8号
精神病院問題を考える市民の会
東京都武蔵野市**
全員就学を勧める有志の会
東京都国立市谷保6312滝乃川学園内
高橋さんを支援する会
東京都三鷹市新川6-22-12 東大みたか寮内
千草舎を守る会
東京都東池袋**
調布教育福祉研究会
調布市**
都立府中療育センター在所生有志グループ
東京都府中市武蔵野台2-9-2 府中療育センター内1-2新田絹子方
日本の医療を告発するすべての人々のつどい事務局
東京都文京区本郷7-3-1 東大病院レンガ精神科T研気付
宮崎福祉を考える会
宮崎市**