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『ニーチェと哲学』

Deleuze,Gilles 1962 Nietzsche et la philosophie,P.U.F.
=1974 足立 和浩 訳,国文社
=19820720 新装版,足立 和浩 訳,国文社,358p.


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Deleuze,Gilles 1962 Nietzsche et la philosophie,P.U.F. =19820720 足立 和浩 訳,『ニーチェと哲学』,新装版,国文社,358p. ISBN-10:4772000151 ISBN-13:978-4772000154  \3605 [amazon][kinokuniya] ※ w/nf01

■内容

■目次 ※ルビはその字の後に[ ]で示した

第一章 悲劇的なもの
 1.系譜の概念――価値と価値評価/批判と創造/系譜という語の意味
 2.意味――意味と力/多元論/解釈と意味/「高次の段階だけが重要である」
 3.意志の哲学――力と力との関係:意志/根源〔起源〕と位階序列
 4.弁証法との対立――差異と矛盾/弁証法にたいする奴隷の影響
 5.悲劇の問題――悲劇的なものについての弁証法的な考え方と『悲劇の誕生』/
              悲劇の誕生についての三つのテーゼ
 6.ニーチェの発展――悲劇の誕生における新たな境位/肯定/ソクラテス/キリスト教
 7.ディオニュソスとキリスト教――生の容認あるいは生へ敵対/弁証法的思惟のキリスト教的性格/
                      弁証法的思惟とディオニュソス的思惟との対立
 8.悲劇的なものの本質――悲劇的なものと歓び/劇から英雄へ/生存の意味と正義
 9.存在〔生存〕の問題――罪ある生存とギリシャ人たち/アナクシマンドロス/
                  負い目ある生存とキリスト教/無責任の問題
 10.存在と無垢――無垢と多元論/ヘラクレイトス/生成と生成の存在、多と多の一/永遠回帰あるいは歓び
 11.骰子[さいころ]ふり――二つの時間/偶然と必然:二重の肯定/
                   骰子[さいころ]ふりと機会[チャンス]の計算との対立
 12.永遠回帰のための諸帰結――偶然の料理/混沌[カオス]と循環的運動
 13.ニーチェの象徴法――大地、火、星/アフォリズムと詩の重要性
 14.ニーチェとマラルメ――類似/対立:偶然の廃減か、肯定か?
 15.悲劇の思想――ニヒリズムの対抗手段としての悲劇的なもの/肯定、歓び、創造
 16.試金石――ニーチェと他の悲劇的哲学者たちとの差異/パスカルの賭け/
            ニヒリズムと怨恨の問題の重要性

第二章 能動と反動
 1.身体――身体は何をなし得るか/意識にたいする身体の優越性/身体の能動的、反動的、構成的な力
 2.力の区別――反動/有機体についての反動的な考え方/可塑的で能動的な力
 3.量と質――力の量と質/質と量的差異
 4.ニーチェと科学――量についてのニーチェの考え方/永遠回帰と科学/永遠回帰と差異
 5.永遠回帰の第一の側面。宇宙論的、物理学的教説としての永遠回帰――最終状態についての批判/
                                          生成/生成と永遠回帰との総合
 6.力(への)意志とは何か――力の差異的な(系譜学的な)境位としての力(への)意志/
                    力(への)意志と力/永遠回帰と総合/カントにたいするニーチェの位置
 7.ニーチェの用語法――能動と反動、肯定と否定
 8.根源と転倒した像――反動と否定の結合/ここからいかにして差異の転倒した像が生まれるか/
                 能動的な力はいかにして反動的になるか
 9.力の測定の問題――「弱者にたいしてはつねに強者が擁護されねばならない」/ソクラテスの誤謬
 10.位階序列――自由思想家と自由精神/位階序列/能動と反動という語のさまざまな意味
 11.力(への)意志と〈力〉の感情――力(への)意志と感性[パトス]/力の生成
 12.力の反動化〔反動的生成〕――反動的生成〔反動化〕/人間への嫌悪/孤立させる思惟としての永遠回帰
 13.意味と価値の相反的両立性[アンビヴァランス]――反動の相反的両立性/反動的諸力の多様性/
                                   反動と否定
 14.永遠回帰の第二の側面。倫理的、選択的な思想としての永遠回帰――選択的思想としての永遠回帰/
             第一の選択:中途半端な意志の排除/第二の選択:ニヒリズムの完成、否定の変質/
             反動的な力は回帰しない
 15.永遠回帰の問題――反動的生成〔反動化〕/全体と瞬間

第三章 批判
 1.人間諸科学の変容――科学の反動的モデル/能動的な〔科〕学に向けて。言語学/医者、芸術家、立法者
                  としての哲学者
 2.ニーチェにおける問いの立て方――「とは何か」という問いと形而上学/「誰?」という問いとソフィストたち/
                        ディオニュソスと「誰?」という問い
 3.ニーチェの方法――「誰?」=「彼は何を意志しているか?」/劇的構成の方法:差異的、類型学的、
                 系譜学的な方法
 4.先人たちとの対立――意志の哲学における三つの誤謬/〈力〉を表象の対象にすること/
                 〈力〉を既成の価値に依存させること/〈力〉を闘争や闘いの目的にすること
 5.ペシミズムとショーペンハウアーへの対立――いかにして哲学はその誤謬によって意志を制限ないしは否定
                     さえせねばならなくなるか/ショーペンハウアー、このような伝説の帰着点
 6.意志の哲学のための諸原理――意志、創造、歓び/〈力〉は意志が意志するものではなく、意志の中で
                       意志する主体である/贈り与える徳/差異的、批判的な境位
 7.『道徳の系譜』の見取図――真の批判を行うこと/『道徳の系譜』における三つの論文:誤謬推理、
                     アンチノミー、理想
 8.原理の観点からみたニーチェとカント――カント的批判の不十分性/いかなる意味においてカント的批判は
                             全く「批判」ではないのか
 9.批判の実現――批判と力(への)意志/超越論的原理と系譜学的原理/立法者としての哲学者/
              「カントの成功は神学者の成功であるにすぎない」
 10.諸帰結の観点からみたニーチェとカント――非合理主義と批判の審級
 11.真理の概念――劇的構成の方法の実施思弁的対立、道徳的対立、禁欲主義の矛盾/生より優れた価値
 12.認識、道徳、宗教――二つの運動/「最も恐るべき推論」
 13.思惟の生――認識と生との対立/生と思惟との親縁性/生の新たな可能性
 14.芸術――意志の刺戟剤としての芸術/虚偽の高次の力としての芸術
 15.思惟の新たなイメージ――真理の教説における諸要請/思惟の境位としての意味と価値/低俗さ/
                    哲学の役割:彗星としての哲学者/反時代的なもの/方法と文化との対立
                    文化はギリシャ的か、ドイツ的か/思惟と三つのエピソード

第四章 怨恨からやましい良心へ
 1.反動と怨恨――反撃としての反動/活動する不可能性としての怨恨
 2.怨恨の原理――フロイトにおける局所的仮説/ニーチェによる刺戟と痕跡/いかにして反動は活動的で
               あることをやめるか/すべては反動的諸力相互のあいだで行われる
 3.怨恨の類型学――怨恨の二つの側面:位相学的側面と類型学的側面/復讐心/痕跡の記憶
 4.怨恨の諸特徴――賞讃することの不能性/受動性/非難
 5.よい(善)か、わるい(悪)か――私はよい、ゆえにおまえはわるい/おまえはわるい、ゆえに私はよい/
                       奴隷の観点
 6.誤謬推理――子羊の三段論法/怨恨における虚構のメカニズム
 7.怨恨の発展。ユダヤ教の僧侶――位相学的側面から類型学的側面へ/僧侶の役割/
                        ユダヤ教的形態における僧侶
 8.やましい良心と内面性――自己への方向転換/内面化
 9.苦痛の問題――やましい良心の二つの側面/苦痛の外的意味と内的意味
 10.やましい良心の発展。キリスト教の僧侶――キリスト教的形態における僧侶/罪/キリスト教とユダヤ教/
                               やましい良心における虚構のメカニズム
 11.先史的観点から考察された文化――訓育と選択としての文化/人間の類的活動性/
                          約束[パロール]〔言葉〕の記憶/負債と罰の方程式
 12.後史的観点から考察された文化――文化の産物/主権者的個人
 13.歴史的観点から考察された文化――文化の方向転換/火の犬/いかにしてやましい良心という虚構は
                           必然的に文化に接木されるのか
 14.やましい良心、責任、有罪性――責任の二つの形態/反動的諸力の連合
 15.禁欲主義の理想と宗教の本質――多元論と宗教/宗教の本質あるいは親縁性/反動的な力と無への
                         意志との同盟:ニヒリズムと反動
 16.反動的な力の勝利――総括的一覧表、212頁

第五章 超人。弁証法との対立
 1.ニヒリズム――nihilとは何を意味するか
 2.同情の分析――三つのニヒリズム:否定的ニヒリズム、反動的ニヒリズム、受動的ニヒリズム/
               神は同情によって死んだ/おしまいの人間たち
 3.神は死んだ――劇的な命題/「神は死んだ」ということの意味の多数性/ユダヤ教的意識、キリスト教的
              意識(聖パウロ)、ヨーロッパ的意識、仏教的意識、キリストと仏陀
 4.ヘーゲル主義との対立――弁証法における普遍と特殊/諸対立の抽象的性格/弁証法に向けられた
                    「誰?」という問い/弁証法における虚構、ニヒリズム、反動
 5.弁証法の転変――弁証法の歴史におけるシュティルナーの重要性/再所有化の問題/
                自我の理論としての弁証法
 6.ニーチェと弁証法――超人と価値転換の意義
 7.ましな人間についての理論――ましな人間の多様な諸人格/ましな人間の相反的両立性[アンビヴァランス]
 8.人間は本質的に「反動的」か――人間は反動的生成〔反動化〕である/「あなたがたは失敗の作品である」
                       /能力と肯定/ましな人間に関するニーチェの象徴法/二匹の火の犬
 9.ニーチェと価値転換。焦点――自己克服を果した、完成したニヒリズム/力(への)意志:認識根拠と
                      存在根拠/没落を欲する人間、あるいは能動的否定/
                      否定の方向転換、転換の地点
 10.肯定と否定――ロバの然り/ツァラトゥストラの猿、悪魔/積極的なものの否定性
 11.肯定の意味――ロバとニヒリズム/いわゆる現実の積極性〔肯定性〕との対立/「現代の人間たち」/
               肯定するとは荷を負うことでも、引受けることでもない/存在の理論との対立
 12.二重の肯定。アリアドネ――肯定の肯定(二重の肯定)/アリアドネの秘儀、迷宮/肯定された
                     肯定(二次的な力)/差異、肯定、永遠回帰/ディオニュソスの意味
 13.ディオニュソスとツァラトゥストラ――選択としての存在/ツァラトゥストラと価値転換:獅子/
                          価値転換から永遠回帰へ、またその逆/笑い、歓び、舞踏

結論

原註
訳註
ドゥルーズのニーチェ論
訳者あとがき


■引用

■書評・紹介

■言及



*作成:石田 智恵
UP:20081007 REV:
Nietzsche,Freidlich[フリードリッヒ・ニーチェ]  ◇身体×世界:関連書籍 1980'  ◇BOOK
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