HOME > BOOK >

『人口論』

Malthus, Thomas R. 1798 An Essay on the Principle of Population
=19730910 永井 義雄訳,『人口論』,中公文庫,242p.


このHP経由で購入すると寄付されます

■Malthus, Thomas R. 1798 An Essay on the Principle of Population=19730910 永井 義雄訳,『人口論』,中公文庫,242p. ISBN-10: 4122000335 ISBN-13: 978-4122000339 \660 [amazon][kinokuniya] p02 p0601

■引用

「貧しい労働者の安楽が、労働の維持に予定されている基金の増大に依存するものであり、そして、この増大の運動にきわめて正確に比例することは、ほとんどあるいはまったく、うたがいの存在しえないことである。このような増大がひきおこす労働需要は、市場での競争をつくりだすことによって、必然的に労働の価値を騰貴させるにちがいないし、また必要な数の追加労働者が成長するまで、増大した基金は、増大する前と同じ人数に分配され、したがってすべての労働者が比較的安楽に生活するであろう。しかしおそくら、アダム・スミス博士は、社会の収入あるいは資材のすべての増大がこれら基金の増加であると考えていることで、まちがっている。このような剰余の資材あるいは収入は実際つねに、それを所有する個人によって、もっとおおくの労働を維持できる追加基金と考えられるであろうが、しかしそれは、社会の資材あるいは収入の増大の全部、あるいはすくなくとも大部分がそれに比例した量の食料にかえられないかぎり、追加労働者数の維持のための真実かつ有効な基金ではないであろうし、またそれは、その増加が労働の生産物からだけ生じたのであって、土地の生産物から生じたのではないばあいには、食料にかえられるものではないであろう。このばあい、社会の資材が雇用しうる労働者の数と土地が扶養しうるその数との区別が、生じるであろう。」(p.177-178)

「この国の対外ならびに対内取引はたしかに、前世紀に急速に増大した。ヨーロッパ市場において、その土地と労働との年々の生産物の交換価値は、うたがいもなくひじょうにおおきく増大した。しかし、検討してみると、その増大はおもに労働の生産物についてであって、土地の生産物ではなく、したがって国民の富ははやい速度で増大してきたけれども、労働の維持のための有効な基金ははきわめてゆっくりとしか増大せず、そしてその結果は、予期されるとおりのものであることが、わかるであろう。国民の富の増大は、貧しい労働者の状態を改善する傾向をほとんど、あるいはまったくもたない。かれらは、生活必需品と便宜品にたいする支配権を増大させていないと、わたくしは信じる。そして、かれらのうち、(名誉)革命の時期よりはるかにおおくの部分が、製造工業に雇用されて、密閉した不健全な部屋にむらがっている。」(p.180-181)

■紹介・言及

橋口 昌治 200908 「格差・貧困に関する本の紹介」, 立岩 真也編『税を直す――付:税率変更歳入試算+格差貧困文献解説』,青土社


*作成:橋口 昌治
UP:20090804 REV: 0811
人口(population)・少子化・高齢化  ◇貧困・格差関係の本  ◇身体×世界:関連書籍  ◇BOOK 
TOP HOME(http://www.arsvi.com)