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『宗教的経験の諸相 下』

James, William 1901-02 The Varieties of Religious Experience
=19700216 枡田 啓三郎,岩波書店,439p.


Last Update:20100930
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■James, William 1901-02 The Varieties of Religious Experience =19700216 枡田 啓三郎 『宗教的経験の諸相 下』 岩波書店,439p. ISBN-10:4003364031 ISBN-13:9784003364031 \1050 [amazon][kinokuniya] ※

■内容

■目次

第十一・十二・十三講 聖徳
 恩寵の状態に関するサント‐ブーヴの見解
 衝動と抑制の均衡による性格の諸型
 主要な興奮
 おこりっぽさ
 高級な興奮一般の効果
 聖者の生活は霊的興奮によって支配されている
 この霊的興奮は官能的衝動を永久に消滅させることができる
 潜在意識の影響が含まれているらしい
 性格の永久的変化をあらわす機構
 聖徳の特徴
 より高い力の実在の意識
 心の平和、慈愛
 平静、強さ、など
 これとくつろぎとの関係
 生活の純潔
 禁欲主義
 服従
 貧困
 民主主義の感情と人間愛の感情
 高級な興奮の一般的効果
第十四・十五講 聖徳の価値
 それはその果実の人間的価値によって吟味されねばならない
 神の実在性も同様に判断されねばならない
 「不適当な」宗教は「経験」によって排除される
 経験主義は懐疑論ではない
 個人的宗教と民族的宗教
 宗教の開祖たちの孤独
 成功の後に堕落がくる
 過度な場合
 極度の信心、その例としての狂言
 神がかりの熱狂状態
 極度の純潔
 極度の慈愛
 完全な人は、完全な環境にのみ適合している
 聖者はパン種である
 極度の禁欲主義
 禁欲主義は英雄的な生活を象徴している
 軍人気質と貧に甘んずる心とは等価物でありうる
 聖者的性格の肯定面と否定面
 聖者対「強者」
 彼らの社会的機能が考慮されねばならない
 抽象的にいえば、聖者は最高の型の人間であるが、現在の環境においては、失敗することがありうる、だからわれわれは危険を覚悟で聖者となる
 神学的心理の問題
第十六・十七講 神秘主義
 神秘主義の定義
 神秘的状態の四つの特徴
 これらの四特徴が1つの判然たる意識領域を作っている
 その低級ないくつかの実例
 神秘主義とアルコール
 「麻酔剤による啓示」
 宗教的神秘主義
 自然の光景
 神の意識
 「宇宙的意識」
 瑜伽
 仏教的神秘主義
 スーフィ教
 キリスト教的神秘家
 彼らのいだく啓示の感じ
 神秘的状態のおよぼす強壮的効果
 彼らは否定によって叙述する
 絶対者との合一感
 神秘主義と音楽
 三つの結論
 その一。神秘的状態は、その状態にある人に対して権威をもつ
 その二。しかし他の人に対しては権威をもたない
 その三。けれども神秘的状態は、合理主義的な状態の独占的な権威を打破する
 神秘的状態は、一元論的、楽観論的な仮説を強める
第十八講 哲学
 宗教においては感情が優位に立ち、哲学は第二義的な機能である
 主知主義は、その神学的な構成物のうちに主観的な規準を含まないと公言する
 「教義神学」
 教義神学の説く神の属性に対する批判
 概念の価値のテストとしての「プラグマティズム」
 神の形而上学的属性は何ら実際的な意義をもたない
 神の道徳的属性を証明しようとする論証は不十分である。組織神学の崩壊
 先験的観念ならうまく説明できるか?その原理
 ジョン・ケアドからの引用
 彼の説は、宗教的経験の叙述としてはすぐれているが、理由に基づく証明としては説得力がない
 哲学は「宗教の科学」に変形することで、宗教に対して何をなしうるか
第十九講 その他の特徴
 宗教における美的要素
 カトリシズムとプロテスタンティズムとの対照
 犠牲と告解
 祈り
 宗教は、祈りによって霊のはたらきがほんとうに影響を受けるものと考える
 その影響に関する三段階の意見
 第一段階
 第二段階
 第三段階
 自動現象、これが宗教的指導者たちのあいだにしばしば見られる
 ユダヤ人の場合
 マホメット
 ジョセフ・スミス
 宗教と潜在意識の領域一般
第二十講 結論
 宗教的特徴の要約
 人々の宗教は同一である必要はない
 「宗教の科学」は、宗教的信条を暗示しうるばかりで、それを要求することはできない
 宗教は原始的思想の「遺物」か?
 近代科学は個人性の概念を排除する
 擬人観と、個人的な性格をもった科学以前的な思想の信仰
 それにもかかわらず、個人の力は真実である
 科学の対象は抽象物であり、個人化された経験のみが具体的である
 宗教は具体的なものを固守する
 元来、宗教は生物学的な反応である
 その最も簡単なものは、不安と救いである。救いの記述
 より高い力の実在の問題
 著者の仮説。一.自然とより高い領域とを仲介するものとしての潜在意識的自己
 二.より高い領域、あるいは神
 三.神は自然界に真の効果をつくり出す
後記
 本書の哲学的立場は、断片的超自然主義と定義できる
 普遍主義的超自然主義の批判
 原理の違いは事実の違いとなってあらわれざるをえない
 神の存在は、事実上のいかなる違いとなってあらわれることができるか?
 霊魂不滅の問題
 神の独自性と無限性の問題。宗教的経験は、この問題を肯定的に決定しない
 多元論的仮説のほうが常識に適っている

訳注
解説
索引

■引用

■書評・紹介

■言及



*作成:樋口也寸志 
UP:20100930 REV:
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