『意味の論理学 上』
Deleuze, Gilles 1969 Logique du sens,Les Editions de Minuit
=20070120 小泉 義之,河出文庫,307p.
Last Update:20101010
■Deleuze, Gilles 1969 Logique du sens,Les Editions de Minuit
=20070120 小泉 義之 『意味の論理学 上』,河出文庫,307p. ISBN-10:4309462855 ISBN-13:978-4309462851 \1050 [amazon]/[kinokuniya] ※
■内容
内容(「BOOK」データベースより)
ルイス・キャロルからストア派へ、パラドックスの考察にはじまり、意味と無意味、表面と深層、アイオーンとクロノス、そして「出来事」とはなにかを問うかつてなかった哲学。『差異と反復』から『アンチ・オイディプス』への飛躍を画し、核心的主題にあふれたドゥルーズの代表作を、気鋭の哲学者が新訳。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
ドゥルーズ,ジル
1925年生まれ。哲学者。1995年、自ら死を選ぶ
小泉 義之
1954年生まれ。立命館大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
■目次
序文 ルイス・キャロルからストア派へ
第1セリー 純粋生成のパラドックス
計測される事物と狂気
生成のプラトン的区別
無限同一性
アリスの冒険、あるいは「出来事」
第2セリー 表面効果のパラドックス
物体・事物の状態と非物体的効果・出来事のストア派の区別
因果関係の割れ目
表面へ上昇させること……
ルイス・キャロルにおける表面の発見
第3セリー 命題
指示、表出、意義:三者の関係と循環性
命題の第四次元はあるか
意味、表現、出来事
意味の二重の本性:命題の表現可能なものと事物の状態の属性、存立と外
存在
第4セリー 二元性
物体
言葉、食べること、話すこと
二種類の語
命題の二つの次元:指示と表現、消費と意味
二つのセリー
第5セリー 意味
無際限な増殖
不毛な複製化
中立性、あるいは、本質の第三身分
不条理、あるいは、不可解な対象
第6セリー セリー化
セリー形態と異質なセリー
異質なセリーの構成
セリーは何に収束するのか
ラカンのパラドックス:奇妙な要素(空虚な位置、あるいは、位置なき占有者)
雌羊の店
第7セリー 秘教的な語
セリー上の縮約の総合(連結)
二つのセリーの調整の総合(連結)
分離の総合、あるいは、セリーの分岐の総合:カバン
語の問題
第8セリー 構造
レヴィ=ストロースのパラドックス
構造の条件
特異性の役割
第9セリー 問題性
特異性と出来事
問題と出来事
楽しい数学
無作為抽出点と特異点
第10セリー 理念的なゲーム
通常のゲームの規則
異常なゲーム
時間の2つの読み方:アイオーンとクロノス
マラルメ
第11セリー 無‐意味
パラドックス的要素の特徴
無‐意味とは:無
意味の二つの変形
無‐意味から派生する不条理(意義なし)の二つの形態
無‐意味と意味の余現前
「効果」としての意味
第12セリー パラドックス
良識の本性とパラドックス
常識の本性とパラドックス
無‐意味、意味、言葉のいわば第二次組織
第13セリー 分裂病者と少女
アントナン・アルトーとルイス・キャロル
食べること‐話すこと、分裂病的な言葉
分裂病と表面の破綻
語‐受動と破裂する文字の価値、語‐能動と分節しない音調の価値
深層の無
意味と表面の無
意味の区別、言葉の第一次秩序と言葉の第二次組織の区別
第14セリー 二重の原因性
非物体的な出来事‐効果、原因と準‐原因
非常と発生
フッサールの理論
真の発生の条件:(我)なき、固体化の中心なき、超越論的な場
第15セリー 特異性
戦争
超越論的な場が意識の形態を守ることはありえない
非人称的で前‐個体的な特異性
超越論的場と表面
個体の言説、人格の言説、底なき言説:第四の言説はあるか
第16セリー 存在論的な静的発生
個体の発生:ライプニッツ
世界の「共可能性」の条件、あるいは、セリーの収束性の条件(連続性)
出来事の述語への変換
個体から人格へ
人格、特性とクラス
第17セリー 論理学的な静的発生
命題の次元への移行
意味と命題
意味の中立性
表面と裏地
第18セリー 哲学者の三つのイマージュ
科学と高所
科学と深層
哲学者の新たなタイプ:ストア派
ヘラクレスと表面
第19セリー ユーモア
意義から指示へ
ストア派と禅
古典的言説と個体、ロマン的言説と人格:イロニー
底なしの言説
特異性の言説:ユーモア、あるいは、「単独者の第四人称」
第20セリー ストア派のモラル問題
モラルの二つの極:事物の物理的占いと表象の論理的使用
表象、使用と表現
出来事を把握すること・意志すること・表象すること
第21セリー 出来事
出来事の永遠真理
実現と反‐実現
出来事としての死の二つの面
出来事を意志することとは
第22セリー 磁器と火山
『裂け目(崩壊)』(フィッツジェラルド)
二つの過程とその区別の問題
アルコリスム、躁鬱
サイテゲリアに献げる
第23セリー アイオーン
クロノスの特徴と深層の生成によるクロノスの転覆
アイオーンと表面
アイオーンから派生する組織、アイオーンとクロノスの差異
第24セリー 出来事の交流
非論理的な共立不可能性の問題
ライプニッツ
肯定的隔たりと分離の肯定的総合
永遠回帰、アイオーンと直線:最も怖ろしい迷宮
■引用
■書評・紹介
■言及
*作成:樋口也寸志